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2022.09.01

脊椎プロテクターの選び方

今回は背中の脊椎プロテクターとジャケットの相性を紹介します。

タイプ分け

脊椎プロテクターはジャケットの形に左右されやすく、相性が悪いと使えません。ジャケットの形状を分類すると、調べた限りでは大きく5つにわかれます。

1.コミネ型

肩甲骨のあたりが左右に広がっている形で、最もポピュラーです。コミネ56designラフアンドロードエースカフェロンドンRSタイチ

2.クシタニ型

これは、コミネを大きくしたような形で、クシタニの他、未検証ですがRSタイチの大きいサイズもおよそ同型です。 3XL・4XL・5XL(未検証)

3.パワーエイジ型

コミネを少小さくした形で、プロテクターを出し入れするポケットが小さめです。パワーエイジ

4.ダイネーゼ型

楕円形のような形で、コミネなどとは形が結構違います。ダイネーゼ

5.アーバニズム型

ダイネーゼと似た楕円ですが、プロテクターを出し入れするポケットが小さいので、制約が大きいです。アーバニズム

タイプごとの対応方法

コミネ型は、コミネのプロテクターから選ぶか、RSタイチのものを使うか、その他いろいろあります。この形は上下サイズと左右サイズをざっと確認してポケットに入る物を選べばいいので、汎用性が高いです。コミネのプロテクターはハードなので、背もたれに寄りかかると堅く、同じCE Level2のRSタイチの方が装着感は良いです。ただしどちらも通気性は期待できません。通気性と防御力の両立を求める場合、ダイネーゼのプロアーマーとコミネなどのメッシュスポンジを結束バンドで留める裏技があります。こうすると、通気性と防御力が最高のダイネーゼが、コミネ型のジャケットでもずれずに背骨を守ってくれます。こだわり派の人はぜひやってみてください。

クシタニ型は、クシタニのものを使うのがいいです。ただこれはCE Level1なので、より防御力を高めたい人はRSタイチの48サイズをちょっとカットして使うこともできます。コミネのハード最大サイズを入れても何とかなりますが、それ以外はあまり選択肢はないですね。いずれにせよ通気性は期待できないので、背中は暑いです。

パワーエイジ型は、入り口が狭いので、コミネのハードプロテクターが入りません。パワーエイジのPORONか、RSタイチの40cmあたりを入れるといいです。RSタイチのものは、カットできてCE Level2なので、これがいいでしょう。通気性はやはりあきらめましょう。一応ダイネーゼプロアーマーの40cmは入りました。

ダイネーゼ型は、素直にダイネーゼのプロアーマーを使いましょう。プロテクターは高いですが、ダイネーゼのウェア自体高いので、プロテクターにケチってはいけません。ダイネーゼのプロアーマーは、通気性が最も良く、これが使えるなら絶対に最高です。迷う必要はありません。

アーバニズム型は、一番やっかいです。横の広がりがなく、ジャケットの入り口が狭い上に真ん中ちょい上なので、ハード系は無理です。ソフト系も、柔軟性の低いダイネーゼなどは難しいでしょう。アーバニズム推奨のものか、防御力を考えるとRSタイチの適当なサイズを切って使うのが唯一の選択肢になりそうです。

各社のプロテクター

コミネ

コミネのプロテクターはハード系です。長辺46cmくらいと40cmくらいのものがあり、コミネのジャケットでもどちらに適しているかはものによりますが、マジックテープで位置調整できるものが多いので、だいたいどちらも使えると思います。コミネ以外の類似系のジャケットに入れる場合、入り口が一番下にあって、入り口幅が23〜25cm以上あれば入ります。コミネ型ジャケットはぎりぎりハード部が通るので、およそ使えますが、コミネ以外の類似系の場合は、入り口の場所と幅を計った上で買ってください。

RSタイチ

RSタイチはCE Level2適合のソフトプロテクターで、38cmから48cmまで4サイズあります。カッターやはさみでカットできるので、これを買っておけばどうにでもなります。値段も4,000円程度とそれほど高くなく、万能脊椎プロテクターです。

クシタニ

クシタニは、縦48cmくらいと大きいので、ほぼクシタニジャケットにしか使えません。また、通気性ゼロなのも辛いです。ただし、抜群に優れたメリットとして、CE Level1の防御力があり、広範囲に守ってくれる上、とても軽いです。軽さは疲れの直結するので、この軽さはありがたいですね。また、ジャケットをたたむときに障害にならない構造なので、これも優れたメリットです。

ダイネーゼ

ダイネーゼのプロアーマーは、総合的に最高の脊椎プロテクターです。46cmと40cmがあるので、アーバニズム以外はだいたい入りますが、ダイネーゼジャケット以外は斜めにずれます。それほど影響なさそうなものの、首の下あたりの防御が若干不安なので、使うにはちょっとした加工などが必要なケースが多いでしょう。使えれば、CE Level2適合で防御力は安心、かつメッシュスポンジなみに通気性が良いので、デメリットがありません。クシタニほど軽くはないですが、コミネやRSタイチと同じような重さなので、重さは妥協できるでしょう。無理して加工してでも使いたい、良いプロテクターです。

4社のプロテクターを紹介しましたが、これ以外は特に選ぶ必要はなさそうです。防御力が劣ってもより薄いもの、などの希望があれば別ですが、コストパフォーマンスも含めてこの4社以外それほどメリットがあるものはないと思うので、ほぼ4択と考えて良いと思います。

まとめ

ジャケットの形を確認して、上下左右の寸法を測った上で自分に合うプロテクターを買ってください。面倒ならRSタイチの48cmを買って、ジャケットにあわせて切り刻んでもOKです。快適性はダイネーゼ一択なので、うまく使えるなら理想的ですね。ハードが安心、という人はコミネさんです。

各社ジャケットもサイズごとにポケットサイズが違うこともあるので、実測せずに突撃しないようにしますしょう。