バイク比較

2023.06.10

ハンパない有能バイク151台で何でもいける!?守備範囲の広いバイク15選

スクーターじゃないけど1台で結構いろいろいけるタイプのバイクを紹介します。

まずは、結構いける組から。

1.結構いける組

(1)CRF250RALLY

250ccのホンダCRF250RALLY。1(CRF250L写真)オフロードバイクのCRF250Lの仲間で、タンク容量を増やし、スクリーンをつけるなどして長距離ツーリングにも使いやすくしたアドベンチャーモデルです。

3(車重)ベースが軽いオフロード車体のため、装備が追加されたRallyでも150kg程度です。4(回転半径)軽々扱える車重なので、気軽に持ち出せるでしょう。最小回転半径も2.3mと、そこそこコンパクトに回れます。

ツーリング性能を向上させるアイテムとしては、優秀なスクリーンが装着されています。6(シート差)また、シートの座面幅がオフロードモデルよりも2cm広がっていて、オフロードあるあるのケツ痛地獄にも対策されています。

長所にも短所にもなるのがタイヤで、ブロックタイヤなので普通のオンロードタイヤよりもゴツゴツ感を感じるかもしれませんが、慣れればたぶん気になりません。このパッケージングのおかげで、ガチなオフロード以外は十分に走れます。また、車高が高くスクリーンもあるため、全体の車体がちょっと大きめです。11(バイクカバー)積載も考えるなら、バイクカバーはビッグオフローダー用をおすすめします。

オフロードモデルのCRF250Lを普段使いする手もありますが、こちらはタンク容量が少なく、またスクリーンをつけたりいろいろやっていくとだんだんとRallyの重量に近づいていくので、万能感を求めるなら初めからRallyを選択した方が無難でしょう。

(2)CBR400R / 400X

実は結構売れているホンダの400cc兄弟、CBR400Rと400X。14(CB400SF写真)CB400スーパーフォアが生産終了したため、ホンダの400ccはこの2車種のみになりました。

15(ツーリングイメージ?)よりロングツーリングの快適性を求める人には結構良い選択肢になります。

16(車重)車重が200kg弱と現代の400ccクラスと比べるとちょっと重めで、700ccのヤマハMT-07の方がだいぶ軽いです。17(500R)CBR400Rと400Xはもともと海外では500ccで販売されていてダウンサイズされているので、車体は500ccクラスです。それによる車重ではありますが、逆にそのおかげで安定感につながっているので、長距離優先で街乗りもこなしたい、という用途にはより使いやすいのではないでしょうか。これらはちょっとパワーを抑えた大型ミドルクラスと思うとだいたいイメージが合うと思います。

(3)GSX250R / V-Strom250

スズキの売れ筋250兄弟の、GSX250RとV-Strom250です。エンジンは低回転トルク型で扱いやすく、22(ホイールベース)ホイールベースやトレールの数値がこのクラスにしては大きめで、直進安定性があるタイプです。

23(車重GSX)GSX250R が180kg台と250ccにしてはちょっと重めで、700ccのMT-07とほぼ変わりません。24(車重V)V-Strom250は190kgを超えているので、先ほどのCBR400R同様、普段使いには少し重めなので、ロングツーリング重視の人にはマッチしそうです。

この重さの日常使いが苦にならない人ならもちろんオールマイティーにいけるでしょう。

27(Gooバイク)動画公開時点ではGSX250Rの新車が40万円台後半から、28(Gooバイク)V-Strom250は50万円台前半から買えるので、29(Gooバイク)型落ち以外は安くて80万円くらいのホンダCBR250RR、30(Gooバイク)60万円くらいにはなるヤマハYZF-R25やカワサキNinja250などと比べるとお買い得感が高いのもありがたいポイントです。

(4)KLX230SM

カワサキKLX230SMはモタードで、キワモノ扱いになりそうですが、意外にオールラウンダーなところがギャップがあって面白いです。

オフロードベースの車体は軽く、自転車感覚で扱えるので、どこでも気軽に走れます。オフロードもガチな場所でなければ34-2そこそこ走れるので、変な場所に迷い込んでも安心です。エンジンはオンロード向けにセッティングされていて、セローなどのオフロードモデルより街乗りのストップアンドゴーなどにストレスを感じません。

さらに高速道路も結構いけて、 時速100km連続走行なども問題なく、特別不安定ということもなく、振動にやられることもありません。初めて行く場所はとりあえずこれで偵察、という使い方をしたくなります。

普通の街乗りでちょっと直進安定性低めなのが若干微妙で、オフロード車体なのでオフロード車に乗り慣れていないとちょっと乗りづらいかもしれません。すぐに慣れるとは思いますが、好みは分かれるところかなと思います。シート高も高めなので、ある程度乗り手を選びます。

CRF250シリーズと比べると、オンロードタイヤと軽さのおかげもありオフロード以外はこちらの方が楽かもしれません。スクリーンなどで武装すると軽量アドベンチャーにクラスチェンジできますが、38-2タンク容量が小さく航続距離が短めなので、そこはCRF250RALLYに分があるでしょう。

(5)Ninja650 / Z650 / Z650RS

カワサキの650ccシリーズは、このクラスでは珍しく180度クランク直列2気筒エンジンを積んでいます。これらのモデルは特に尖った特徴はないものの、それゆえ逆に扱いやすく、無難にいろいろこなしてくれるでしょう。41(車重)車重が188kgから194kgで、重くはないものの軽いかというと微妙ではあります。

42(前傾率)Ninja650は、フルカウルスポーツっぽいですが、前傾姿勢は浅めで、直立とは言わないものの、慣れればそれほど前傾とも感じない程度です。43(Webアクセサリー)大型スクリーンやトップケース、パニアケースなどのオプションも充実していて、44(Webアクセサリー)メーカーも汎用バイク、またはツアラーという位置づけに置いているようです。45(車体写真列挙)カワサキ3モデルの中では、長距離が多いならNinja650が向いていて、そうでなければ単純にスタイルで選べば良いと思います。

46(Web)2023年モデルから、トラクションコントロールが採用されました。RSのみ採用されていないようですが、次期モデルあたりでの採用になるでしょうか。ただ、もちろんトラコンはあった方が安全ですが、正直このクラスはなくてもそれほど問題ないでしょう。

(6)SV650

スズキSV650は、クセが少なく使いやすいバイクです。49(CB400SF写真)普通二輪教習車のCB400スーパーフォアをよりパワフルに、より街乗りを扱いやすくしたようなイメージです。50(CB400SF写真)車重もちょうどCB400スーパーフォアと同じくらいですね。

51(X写真)SV650Xの方はちょっとクセがありますが、無印モデルは楽な姿勢なので万人におすすめです。

53(エンジン写真)SV650のエンジンは2気筒の一つの理想型、Vツインエンジンで、振動が少なく、快適です。パワーがありすぎて扱いづらいこともなく、とても自然なレスポンスなので、このバイクを乗りづらいと感じる人は少ないと思います。車体も大きくないので、それも扱いやすいポイントです。

200kgくらいの車重が許容できることと、57(シート)シートが薄くケツ痛MAX系バイクなので、そこへの対応力次第になります。それらがちょっと惜しいポイントで、そこそこ組の方に入れさせていただきました。

扉_Cなんでもこなせるバイクの基準

なんでもこなせるバイクの基準ですが、

58(空の箇条書き6点)何をクリアしていると扱いやすいと感じるか、まとめてみます。

1.普通にエンジンがかかる当たり前といえば当たり前ですが、キャブ車はエンジンがかかることが普通ではないので、万能感はちょっと低くなりますね。また、セルモーターがなくキックスタートだけのバイクは、エンジン始動に一手間あるので熟練者を除いては気軽にいろいろな用途に使うというイメージではなさそうです。

2.軽い重いバイクの方が一般的に長距離移動には向いていることが多いですが、軽い方がいろいろな用途に使うには適しています。単純に車重が軽いことはもちろん、62(車体サイズ比較)車体の大きさにより支えやすさが大きく変わるため、絶対的な車重もさることながら、車体のコンパクトさもかなり影響が大きいようです。

63(SR写真)例えば、女性にも人気のSR400は175kgですが、概ね軽いと表現する人が多いです。64(SR写真)SRはハンドルを含めコンパクトなので、支えやすいのでしょう。65(セロー写真)オフロードモデルのセローは133kgと125cc並みの軽さですが、ハンドル位置が高く広めなため、小柄な人には車重の割に重いと感じるようです。

3.姿勢が楽本格的な前傾姿勢のバイクは長距離ツーリング向きではなく、66(SV650X写真)使いやすいタイプではありません。ただ、慣れ次第で気にならなくなるようで、前傾姿勢でないと気持ちが悪く使いづらい、という人もいます。68(CB400写真)一般的には直立に近い方が用途を選ばず使いやすいでしょう。

4.ケツ痛になりにくい長距離移動する場合、シートが薄かったり、姿勢によってはケツ痛が発動しやすくなります。ケツ筋マックスの人はどんな状況でもケツはノーダメージかもしれませんが、一般的には一定以上直立のバイクはケツ痛になりやすく、前傾ほどケツ痛になりにくいですが、人によってはむしろ前傾の方が股間が辛い、という意見も聞きます。いずれにせよシートのつくりなどでケツ痛になりにくいバイクの方が使いやすいと思います。

5.低回転トルクがあって低速ギクシャクしない街乗りは低回転をよく使うので、74(CB400高回転動画)高回転エンジンは気軽さに欠けます。低回転トルク型エンジンの方が、75(CB250走行動画)一般的に低速ギアでもギクシャクしにくく、街乗りで疲れにくいでしょう。76(CB400走行動画)慣れもあるので、CB400スーパーフォアのような高回転型でも慣れれば難なくこなせますが、77(KLX走行動画)低回転トルク型バイクが隣にあると、日常使いでは自然にそちらの出番が増えると思います。

6.低速、高速とも直進安定性がある直進安定性のないバイクは疲れるので、一定の水準は必要です。78(SRパフォーマンスダンパー写真)SR400のようにパフォーマンスダンパーをつけて高速道路ギリギリ走れる、くらいのバイクの場合、遠出は大変です。79(CB250走行動画)ただ、現代のバイクは小型車でもかなり直進安定性が確保されているので、250ccクラスでも大抵は問題ないでしょう。80(SR400走行動画)また、高速道路を絶対走らない人は直進安定性についてはそれほど問題ありません。

2.優秀組

さて、ここからは優秀組です。

(7) MT-03 / YZF-R3

ヤマハの320cc、MT-03とYZF-R3。この2台はネガティブ要素があまりなく、身長が合わない人以外はこのバイクで困るシーンはほとんどないでしょう。

82(車重)車体は170kg弱と、教習車にも使われているホンダCB400スーパーフォアより圧倒的に軽いので、1台目のバイクにもとてもおすすめです。

YZF-R3の方は一応カウルの防風効果がありますが、その分ある程度前傾姿勢です。MT-03は直立に近く楽な姿勢で乗れます。慣れの範囲なのでスタイルで選べば良いと思いますが、R3のスクリーンはそれほど防風効果がないので、大きな期待をしない方が良いです。長距離移動が多い場合、大きめのスクリーンに換えるなどする手もあります。

軽量で取り回ししやすく、スタートダッシュなどもそこそこいけて、高速道路も普通に走れます。回転半径が大きめで多少切り返しの回数は多めになりますが、軽いので苦にならないと思います。

250ccのMT-25とYZF-R25、カワサキのZ250、Ninja250も万能型ですが、320ccの方が同じ車重でトルクがあり、かつ高度にバランスが取れているため、より扱いやすくなっています。

(8)CB250R

ホンダCB250Rは、さきほど紹介したCRF250Rallyと同じエンジンで、車重も近いです。こちらの方がより一般的用途に向いているので、万能感で言うと一枚上だと思います。

オフロード車を除くと最軽量クラスの144kgで、それでいてオフロードモデルと違いハンドル位置が普通なので、扱いやすさは125ccレベルです。

95(走行動画)低回転トルクは十分で、街乗り性能はこれ以上ないくらい高く、街乗りを重視するならとても良い仕事をしてくれます。

96(走行動画)時速100km走行も普通にでき、単気筒なりの振動はあるもののそれほどストレスなく巡航できるでしょう。97-2パフォーマンスダンパーをつけたり、スクリーンを増設するとより快適になります。

98(レブル写真)レブル250もCB250Rと同じエンジンを積んでいるファミリーですが、CB250Rの方がクイックに旋回しやすく普通のバイクの乗車姿勢になるため疲れにくく、また車重が30kg近く違うので、CB250Rの方が万能感という観点では高いと思います。

(9) MT-07 / XSR700

ヤマハMT-07とXSR700は、大型クラスならほぼ最強の万能バイクといえます。101(車重)感覚は人により差があると思いますが、大型最軽量の180kg台は、ギリギリ普段使いしやすいといえるレベルに思います。もちろん筋力に自信のある方の中には、他にも選択肢は増えそうですね。

103(車重比較)CB400スーパーフォア、スーパーボルドールより10kg〜20kg軽く、回転半径も大きくないので、中型並みの取り回し性能です。ハンドリングマシンなのでとても曲がりやすく、必要十分なパワーがあるので高速走行も楽です。

XSR700の方は、MT-07より4kg重いものの、実は積載性能が高いので長距離旅も結構イケます。106(サイドバッグ)リアシートまで伸びたフレームにサイドバッグなど取り付けると高い位置になるので、大きめから小さめまでサイドバッグの対応サイズが広いです。リアキャリアを増設すれば相当量積載できますね。

600ccから700cc程度の2気筒エンジン大型ミドルクラスは、扱いづらいほどの大きなパワーではなく、比較的軽量で瞬発力もあるので、どれも優秀ですが、より軽量なヤマハのモデルを優秀組に入れさせていただきました。

全体的に見渡すと、扱いに神経を使い始めるギリギリの700ccくらいまでの大型ミドルクラスと、250ccクラスが占めました。およそこの辺の排気量帯は、コスパも良いですね。エンジンは2気筒か、振動が少ない設計の単気筒のものが使いやすいでしょう。

ちなみに、CBR400Rと400Xだけ例外ですが、これらは本来500ccの車体なので、実態はパワーを抑えた大型ミドルクラスです。そのため、ちょうどよく乗りやすいバランスになっているのでしょう。バイク比較系動画は、ミドルクラスの詳細比較や、オシャレ系バイクや絶版バイクなどいろいろ企画中なので、応援していただける方はぜひ高評価を押していっていただけるとありがたいです。