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今回は、冬用保温ミッドレイヤーの保温力をサーモグラフィで調べます。保温着は、クシタニとワークマンのものを使って、比較していこうと思います。
使うグッズは、保温力測定にサーモグラフィ発熱用にコミネの電熱ベスト。
コミネ電熱ベストマックスの状態は、表面温度40℃強です。これに各種ミッドレイヤーを重ねて、どれくらい熱が逃げるか計っていきましょう。
測定方法は各保温着の中に、40℃のコミネ電熱ベストを差し込みます。この状態で3分くらい置いておき、表面の温度を測ります。どれも電熱前の表面温度が20℃くらいなので、電熱ベストを入れた後の表面温度が高い方が、熱が逃げると考えられるので性能が低く、表面温度が低い方が熱が逃げずに性能が高い、と判定していきます。
さて、ではミッドレイヤーたちの測定です。一つ目は、ワークマンのCROSS SHIELD(クロスシールド)ベスト。1500円。袖ありのブルゾン1900円もあります。薄手で使いやすいのでおすすめですね。
では温度を測ってみます。低いところでは26℃から27℃くらい、高いところで30℃、31℃、35℃前後くらいまで高いところもありますね。電熱ベストが42℃くらいなので、少し保温力があります。この薄さと軽さでは、優秀なのではないでしょうか。
次に、同じくワークマンのAERO STRETCH(エアロストレッチ)ベストです。こちらは1900円で、さきほどのクロスシールドよりも厚みがあります。多少かさばりますが、軽いので着やすいですね。
では測ってみましょう。全体的には、23、、、、4℃くらいですかね。高いところを見ると、30℃、32℃などもあります。おおむね、先ほどのクロスシールドより3℃前後低めかな、という感じなので、より性能が高いです。
実際にこのベストは着ると結構暖かくて良いです。この性能で1900円ですからね。ワークマン、結構やりますね。
次はクシタニのミッドジャケットとミッドパーカーです。お値段ぐっと上がって22000円ですが、縫製の質やバイクに特化した動きやすさもあったりと、品質は申し分ありません。
ミッドジャケットとミッドパーカーは、防風性能が高く、さらにそこそこの保温性能があります。外に着るジャケットの防風性能が完全でない場合などは、隙間風をカットしてくれるので結構いい仕事をしてくれます。かさばらないので、万能グッズです。普段着にも使えるので、1枚持っていて間違いはありません。
では保温力をチェックしてみましょう。
赤い高温のところを見てみると、一番高いところで34℃か、35℃くらいでしょうか。赤いところの面積がそこそこ広めですね。
青い方のエリアは25℃くらい、全体的には25℃前後といったところですかね。まあワークマンの薄い方のベストよりちょっといいです。
保温力はそれほど高くないですが、このミッドジャケットは防風性能が高いので、防風性能が完璧でない一番外のジャケットの下に着てより防風性能を高める、という役目に最適です。春秋の温度調整や、アウターとして使うのがぴったりですね。
お次はクシタニのミッドベストです。19,800円。
次に紹介するホワイトグースダウンジャケットの袖なしみたいなものですが、ミッドベストの素材は化学繊維です。薄くて軽いベストなので、これはこれで結構使えます。
保温力ですが、低いところで23℃くらいでしょうか。赤い方にいくと25、7、8、最大値で29℃くらいのところもありますね。赤のエリアはそれほど広くもないですね。先ほどのミッドジャケットより全体的に温度が低いようです。
ワークマンの厚い方よりも、1〜2℃くらい保温力は高いとみてよさそうですね。
ミッドベストは、腕の保温がない分当然腕が冷えるので、ミッドジャケットや薄手のフリースなどを着た上でもう一枚、のような使い方がメインになると思います。夏が終わって少し寒くなってきた、くらいの時期にはちょっと暑く、寒さが本格化し始めることから活躍します。
動きやすいので、どちらかというと普段着にもおすすめですね。
ここからかなり本格的な防寒グッズになります。クシタニのホワイトグースダウンジャケット。見た目本格的なダウンジャケットです。
価格は30,800円と、それなりのお値段になってきました。ただ、ダウンジャケットは一般的にもっと高いものもたくさんあるので、品質と性能からするとむしろ割安かもしれません。
こちらの温度ですが、全体的には22〜3℃、4℃くらいでしょうか。25〜6℃のところもありますね。赤いところの面積は少ないです。あわせにくいですが、27〜8℃くらい、でしょうか。
こちらは保温性能がとても高いですが、防風性能は特に高くありません。そのため、防風性能が高いジャケットを着ている際にはとても威力を発揮します。逆に、風が入ってきてしまうと寒いです。
専用の収納袋がついていて、ここに入れると結構コンパクトになります。とりあえずバッグ類に非常用に詰めておくと、安心感は絶大です。
ホワイトグースダウンジャケットは、クシタニ冬用ジャケットについてくる厚手の保温レイヤーよりも薄手なので、保温性能はそれらには及ばないと思いますが、その分携帯性に優れているのが、使いやすいポイントです。
ほぼ最強のバイク用ジャケット、クシタニ冬用ジャケットの2枚重ねタイプの保温レイヤーです。外で防風、内で保温という完璧な組み合わせで、クシタニ冬用ジャケットがあれば大抵の寒さはしのげるでしょう。
では測定です。全体的には23℃くらいでしょうか。24℃くらいのところもあります。ホワイトグースダウンジャケットと同じく、赤いところが少ないですね。ピンポイントで28 9℃くらいでしょうか。最高値はホワイトグースダウンジャケットとそう変わらないのですが、こちらは広い面積の全体的な温度が23〜4℃くらい、ホワイトグースダウンジャケットの方は25〜6℃のエリアも結構あったので、全体的な保温力はこちらの方が1〜2℃高いとみてよさそうです。
実際、これを着ていると、真冬でも日向では暑くなってきて、ガソリンスタンドで給油していたりすると汗をかいてくるくらいなので、測定結果通り高性能なのは間違いないです。
では一通り集計してみます。
1つ目のワークマンクロスシールドは、全体的に温度が高く、最高温も高いです。赤の面積も広めですね。とはいえ42℃の電熱ベストをブロックしている結果なので、薄手のベストとしては優秀です。
2つ目のワークマンエアロストレッチは、俄然性能が上がりました。この後のクシタニ製と保温レベルは大きくは変わりません。
3つ目のクシタニミッドジャケットは、保温性能ではワークマンエアロストレッチに劣るようです。ただこれは防風性能が高く、実際の着用では隙間風をブロックできるため、保温力以上の実力があります。
4つ目のクシタニミッドベストは、ワークマンエアロストレッチより性能は高そうです。ただし値段が10倍になるので、ちょっと分が悪いところがありますね。
5つ目のクシタニホワイトグースダウンジャケットは、安定の性能です。携帯もしやすいので、これ一枚をお守り代わりに持っていれば、不意に寒くなってもかなり対応できます。
6つ目のクシタニ冬用ジャケット付属保温レイヤーは、分厚さもあり今回の測定では最も性能が高いです。最高温はホワイトグースダウンジャケットとあまり変わりませんが、高温エリアが狭いので、全体的な熱漏れが少ないようです。
まとめると、ワークマンエアロストレッチが1900円とコスパ最高です。春秋の寒さ対策や冬装備にさらに追加するにはかなり良いですね。出先でワークマンに駆け込むのもアリでしょう。クシタニ2枚重ねジャケットを持っている人はそれでかなりの寒さまで対応できますが、それ以外の人は、ホワイトグースダウンジャケットを1枚買っておくと、普段使いもできて実質的なコスパは悪くありません。全体を針で縫わずに織りで作られているので、ダウンが穴から抜け出ることも少なく、長いこと使えるでしょう。
ワークマンクロスシールド全体:27℃最高:35℃前後赤:広
ワークマンエアロストレッチ全体:24℃高:32℃赤:中
クシタニミッドジャケット全体:25℃最高:35℃赤:中
クシタニミッドベスト全体:23℃最高:29℃赤:中
クシタニホワイトグースダウンジャケット全体:24℃最高:28℃赤:狭
クシタニ冬用ジャケット全体:23℃最高:28℃赤:極狭
ミッドレイヤーは、秋、冬、春までいろいろと使えるので、利用価値が高いです。袖あり、袖なし、また防風性能のあるなしなどで用途が変わってくるので、この動画で自分の用途に合っているかものを見つけてみてください。
冬装備の次回は、電熱装備グリップヒーター、電熱グローブ、電熱ベストなど使用感と選び方を紹介します。