バイク比較

2023.08.19

クルーザー比較

クルーザー系モデル3種比較〜新たな時代が来そう!?

400cc以下のクルーザー系モデルを比較します。エリミネーター、レブル、メテオの3台を実際に走らせて違いを整理しました。レブル1強の勢力図が一変する可能性を感じます。

400cc以下のクルーザー系3車種を乗り比べました。

1.ELIMINATOR

1台目はカワサキエリミネーター。400ccの排気量で、Ninja400の派生モデルです。

街乗り

街乗りの走行感は、キビキビ走るスポーツバイクです。見た目のイメージからは曲がりにくそうと感じる人もいるかもしれませんが、全く曲がりにくくありません。普通のスポーツバイク感覚で旋回できるので、非常に走りやすいです。乗車姿勢もクルーザー系の中では一般的なネイキッドバイクに近く、ハンドルが遠すぎることもありません。これらにより、旋回時には特に気を遣うことなく通常の荷重移動とセルフステアで難なく曲がれます。

エンジンは180度クランク直列2気筒で、ビューンという感じでしょうか。見た目のスタイルからはドコドコしそうですが、全くドコドコしません。

ベースのNinja400は軽量ボディーで瞬発力があり、街乗りのキビキビ感は相当なものですが、そのまま乗車姿勢やスタイルが変わったと考えておおよそ間違っていません。

各種スペックが違うので、乗り比べると細かい違いに気づくかもしれませんが、乗車姿勢以外同じバイク、と思えるかもしれません。

高速道路

高速道路走行性能はおよそ十分なレベルです。400ccエンジンのパワーは、時速100km連続走行は問題なく、120km走行も可能です。

キャスター角、トレールとも大きく、ホイールベースも長めとなっており、直進安定性が高めです。

時速100km近辺ではエンジンの振動が大きくなりますが、ハンドルはあまり振動を感じません。反面、シートはとても振動します。(Z走行動画)Ninja400、Z400では、ハンドルの振動が激しく、とても長時間走行できるレベルではないため、およそ時速90km以下で走行することになりますが、エリミネーターは100km連続走行できるでしょう。ただし人によってシートの振動で不快感は貯まっていくかもしれません。

スクリーンを増設しないと風を一身に受けるので、ネイキッドならではの厳しさはあります。

高速道路走行性能をまとめると、Ninja400、Z400から改善されてハンドルの振動をあまり感じなくなったこと、直進安定性の高さ、必要十分なパワーから、400ccクラスとしては優秀なレベルにあります。

できればシートの振動も削って欲しかったところで、さらに大型スクリーンオプションなどあれば完璧でした。

姿勢

乗車姿勢は、比較的普通のネイキッドバイクに近くなっています。多少ステップは前の位置にありますが、一般的なクルーザー系モデルのように脚を前に投げ出す感じではありません。他のバイクから乗り換えても余り違和感なく乗れるでしょう。逆に足を前めに着くとステップと干渉するので、干渉する人は広げて着くかやや後ろに着くなど多少の調整で問題ないと思います。

シート高

シート高は735mmです。オプションシートが2種類あり、ローシートを使うと715mm、ハイシートで765mmになります。これにより適正身長幅が148cmから171cmと広いターゲットとなっています。

2.Rebel250

次はホンダRebel250を紹介します。こちらは近年の定番売れ筋バイクで、およそ年1万台以上売れています。

街乗り

街乗り走行感は、快適で実用的な250ccバイクです。こちらもエリミネーターと同じように、のんびり系ではなくキビキビ系です。やはりクルーザーというよりスポーツバイク系と思った方が良いでしょう。

旋回性能はややダルで、クイックに旋回する感じではありません。ハンドルが遠目の乗車姿勢ということもあり、旋回時には積極的にハンドルに介入しないと曲がりません。慣れれば問題ないものの、初心者向きではないため、車種の経験が浅い人は事前に注意しておいた方が良いです。

エンジンはCB250Rなどとベースは同じで、扱いやすい単気筒エンジンです。パワーはそれほどありませんが、そこそこ高回転までも回せて、下から上までまんべんなく使いやすくなっています。

このエンジンは、ドコドコ系の単気筒ではなく、スポーツバイク系単気筒エンジンと言いますか、振動などを極力減らした実用エンジンです。

高速道路

高速道路走行性能は、250ccクラスにしてはかなり優秀でしょう。小排気量単気筒エンジンにしては不快な振動が少なめで、時速100km走行も普通にできます。

250ccなので長距離旅には向かないものの、こなそうと思えばいけるでしょう。スペック上直進安定性が高めなので、その特性は高速走行でも役立ってくれます。

スクリーンがあればより楽になりますが、純正オプションにも用意されています。クルーザースタイルなので、見た目的に合えば大きめスクリーンでもいけるでしょう。長距離ツーリングの疲労度も下がるので、カスタマイズもおすすめです。

姿勢

乗車姿勢は、ちょっと変わっています。クルージングスタイルのイメージとは少し離れるかもしれません。前傾率を計算すると、21.1%、30.2%と、軽い前傾姿勢です。ここまではエリミネーターと変わりませんが、レブルはステップがかなり前にあるため、体は「くの字姿勢」になり、長時間乗っていると背中が疲れやすい傾向にあります。たまに乗るくらいだと、2〜3時間走っただけで背中がやや筋肉痛になるかもしれません。

シート高

シート高は690mmと低く、ペダルはかなり前にあるため干渉しません。足つき性能は非常に高く、体型バランスにもよりますが140cm台の人も適正身長に入ります。身長がある程度高くても、ペダルが前にある関係で脚の窮屈感は少なくなっています。

その他

その他の特徴ですが、現行モデルはETCが原則外付けになるようです。どこかの年度の仕様変更でシート下の寸法が変わったようで、加工しないと入らなくなり、シート脇などにケースとともに取り付ける、というのが一般的になっています。また、ちょっと変わったところとして、メインキーが車体の左横にあります。説明されないとここがメインキーとはなかなか気づかないかもしれません。

3.メテオ350

次はロイヤルエンフィールドのメテオ350です。こちらは350ccの空冷単気筒と、今回紹介する中で唯一の空冷エンジンとなっています。

街乗り

これまでのスポーツバイクっぽい乗り味の2台に比べてこちらは一般的なクルーザーのイメージに近いです。クイックに加速するというよりも、スロットルをひねるとドドドドッと加速する感じで、バイクに急かされるような気分にはなりません。

旋回性能も問題なく、感覚は人それぞれと思いますが、個人的には自分の感覚の通りに走ってくれるので、心地よいと感じるバイクです。

高速道路

高速道路走行の性能は、まずまず良好です。振動はあまり影響なく、時速100kmまでの速度域では振動に悩まされることはありません。

ステップはやや振動するものの、ハンドルの振動は少ない方だと思います。

パワーはもう少しあるとありがたいと感じますが、時速100km走行も普通にできます。スクリーンがあればそこそこ快適になるレベルですが、スーパーノヴァモデルなら初めから装着されています。

姿勢

乗車姿勢ですが、自然な姿勢で乗れるポジションです。ステップが前なだけで普通のネイキッドバイク感覚で乗れるでしょう。身長にもよりますが、レブルのようにくの字にはなりません。

シート高

シート高は765mmで、エリミネーターのハイシートと同じ高さです。オプションのローシートがあり、こちらを使うと754mmになります。適正身長の幅は155cmから171cm程度です。

その他

その他の特徴ですが、ロイヤルエンフィールドはオプション品の単価が安めなので、純正オプションを装着しやすいです。その分社外品はそれほど期待できません。

バックレストシートバーエンドミラーサイドBOX

ミドルクラスのスーパーメテオ650もあるので、大型免許があると検討するかもしれませんが、こちらは車重が240kg以上あり扱いがだいぶ違うため、実際にはあまり比較対象にはならないかもしれません。

4.比較

改めて3車種の特徴を並べて順に見ていきます。

エンジンスペックはおよそ排気量に比例しますが、エリミネーターとレブルはベースがスポーツバイクエンジンなので、ピークは高回転側にあります。メテオは低回転トルク型になっているため、乗り味は大きく違います。

48PS/10,000rpm 37N・m/8,000rpm

26PS/9,500rpm 22Nm/6,500rpm

20.2PS/6,100rpm 27Nm/4,000rpm

シート高

シート高はオプションシートも加味するとエリミネーターならおよその身長がカバーできます。レブルは最低シート高で、純正オプションは今のところないようです。

715mm 735mm 765mm

690mm 754mm 765mm

前傾率

前傾率は、エリミネーターとレブルがCB400スーパーフォアと同じくらいのスポーツネイキッドレベル、メテオは10%台と直立です。

21% 29.4% 21.1% 30.2% 10.4% 17.8%

ペダル位置ペダル位置はメテオが一番前、次いでレブル、エリミネーターとなっています。感覚的には、エリミネーターはちょっと前め、レブルとメテオは慣れが必要、という差があります。

エリミネーターがおすすめな人走行性能は排気量に比例して高いので、速さを求める人はエリミネーター一択です。また、高速道路の走りやすさ、登り坂のパワーなどあらゆる場面で機敏に走れるのがエリミネーターです。乗車姿勢が最も普通のネイキッドバイクに近く、スタイルは好きだけどクルーザー系ポジションは苦手、という人も実際には多いので、そういう指向の人もエリミネーターが良いでしょう。SEにはETCなどが標準装備ということもあり、シート下に格納できて扱いやすいでしょう。無印モデルが76万円と、表面上今回紹介の3モデル中最高値ですが、実売価格ではメテオの方が謎の費用が加算されて高く、コストで選ぶとレブルに次いで2位となります。

レブルがおすすめな人レブルは、250ccのため、最も非力で、走行性能はエリミネーターとは大きな差があります。できるだけ低コストに抑えたい人にとってはメリットがある選択肢です。シート高が690mmと一番低く、ステップがかなり前にあって干渉しないので、身長140cm台など、エリミネーターにローシートでも厳しい人がシート高優先で選ぶ、というケースもあるでしょう。今後、250ccの排気量かつ低いシート高を求める人以外はエリミネーターに流れる人が多くなるため、販売台数の動向には大きな変化があるかもしれません。

メテオがおすすめな人メテオの長所はドコドコ感とゆったり気分で走れる走行感です。前の2台は中身はスポーツバイクなので、キビキビ走るバイクです。ドコドコ感は、ハーレーのような大排気量Vツインとは違い、SR400やエストレヤなどの空冷単気筒バイクに乗ったことがあればそれらと近いと考えて差し支えありません。クルーザーという言葉のイメージには今回の車種では最も近いです。他の2台は走行フィーリングに味のようなものはあまりないので、メテオは走行フィーリング重視の人にマッチします。兄弟車種のクラシック、ハンターもあり、走行感覚は似ているもののそれぞれ特徴が有るので、それらも含めて比較検討すると良いでしょう。

参考までに、今回は400cc以下で比較していますが、エリミネーターはレブル250ではなくレブル500と近いので、そちらも紹介します。

レブル500は、スペックを比較する限りではエリミネーターの上位互換です。金額差は多少ありますが、大型免許があれば検討すると良いでしょう。乗車姿勢の違いを除いて、走行性能だけならレブル500の方が満足感が高いと思います。

車重が191kgと、メテオと同じです。レブル250の171kg、エリミネーターの176kgより1ランク重いので、軽々というわけにはいきませんが、重量級ではありません。

エリミネーターを検討している人は、ぜひ検討の土俵に入れてみると良いのではないでしょうか。

ゆるめのテンションでやっているラジオ系チャンネルでエリミネーターの話をする予定なので、良かったらそちらのチャンネルも回っていただけるとありがたいです。