フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
2022.08.25
今回のテーマはカワサキ Z400。Ninja400も内容はおよそ共通しています。最近軽いバイクがほしくて乗り始めたので、乗り手として感じることをお話しします。検討している人は参考にしてください。
パワーは48馬力、トルクは38Nmと、中型ではそこそこのパワーがあります。このパワーは、車体が軽いことによって生かされていて、中型クラスとは思えない加速感が味わえます。試しに加速感に関係するパワーウェイトレシオとトルクウェイトレシオを計算してみました。パワーウェイトレシオとトルクウェイトレシオは、数字が小さいほど速い、と思ってください。
(図)まず参考として、1名乗車の車の場合はこちら。乗用車と言えばトヨタカローラ。モデルがいろいろありますが、標準的な1,300kgのモデルで計算してみます。140馬力、170Nmなので、パワーウェイトレシオが9.71、トルクウェイトレシオが8.0でした。
(図)続いて速さと言えば日産GT-R。1名乗車で1,780kg、570馬力、637Nmです。恐ろしい馬力とトルクの数値ですが、これで計算するとパワーウェイトレシオが3.12、トルクウェイトレシオが2.79です。3前後というのは、普通の人は怖さを感じるくらいの速さと思っていいと思います。
(図)ではZ400。車両重量が166kgで、60kg1名乗車で226kg、馬力は48、トルクは38Nmなので、パワーウェイトレシオは車両のみで3.46、乗車で4.71。トルクウェイトレシオは車両のみで4.37、乗車で5.95です。カローラと比べると圧倒的な速さ、GT-Rよりは遅いけど、20倍の値段からすると結構頑張っている感じでしょうか。
(図)他のバイクと比べてみます。400ccのロングセラーだったHONDA CB400が乗車時4.66、6.69と、高速域のパワーが同等、初速からの加速ではトルク差が出てZ400がかなり速そうです。YAMAHAのMT-03はよくZ400と比較されますが、320ccのためおとなしめなスペックです。KTMの390DUKEは暴れん坊で有名ですが、公表されている乾燥重量にオイルなどの重さを足すとだいたい163kg前後になるので、計算するとZ400の方が上になります。同じ400ccとしてSRも一応比較してみましょうか。ダブルスコアくらいになっちゃいますね。ごめんねSR。きみはとてもいいバイクだよ。数字じゃないもんね。大型ミドルクラスも比較してみます。カワサキのW800は、スペックは控えめなので、Z400と大きな差はないですね。むしろパワーウェイトレシオはZ400の方が上です。YAMAHAのMT-07は、さすがマスターオブトルク。Z400とはかなり開きがあります。
Z400の長所は、なんと言っても軽さです。装備重量166kgと、400ccクラスとしてはとても軽量で、軽さから来るパンチ力がなかなかのもの、というのは先ほどのパワーウェイトレシオなどでわかるとおりですが、取り回しがとても楽々な軽さです。教習所のCB400を取り回しで倒した経験は多くの人にあると思いますが、Z400の重量ならかなり倒しにくいでしょう。夏場などは取り回しだけでも暑くて疲れますが、そういったことから解放されるバイクです。
(図)他のバイクと重さを比較するとこちら。ホンダのバイクを200kgから100kgまで並べて見ましたが、Z400はここに入ります。
(図)200kgと144kgの間には、こういったバイクがあります。Z400は250ccたちよりも軽いですね。
(図)Z400のいいところは、なんと言っても軽さから来る加速感と、取り回しの軽さが両立しているところです。上位クラスを思わせる初速の加速感があるので、特に下道では扱いやすいですね。
また、標準のシート高は785mmなので、足つき自体は悪くない方だと思いますが、地味ないい点として、ハイシートオプションがあります。身長が170cm台以上の人は、標準シート足が窮屈かもしれないので、手軽にシート高を上げられるのはうれしいですね。参考までに、175cm、股下82cmくらいの場合、ハイシートでまずまずな感じです。もうちょっと上げいけど窮屈じゃないからいいか、というイメージです。標準シートではちょっと窮屈感があります。
(図)軽さの割に速いですが、さすがに6速で軽く高速追い越しなどができる大型ほどの速さはありません。高速道路では、エンジン回転数の高さもあって、大型の方がだいぶ楽だと思います。また、ハンドルの振動が大きめで、ミラーが揺れて後ろが見づらいこともあります。これは車体の軽さに対してパワーがありすぎることの弊害なんですかね。ハンドルが遠く意外にちょっと前傾姿勢になるので、セパハンのNinja400と前傾具合が同じくらいかな、というところです。といっても、Ninja400がセパハンの割に直立に近いので、あくまでネイキッドバイクの姿勢の範疇だとは思います。体型によって感じ方は違うと思うので、現物にまたがってみた方がいいでしょう。デメリットと言えるほどのものはないので、買って失敗したと思う人はかなり少ないと思います。
(図)はいではまとめます。Z400は、軽さ重視、かつパワーもほしい、という欲張りな人にぴったりなバイクです。兄弟車のNinja400も大体同じなので、見た目とカウル効果で選べばいいでしょう。Ninja400は結構売れていてよく見かけますが、Z400はレアキャラなので、そういったことの好みにもよります。軽さを重視しないなら、大型ミドルなどの方がいいと思います。もうちょっとお金を出すとSV650やMT-07が買えますね。
Z400、Ninja400は初心者にも特におすすめなバイクなので、中型クラスで迷ったら選んでみても失敗はないと思います。もし気になっている人で、聞きたいことがあればコメントをください。
CB400SFCB250RCB125RGROM
CBR250-RRGSX-250VStrom250
カローラ(Sグレード60kg乗車):1360kg 140PS 170Nm9.71kg/PS8.00kg/Nm
GT-R(60kg乗車):1780kg 570PS 637Nm3.12kg/PS2.79kg/Nm
35kW(48PS)/10,000rpm38N・m(3.9kgf・m)/8,000rpm
パワーウェイトレシオ:3.46kg/PS 4.71(60kg乗車)トルクウェイトレシオ:4.37kg/Nm 5.95
CB400SF:201kg 56PS 39Nm3.59kg/PS 4.665.15kg/Nm 6.69
MT-03:169kg 42PS 29Nm4.02kg/PS 5.455.83kg/Nm 7.90
KTM390DUKE:150+13(オイル類)=163kg 43.5PS 37Nm3.74kg/PS 5.134.41kg/Nm 6.03
SR400:175kg 24PS 28Nm7.29kg/PS 9.796.25kg/Nm 8.39
W800:226kg 52PS 62Nm4.35kg/PS 5.53.65kg/Nm 4.61
MT-07:184kg 73PS 67Nm2.52kg/PS 3.342.75kg/Nm 3.64
——良いところ——デメリット——まとめ——