バイクの任意保険を安くする〜目指せ月額500円

今回はバイクの任意保険をできるだけ安くするお話です。

1.任意保険に入るメリット

はじめに、ポイントを整理するために、任意保険に入ることの理由をお話しします。

任意保険は、当然加入しなくても法的に問題ありません。しかし自分自身の社会的経済的な即死級のダメージをなくすことができる、鉄壁防御ツールです。

仮にバイクで人身事故が発生して、相手が歩行者、かつ将来有望で社会的地位のある人物だった場合、例えばGAFA級の巨大企業の経営者や、一流スポーツ選手などが負傷したとしたら、こちらの過失割合が限りなく少なかったとしても、支払賠償金は宇宙旅行できるくらいかもしれません。今時はトップユーチューバーなどでもかなりの稼ぎがあるでしょうし、自分が知らない一般人と思っても巨額賠償の責任が課されることは十分に有り得ることです。

対人賠償無制限の任意保険に入っていないと、その瞬間に社会的、経済的生命は終わります。

2.恐怖の差し押さえ

賠償と言われても、払わなければいいんでしょ?という人。以前の法律では、相手の口座情報を知らないと差し押さえなどの実行は不可能でしたが、法律が改正されて、現在では調査の上差し押さえが可能になりました。そのため、自分の資産は全て差し押さえられ、即身動きが取れなくなります。

逃げ得できると誤解している人は、認識を改めてください。

差し押さえされて、実質死亡状態となった後、さらに足りない場合でも、一応自己破産という蘇生魔法はあります。ただし自己破産は、しばらく一般人とは違う社会的扱いを受け続ける、いわゆるゾンビ状態を経て、いずれまた人間に戻れるか、という世界です。完全な蘇生にはしばらくの時間がかかるので、自己破産だけはしないように最低限の防御力をつけることが必要です。

3.最低限必要な任意保険のプラン

さて、こんな事実上の死亡を回避するために、保険があります。対物賠償も高額になることがあるので、対人賠償と対物賠償を無制限セットしておくことが、最低限の基礎です。正直、それ以外は経済的に人生が終わるようなひどいことにはならないので、無理にオプションを盛り込む必要はありません。

こちらは三井ダイレクトの見積画面ですが、試しに適当な250ccバイクで見積もってみます。バイクは排気量や車種に関係なくレートが同じで、普通はどれも同一金額になります。年齢制限による減額も26歳の区切りだけです。

26歳以上保証で見積もるとこんな感じです。結構高いですね。

ここからいらないオプションを全部削っていきます。先ほど説明した通り、任意保険の最も重要な役割は、対人対物賠償なので、ここは必ず無制限にします。これでとりあえず社会的死亡は免れましたね。

証券不発行など、割引は全部セットします。

そして、搭乗者、人身傷害など、自分自身の治療費に関するものは、全部カットします。自分の怪我の治療費は、普通自分でまかなえる範囲ですし、賠償金のように人知を超えた高額にはなりません。ちまたでは、交通事故の治療に通常の健康保険証が使えないという噂もあり、またそのように堂々と言う公立病院も存在しますが、それは全部嘘です。交通事故も、健康保険が使えます。一応ちょっと書類は増えますが、健康保険の使用に全く制限はありません。これについては、またこのシリーズの次回動画で解説する予定です。

4.任意保険の最低金額

さて、このように必須以外を全て消すと、9,000円になりました。これは引き継ぎなどなしの6等級、はじめて保険に入る人の金額です。2年目の7等級では6,000円台になり、翌年の8等級では5,000円になります。

どうでしょう。必須だけにすれば1ヶ月あたり500円から800円程度の金額で、社会的死亡を免れるわけです。コーヒー1杯我慢するくらいの金額で巨大なリスクをなくせるとすれば、入らない選択はないでしょう。

もちろん、人身傷害など、自分の治療費も積みたい人はそれでも良いです。ただ、保険には保険会社の運営費用、利益などが組み込まれているので、オプションをを積むほどコストパフォーマンスは悪くなるので、治療費のことを考えるなら、エアバッグを着た方が怪我も減る上安あがりです。このあたりは、みなさんそれぞれ安心を求める範囲が違うので、様々なオプションをつけることを否定するつもりではありません。あくまでコストパフォーマンス最優先の場合をお話ししています。

5.見直しのすすめ

このように本当に必要なものに絞れば任意保険はお買い得以外の何者でもないので、高いから入れない、と思っている人は一度考え直すと良いでしょう。既に加入済みの賢明な方々は、オプション類で、実は無駄だった、という部分を一度確認して見直してみるとコスト削減できるかもしれないので、ぜひ一度見直してみてください。ペンたろうは、保険は必須だけに絞ってコストを肥大化させないことで、バイクを10数台維持しています。

バイクとお金のお話、次回は、車検費用を気にする人もいるので、車検のメカニズムユーザー車検のやり方万が一の事故の際、健康保険証で治療を受ける手続きなどについて紹介する予定です。

では、みなさんも楽しいバイクラフを。