フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
2023.07.01
AステキなニューモデルのB発売が続くカワサキ、C現行各モデルの乗車姿勢と特徴をまとめました。
まずはクルーザー系モデル、エリミネーター。
こちらはシート高が735mmで、オプションシートが豊富です。ハイシートがプラス30mmとなるので、シート高765mm、ローシートがマイナス20mmで、シート高715mです。
これをもとにペンたろうの足つき計算式で足つき性能を計算すると、ステップ干渉がないので、厚底ブーツ使用も加味した適性股下は66〜77cm、股下平均値から適性身長の幅を計算すると、148cmから171cmの間です。下は車体を支えられる片足前半分接地、上は両足踵が余裕を持って接地する高さです。この範囲より低いと支えるのが難しく、高いと走行中膝の曲がりがきつく、接地した時足が曲がりすぎてむしろバランスを取りづらくなります。
ペンたろうの前傾率計算式によると、標準シートの前傾率は11-1身長175cmでは21%、11-2身長160cmでは29.4%です。ローシートで19%、27.6%、ハイシートで22.5%、30.7%となります。シート次第でおよそほどよい軽前傾くらいに収められそうです。
エリミネーターはNinja400と同じエンジンを積んでいてとてもキビキビ走れます。Ninja400でよく話題になる高回転時の振動はフレームとのバランスその他で一定レベルで改善されています。
隙がないモデルとなっていて、クルーザー系の乗車スタイルに拒否反応がなければ、満足度が高いでしょう。
丸目クラシック系を順に紹介します。Z650RSは、Ninja650と同じエンジンを積んだZ650の派生モデルです。
Z900RSとほぼ同じアナログ2眼メーターを持つ、万能に使える有能モデルです。
海外モデルのローシートが標準シートになっていて、シート高は800mm、オプションのハイシートで本来のシート高820mmになります。
カワサキのモデルは国内の標準シートは本来のローシートのものが多く、そういったモデルはシートが薄くケツ痛になりやすいので注意しましょう。
ペダルが着座位置やや前側で干渉しやすいため、適正身長は、172cmから176cm程度、ハイシートを使うと180cmくらいの人も問題なさそうです。ステップをうまく回避できる人が厚底ブーツを使うと、163cmくらいからチャレンジできるでしょう。
前傾率は、24.5%32.8%です。ほどよい軽前傾からプチ前傾程度なので、長時間乗っても疲れにくいゾーンです。
Z650RSは、また別の機会にXSRとの比較など詳しく紹介してみたいと思います。
W800シリーズは、無印、ストリート、カフェ、メグロの4種類がラインナップされています。
足つき性能はカフェ以外はステップ干渉しにくく、W800とメグロが160cmから174cm、ストリートが157cmから170cm、カフェは170cmから174cmです。なかなか広めの身長をカバーしていますね。
前傾率は、W800が15.8%、22.8%ストリートが9.6%、16.5%カフェが43.4%、52.1%メグロが11.3%、18.1%となっていて、ストリート、メグロ、無印、カフェの順に前傾が深くなります。カフェ以外は直立に近く、カフェだけハード系です。カフェの前傾率は、ホンダCBR250RR、スズキGSX-R125などと近く、慣れないとハードに感じるでしょう。40-2タンクギリギリまで前進すると前傾率はやさしめになります。
W800シリーズは、直列2気筒エンジンを積んでいて振動を味わいとして感じながら走るタイプのバイクです。
相変わらずの怪物売れ筋バイク、Z900RSは、無印とカフェがあります。
ステップに干渉しやすく、足つき性能は172cmから176cmです。
前傾率は、16.0%、23.8%と直立気味です。シートの後ろの方に座ると少し前傾度を上げられます。CAFEは31.8%、39.8%と普通の前傾になります。
無印RSの場合、身長高めの人は、35mm上がるハイシートに換えると本来の設計通りのシート高になり、劇的に乗りやすくなります。ケツ痛からも解放されるのでオススメです。
次はストリートファイター系にいきましょう。Z250は250cc直列2気筒エンジンのバランスがとれたバイクです。
足つき性能が162cmから175cm
前傾率は26.6%34.3%です。
足つき性能が160cmから173cm
前傾率は25.6%33.2%となっていて、250、400ともプチ前傾から普通の前傾くらいです。Z250の方がシート高が1cm高く、ハンドル位置などは同じなので、やや前傾率が高いですが、ほぼ同じと考えて問題ありません。
バーハンドルにしては前傾気味の2台です。ハイシートオプションを使えば3cm上がるので、170cm後半の人も窮屈感なく乗れるでしょう。
Z400はよく高回転振動のことを話題にしますが、たまに全然振動を感じないというコメントもあるので、個体差がとても大きいのか、バーエンドなどの工夫で劇的に改善するのか、真相が気になっています。ちなみに、うちのZ400は振動が激しいです。
Z650は先に紹介したZ650RSの兄弟車です。
足つき性能はステップ干渉しやすいので170cmから174cm、
前傾率は25.0%32.7%です。
RS同様、ステップをうまく回避できれば160cmくらいからいけそうです。
Z900は、売れ筋Z900RSの兄弟車です。
足つき性能はステップに干渉しにくいので163cmから176cm、
前傾率は23.3%30.6%です。
2cm高いハイシートオプションもあるので、160cm強から180cm弱まで、適応身長の範囲が広く、隠れた名車だったりもします。
2022年には50周年モデルがありましたが、赤と黒の配色が良くまとまっていて洗練されていました。
Z H2は、200馬力のハイパワーマシンです。
足つき性能は169cmから182cm、
前傾率は30.3%38.5%です。
普通の前傾姿勢なので、それほど疲れる水準ではないでしょう。
カワサキ最高クラスのハイスペックですが、価格も200万円オーバーと気軽に買える水準ではありません。
ミニバイクのZ125PROは生産終了しましたが、まだメーカーWebサイトに残っています。
足つき性能は158cmから172cm、
前傾率は13.1%18.6%です。
直立のケツ痛予備軍ですが、身近な人たちはみなケツ痛注意報を鳴らすものの、人によっては無痛の場合もあるようで、着座位置その他でかなり変わるようです。
アドベンチャー、オフロード系の3台、モタードのKLX230SMから見ていきます。
足つき性能はオフロード車体らしく厳しめで、172cmから186cm程度が適正です。直立のため、足を真下に着くので、前側にあるステップには干渉しません。
前傾率は3.5%9.0%と、オフロードモデルらしく完全直立ケツ痛まっしぐらです。
シートも硬いので、強度のケツ耐性の持ち主以外は、走り出してすぐにケツが砕け散ることでしょう。ペンたろうはゲルザブで何とかしのいでいます。
11.VERSYS-X 250 TOURER
250ccアドベンチャーのVERSYS-X 250 TOURER。
足つき性能は166cmから179cm、
前傾率は14.9%23.1%とほぼ直立です。
KLXのように硬くて薄いシートではないので、直立バイクの中ではケツダメージは少ない方です。
ゆったり走る系かと思いきや、Ninja250と同じエンジンを積んでいて、実はキビキビ走る系のスポーツ系マシン寄りです。
まさかのパニアケース標準装備でありながらスズキV-Strom250より10kg近く軽いという面白いモデルですが、V-Strom250に勝てず国内撤退、在庫限りとなっています。
VERSYS1000は200万円近くするアドベンチャーです。
足つき性能は176cmから180cm、
前傾率は14.5%21.7%とほぼ直立です。
ステップが避けづらい位置にいるため足つきが悪目で、身長高めの人向けのバイクです。
ヤマハのテネレ700は180cmから190cm程度か、脚が長めの170cm半ばくらいの人でないと厳しいので、それに比べるとかなり優しい高さです。
13.Ninja250・Ninja400
それではフルカウルモデルを一気にいきます。
まずは優しめな普通のNinjaシリーズ、Ninja250。
足つき性能は162cmから175cm、
前傾率は29.0%35.9%とプチ前傾から普通の前傾です。
足つき性能が160cmから173cm、
前傾率は26.8%33.4%とプチ前傾から普通の前傾です。
フルカウルモデルの中ではトップクラスに直立に近いので、楽をしたい人はヤマハやスズキよりカワサキを選ぶと良いです。その中でもNinja400が最高に直立なので、教習車のホンダCB400などとそれほど変わりません。
Ninja650は乗りやすいミドルクラスバイクです。
足つき性能が167cmから180cm、
前傾率は33.7%42.1%と、普通の前傾から身長によってはハードなゾーンになります。
ただ、シートの低いところで測定していて、もっとタンクに近いところに座るとNinja400と同じような水準になります。
足つき性能も、ステップを回避しやすい位置まで前進すれば160cm台の人も支障なく乗りこなせます。メーカーはツアラーカテゴリーとして扱っているようで、積載などのオプションも充実しています。
Ninja1000SXは、4気筒エンジンを積んだリッターツアラーマシンです。
足つき性能が167cmから180cm、
前傾率は27.4%35.0%と、プチ前傾から普通の前傾です。
およそ長距離ツーリングなどにも適したポジションで、安定のツアラーです。スズキの大型ツアラー、GSX-S1000GTとのガチンコ勝負となっていて、スズキの方が最近発売されただけあって装備が充実しています。Ninja1000SXも近い将来アップデートしてくるのではないでしょうか。
Ninja H2 SXは、スーパーチャージャーを積んだよりハイスペックマシンで、SEで300万円オーバーと、まさに高級品です。
足つき性能が167cmから180cm、
前傾率は44.0%52.5%と、ハードモードです。
ツアラー設定なのですが、姿勢はハード前傾で、ちょっとちぐはぐです。190cmの人の前傾率は37%くらいなので、身長がとても高い人向けの設定なのでしょう。
本格スポーツカテゴリーのZXシリーズ、まずは250ccからいきましょう。
ZX-25Rの足つき性能は160cmから173cm、
前傾率は40.3%48.1%と、ハードモードながら軽い方です。身長高めの人にはそれほど厳しくないレベルでしょう。
ZX-25Rは4気筒エンジンで、レッドゾーンが17,000回転という超高回転マシンです。面白い、うるさい、街乗り辛い、がよく聞くコメントです。
新発売の400cc4気筒エンジンモデル、ZX-4R。
ZX-25Rのシート高785に対して800mmになっているので、足つき性能は163cmから176cmとZX-25Rより少し高めのゾーンです。
前傾率は39.8%47.6%と、ZX-25Rとおよそ変わりません。
いずれも、身長にもよりますが、ちょっと慣れれば平気と感じる人が多いポジションなので、臆することなくチャレンジして良いのではないでしょうか。
ZX-4Rの国内モデルは、グリーンのRRと、青のSE、黒のSEという3色で登場しました。RRとSEの違いはリアサスペンションで、RRの方が高級品になっています。その分SEの方にはオプション品のUSB電源、スモークスクリーン、フレームスライダーがついています。
ZX-6Rは、より本格派になっています。
足つき性能は169cmから183cm、
前傾率は56.6%65.4%と、地獄絵図です。
ハンドルはシートの着座位置より下です。実はハンドルが下に位置するモデルは結構少なく、ヤマハのYZF-R1がほぼシートと同位置の0、ホンダのCBR1000RR-Rはハンドルが上で-27です。DUCATIパニガーレV4はハンドルの方が下で、+20でした。
6Rで通勤したりロングツーリングできる人は、相当な体幹筋力の持ち主でしょう。似たような前傾率のバイクには、スズキのGSX-R1000Rがあります。
カワサキのスポーツ系フラッグシップ、ZX-10Rはどうでしょうか。
足つき性能は170cmから184cm、
前傾率は59.3%68.6%と、地獄絵図キングクラスです。
60%前後のバイクは、DUCATIパニガーレV4、ヤマハYZF-R7があります。これらはほぼ近い水準です。
さらに上がホンダCBR1000RR-RとヤマハYZF-R1で、これらは65%前後と市販車最高クラスの前傾です。
カワサキのモデルは、無印Ninjaシリーズも含めフルカウルモデルも全体的に他のメーカーより優しめになっていることが改めてわかりました。
129カワサキのバイクは、Z900RS、Z400、KLX230SM、Z125PRO、エストレヤを持っていますが、ZX-4Rも仲間に加わりそうなので、ニーズに合わせて紹介や比較などをやっていきたいと思います。カワサキ好きで気になる人は、ぜひ高評価を押していってください。
計算して画像作って編集してと、今回も大変でした。