バイク比較

2022.11.08

初心者・リターンにベストなバイク

機能編(1)1〜◎ A1、C2車種編(2)C1・B2・◎〜◎・A1・A2逆におすすめしない編(3)B1・B2・◎〜◎

〜A1以上が初心者おすすめバイクです。C2次回は、具体的なおすすめバイク車種についてまとめてみる予定です。〜

〜A1以上が初心者おすすめバイクです。A2次回は、逆におすすめしないバイクなどについてもまとめてみたいと思っています。〜

〜C1はいどうも、浪費家ペンギン、ペンたろうです。今回は免許取り立てで公道に不慣れな人におすすめのバイク車種を紹介します。B2理由は主にオススメバイク集の方でまとめているので、気になる人はそちらも参考にしてください。〜

〜B1はいどうも、浪費家ペンギン、ペンたろうです。今回は免許取り立てで公道に不慣れな人にはあまりおすすめしないバイクたちを紹介します。B2理由は主にオススメバイク集の方でまとめているので、気になる人はそちらも参考にしてください。〜

はいどうも、浪費家ペンギン、ペンたろうです。今回は免許取り立てで公道に不慣れな人や、リターンなどしばらく乗っていない人で公道に慣れるために最適なバイクを紹介します。前半は選択ポイント、具体的な車種は後半にまとめています。

1.低回転トルク型エンジン

見過ごしがちですが、とても重要なのがエンジン特性。エンジンには大きく分けて低回転トルク型と高回転パワー型がありますが、乗りやすいのは圧倒的に低回転トルク型エンジンです。

高回転エンジンの場合、エンジンブレーキとの兼ね合いでギクシャクしやすく、アクセル操作に気を遣います。場合によってはバランスを崩して転倒なども有り得るので、ローギアでもギクシャクせず、楽に扱えるくらいのエンジン出力バランスが理想です。

また、高回転型エンジンは発進時の低回転では力が弱く、スタートがもっさりしがちです。後ろの車にあおられたり、トラックに幅寄せされたりと、危険な目に遭うかもしれません。

こういった特性から、圧倒的に低回転トルク型エンジンのバイクの方が安全に走行できます。

2.体のサイズに合う(高すぎず低すぎない)

次に、体のサイズとのバランスです。大きすぎる、小さすぎるバイクは慣れるまでに時間がかかり、体の負荷が大きいです。

小柄な人が巨大なバイクに乗るのは、不慣れなうちは非常に危険なので避けましょう。

また、シート高は高すぎるのはもちろん、低すぎるのも扱いづらいです。自分の体に対して非常に低いシート高のバイクは、道路に足をつく際に三輪車に乗っているような感じになり、適性シート高のバイクよりもバランスを崩しやすくなります。

低ければ低いほど安心、という風に思いがちですが、またがった上で体のサイズと合っているかチェックして選ぶことをおすすめします。

理想は、停止時に左足が足の前半分、土踏まずの前までピタっと着くくらいで、この状態は、完全停車状態で、足を伸ばして両足のかかとが着くくらいです。これより高くても低くてもその分だけバランスは取りづらくなります。

股下+靴底の厚さが乗車時の足の長さになるので、股下の寸法を計り、その前後2〜3%程度の範囲に収まるシート高がおよそちょうどいいですが、シートの幅やサスペンションの沈み具合などによって体感が大きく変化することもあるので注意してください。体のサイズとシート高が合わないバイクに乗る場合、バイク用厚底ブーツも有効です。厚底ブーツの検証は、また別の動画で紹介する予定です。

3.車体が軽い

車体の重量も、とても重要な要素です。転倒リスク、取り回しの楽さに大きく影響するので、車体は軽ければ軽いほど良いです。体型、筋力にもよりますが、一般的には150kg前後のバイクで公道デビューするのが理想でしょう。最大でも170kg程度にしておきたいところです。もちろん、筋力のある人はこの限りではありません。

車体が軽いと、バイクに乗る心理的負担がぐっと減るので、バイクに乗ることをおっくうに感じません。バイクが億劫になってしまうと、自然とあまり乗らなくなり、結果バイクから離れてしまう、という悪循環になるので、初めは車重の軽さにこだわることも重要です。

ただし、軽いバイクは直進安定性が低めで、横風の影響も大きめです。車体バランスにもよるので、CB250Rのように劇的に軽量なのに意外に安定感があるバイクもありますが、おおむね車重とは比例するため、慣れてきたら少し大きめのバイクで長距離ツーリングを楽しむ、というステップアップも良いと思います。

ABS

次はABSです。現在は、規制の関係で新車は全てABSが搭載されているため、新車を買う想定の人は気にする必要はありません。ABSは、ブレーキングの際にタイヤのロックを防ぐ装置ですが、二輪においてはほぼ必須と言っても良いものです。

ちまたには、「ABSなんて腑抜けだ。完璧なブレーキングができれば、ABSより制動距離が短いのだ」と語るアンチABSおじさんがいますが、スキルが低いだけの人なので無視してOKです。そういう人は、おそらく限界ブレーキングを体験したことがありません。

確かに、ABSがない車両で、タイヤがキュキュキュっとなるタイヤグリップ限界のブレーキングをすると制動距離は最も短いです。ただしこれができるのは、二輪の場合はサーキットなど徹底的に路面整備されている場所でストレート後の完全に車体を正立させた状態だけで、刻一刻と状況が変わる公道で常時100%確実に行うのは、熟練しても不可能です。

四輪の場合は、サーキットで限界ブレーキングを練習すると、公道でもある程度使えるようになり、万が一ロックしたらブレーキを抜いてリカバリなど瞬時に行えるようにもなります。それでも直線以外は4WDやFRでないとリカバリ難易度がきわめて高いです。

そして二輪の場合は、フロントがロックした瞬間に転倒するので、そのような死と隣り合わせの状況に身を置くことはただの自殺行為です。ABSを否定する人は、ABSを作動させるレベルのブレーキングもしたことがない人でしょう。

「死にたくなければ生まれるな」という名言もありますが、死にたくなければABS、が二輪の鉄則です。アンチABSおじさんに出会ったら、「あなたブレーキもまともに握れない下手くそなのね」と鼻で笑って追い払いましょう。

バーハンドル

ハンドル形状も、初めは気にした方が良いです。教習車は直立に近い姿勢のバーハンドルネイキッドですが、この状態が公道では扱いやすいです。慣れないうちは特にバーハンドルの方が曲がりやすく、また疲労も少なく、辛い気持ちよりも楽しい気持ちが上回るでしょう。

また、バーハンドルの特徴ですが、ミラーを見やすく調整できるという大きなメリットがあります。オフセットパーツなども使えるので、自分が見やすい位置にミラーを調整でき、周囲の確認がしやすい状況をつくれます。バイクは、車のように真後ろを見るルームミラーがないので、サイドミラーで真後ろと斜め後ろを見る必要があり、左右2つのミラーの視界が生命線となります。

バーハンドルは、スマホホルダーなどの取り付けも自由度が高く、シンプルに見やすい位置につけられます。こういった自由度の高さもとても重要な要素です。

おすすめバイク

では、こういった個々の要素をもとに、おすすめのバイクを紹介します。

パターン1:ミニバイクで練習

一つ目のパターンは、125ccのミニバイクです。

GROMMonkey125Z125Proなどが該当します。

とにかく軽く、バイクという乗り物に慣れるには最適です。また、別のバイクに乗り換えても、これはこれで置き場があればそのまま使えるので、コスパも抜群です。とりあえず半年か1年くらいミニバイクで慣らそう、というのは、最もおすすめできる方法です。これらのバイクは低速トルク型なので、とても乗りやすいです。Z125ProはABSがないので、GROMの方が安心ですが、特性上ロック状態になりづらいため、一応入れておきました。

パターン2:軽めの中型オンロード

2つ目は、軽めの中型オンロードバイクです。

具体的には、ヤマハ MT-03。MT-25よりトルクがあるので、不慣れな人には楽です。手頃な値段で、バランスと取れたバイクなので、オールマイティにこなせるバイクです。乗り始めのバイクとして、間違いないでしょう。

カワサキ Z400こちらは250よりトルクがあって楽で、Ninja400より値段が安く、乗り換えの際には、台数が少ないためNinjaより売値がいくらか高くなりやすいのでコスパが良い、というメリットもあります。

ホンダ CB250R250ccクラスでとても軽いバイクです。125ccレベルと言っても過言ではなく、250ccのトルクがあるので、登り坂も難なくこなし、エンストのリスクも低く、鬼の旋回性能があり、初心者から熟練者までおすすめのバイクです。

スズキ ジクサー250・150CB250Rの方が装備や仕上げの満足度は高いと思いますが、こちらは値段が安く、コストパフォーマンスが最高です。250と150は結構違い、250の方が無難ですが150の方がより軽いので、どちらも選ぶ価値はあります。ジクサー150は、125ccバイクより安いくらいなので、まずはここから、というのも良いでしょう。

パターン3:オフロード&モタード

3つ目は、オフロードバイクです。初めからオフロードバイクに行く人はよほどの通の人だと思いますが、実は初心者やリターンライダーの人にもお勧め度が高いカテゴリーです。

オフロード系でおすすめのモデルは、ホンダ CRF250Rallyオフロード車は軽く車体が動かしやすいので全体的におすすめですが、CRF250Rallyはタンク容量も大きめで、日常使いにも最適です。オフロード目的にはCRF250Lがありますが、万能に使う目的にはRallyの方が良いでしょう。スクリーン性能にも期待できるので、ある程度の長距離ツーリングにも使えます。

カワサキ KLX230SMまさかの令和のモタードです。閑散としたジャンルでしたが、カワサキから2022年に発売されました。オフロードモデルのKLX230Sをベースに、オンロードタイヤとモタードセッティングのサスペンションなどをつけたモデルです。モタードはオフロードバイクのメリットを兼ね備えた上で、オンロードを走りやすくしたモデルで、普段使いの扱いやすさはミニバイク並みと言っても過言ではありません。マニアックなジャンルですが、おすすめです。

とはいえ、先日カワサキの人と話した時、「モタードはいろんなバイクを一周回ってきた人がたどり着くジャンル」という話をしていましたが、実際には一周回ってオフ車、二周くらい回ってようやくたどり着くのでは?という気もします。初めからモタードに乗る人はまずいないと思いますが、1台目がモタードと言ったら、わかっている人扱いで羨望のまなざしを受けることもあるかもしれませんね。

パターン4:どうしても中・小型での練習なしに大型に乗りたい人

あまりおすすめしませんが、どうしても初めから大型カテゴリーに乗りたい命知らずな人には、一応ギリギリ許容できるかもしれないものをいくつか紹介しておきます。

スズキSV650極めて乗りやすいバイクで、大型カテゴリーでおすすめできる唯一と言ってもいいバイクです。車体がコンパクトで、CB400SFくらいのサイズ感です。そして、低速トルクがあり、ギクシャクしづらく、CB400SFより明らかに扱いやすいです。エンストを防ぐローRPMアシスト機能もあり、少なくとも初めのバイクにCB400SFを選ぶよりかなり楽です。車重が200kgくらいですが、その重さが許容できるなら問題ないでしょう。

ヤマハMT-07、XSR700軽くてピーキーではないので、ギリOKかとも思いますが、SVのエンジンに比べて、ドンツキがきつめです。ドンツキとは、アクセルONOFFの挙動変化ですが、大型のトルク感に慣れていないと結構怖いかもしれません。また、XSRの方はシート高高め、ハンドル幅広めで、結構大きめのバイクです。

ホンダCB650R重めです。同レベルの重さのCB400SFよりは、各種バランスなどの関係で扱いやすさはマシかもしれません。

カワサキZ900RS排気量にしてはとても乗りやすいのでまだ何とかなりますが、うっかりアクセルを回しすぎると飛びます。

選んじゃダメなやつ

ここからは、あまりおすすめしないバイクたちを紹介します。

ヤマハSR400

SRは、

ABSがありません。セルモーターもありません。キックスタート自体は慣れれば平気ですが、右折レーンで止まりたくありません。路肩がない高速の渋滞でエンストすると命の危険があります。でもとても乗りやすいので、フロントブレーキを1〜2本握りを習慣にして、キックの覚悟さえあれば乗り越えられる壁ではあります。ただ、他で慣らしてからでいいでしょう。

ホンダCB400SF重いです。VTECがあっても、元々高回転エンジンなので、エンブレ含め実は熟練しないと乗りづらいバイクの一つです。優等生という表現をされることが多いですが、だいぶそれとはかけ離れていると思いますね。ペンたろうは、HMSの練習ではCB400SFを選ぶことが多いですが、未だ難しいと思うのがこのCB400SFです。これならMT-07やSV650、Z900RSの方がはるかに楽に感じます。その代わりに高回転を回すフィーリングは何者にも代えがたいですが、それを味わうのは公道に慣れてからでいいでしょう。

スズキGSX-S125・R125高回転エンジンなので低回転が扱いづらいので、他の125ccを選んだ方がいいです。GSX-R125はセパハン前傾なので、さらに避けた方が良いです。スズキならジクサー150の方が街乗り特化型なので、安心です。とはいえ、軽さゆえにどうにでもなるので、どうしてもこれがいいなら特に止めません。できれば、CB125RやCB250R、ジクサーをおすすめします。

各社1000ccクラス全般速すぎです。あり得ません。初心者は本当にやめてください。

ハーレー全般重さ、運動性能他、初心者には厳しいんじゃないでしょうか。

ハード前傾バイク全般公道に慣れるのと姿勢に慣れるのが同時なのは辛いです。セパハン系は、ほぼ直立のNinja400・250あたりまでをおすすめします。

乗りづらいバイク対策

どうしても最初から乗りたいバイクがあって、それが難易度が高いバイクなら、公道に出る前にHMS、ホンダモーターサイクリストスクールの初級に5回くらい、大型に乗りたいなら250kgオーバーのCB1100で練習して、重くて大きいバイクのクイックターンや取り回しなどに慣れてからの公道デビューが良いでしょう。もちろん、他の同レベルライディングスクールでもOKです。

自宅近所に、人も車もいない道があり、しばらく練習できるなら、それもありかもしれません。

都心など交通量が多い場所は危険度が高いですが、ほぼ車通りがなく、歩行者もいない場所しか走らない、などができる立地なら、あまり気にしなくても大丈夫かもしれません。東京都内などは、悲惨な結果を避けるなら、絶対この後の話にならった方が良いです。環境によってだいぶ条件は変わるので、自分の環境からさじ加減を調整してください。

楽しいバイクライフをスタートするために、無茶をせず、自分に合ったスタイルを見つけてみてください。