こんな中古車はイヤだ

1.LV1 フェンダーレス

まず低レベル要注意物件からいきましょう。

フェンダーレスに改造している中古車をちまたでよく見かけますが、これは避けられるなら避けた方が良いです。ただ、正常な状態に復元できるのでレベル1としています。

フェンダーそのものですが、こちらは機能的に重要なので、外すとろくなことがありません。フェンダーレスのまま乗ると、雨の日や水たまりを通過したときなど、背中が泥だらけになります。

お友達とツーリングしていてそうなると、後ろを走るお友達のヘルメットを泥だらけにして前が見えず、大事故になったりするかもしれません。高確率で友達をなくすので、フェンダーレスは大いなる覚悟を持ってする改造の部類ですね。

ということを事前に予測できるものなので、フェンダーレスにしていることで、ぞろ目ナンバーアルファードなどと同じように世間から見られたりもします。いろんな意味でリスクが大きいので、どうしてもの思い入れがなければ、やめておいた方が無難です。

フェンダーレスキットはものによって被害レベルが違いますが、まれにメーカー純正オプションのフェンダーレスキットがある車両もあって、純正オプションならわりと使えます。とはいえ泥はね度合いは上がるので、ノーマルの方が良いですね。

フェンダーレスが要注意低レベルなのは、車両自体にダメージがたまるわけではなく、ノーマル戻しが比較的低コストのためです。ものによって数千円から2〜3万円程度で純正部品を取り寄せて、元に戻せるケースが多いです。

2.LV2 過走行

走行距離とダメージの蓄積量がおおむね比例するのは、みなさんご承知の通りです。

「それなのにLV2と軽いのか」というと、これには一律に避けなくても状況次第の面があるためです。

バイクで1万kmを超えていると一律手を出さない方もいらっしゃいますが、排気量が大きいほど一般的に寿命が長く、50ccなどは使い方によって1万kmで結構な感じになっているものもあるところ、1,000ccクラスは10万kmいけたりと、設計によって耐久性の差は大きいです。

メンテナンスをマメにやっているほどダメージが少ないので、いろいろ見ているとだんだんと直感的に、ヤバそうかイケそうかわかってくるようになってきます。金属とゴムの状態や液体類の色、配線の状態などで、どういう扱いをしてきたかが直感的に推定できます。

とはいえ、それはなかなか難しいので、一般的には販売店を見極めるのが良いです。

メーカーグループ会社のホンダドリームジャパンが経営する店舗や、スズキワールドにある中古車なら保証もあるので失敗しにくいですね。

逆に保証がなく、信頼できる実績もない初見の店舗などではギャンブル性が高くなるので、過走行車には手を出さない方が良いです。

3.LV3 社外サスペンション

走行に関わる部分の改造中古車は全般的におすすめしませんが、サスペンション交換車両はメーカー純正オプション以外、筆者なら避けます。

社外品のまま乗る場合、まず性能がわからないのでちょっと怖いですね。雨の日の限界が低くなっていたり、段差で底付きしやすくなっているなど、状態を見極めながら検証する必要があります。

そもそも大抵の改造部品は効果のほどはプラセボで、実際は性能低下しているものも普通にたくさんあります。信頼性の高いメーカーの部品かつ、偽物でないという確証がないなら手を出さない方が無難です。

また、ノーマル戻しの際にフェンダーレス戻しなどよりコストがだいぶかかるので、何なら新車買えばという金額になったりもします。

ということで、よほど見極められる人でなければガン無視しておいた方が良いでしょう。

「いいサスついてるからお買い得ですよ」という風に売ってくるお店なら、よほどガチなところでない限り信用しない方が安全です。

4.LV4 社外スライダー系

スライダーやガード系のパーツはよく付けているバイクもありますが、サーキットなど特殊な用途以外は、そもそも純正品以外付けない方が良いです。

純正品の場合、フレームなどの強度よりガード系部品の方が明らかに弱く設計されていて、転倒時にも多くのケースではガード部品由来でのフレームダメージは入らないように作られています。

例えばホンダCB1300のエンジンガードはフレーム直付けではなく、軸もずれています。またYZF-R15のカウルプロテクターはかなり柔らかい素材になっていて、ちょっと地面に接触すると簡単に曲がるようになっています。おかげでフレームやエンジンにダメージがいきません。

さすが資本金1,000億円近い本田技研工業とヤマハ発動機。

社外品のメーカーは大抵1万分の1程度の資本金1,000万円くらいで、一般ユーザーから車両を借りて商品を作ったりしているところもあるくらいです。当然メーカーのようなレベルで応力設計がされておらず、立ちゴケでフレームが破損して廃車ということも実際にあるようです。

ガードにせよスライダーにせよ、守ろうと思って逆に深刻なダメージを与える可能性があるので、社外品は取り付けない方が無難です。

ついている中古車は外せば良いですが、見た目きれいでもすでにフレームにダメージを与えていて、新たに付け替えている可能性もあるので、注意深く観察した方が良いです。

5.LV5 サビ

サビは復元が難しいので、手を出さない方が良いです。ただし外装のサビだけなら走行に影響がないので、相応に安ければアリと言えばアリです。

ただし外装が錆びているということは保管状態がそれなりなので、駆動部分も錆びていることが多く、部品交換が必要なこともあります。

マフラー内部などにもサビが広がっていることも有り得るので、手を出す場合はギャンブルと思って、ある程度割り切っていきましょう。

サビのチェックの仕方ですが、上の方が錆びていれば下も錆びているのでまず除外するとして、下廻りに鏡などを当てて見ると保管状態が推定できます。

屋内保管の場合は下の面はあまり錆びません。屋外で土の場所などは、雨の後湿気が上がりがちで下の方が錆びやすいです。そうすると各所のボルトなども錆びが進んで、脱着などしづらくなっていたりもします。

チェーンはもともと錆びやすいので、チェーンだけ錆びていて他は健全というケースは結構あり、チェーンの状態はそれほど参考になりません。

チェーンをメンテナンスしない人はバイクのメンテナンスをしない人だ、というのは誤解で、チェーンはあくまで消耗品なので、掃除はせずに早期交換する人が現代は一般的です。

フレーム下やスタンド根元などの通常こすれない部分の錆び状態を見ると、全体の金属劣化度合いが推定できます。

6.LV6 吸排気交換

吸排気交換は原則NGです。もちろん、あえて行く人は止めません。

マフラーくらいと言う人も多いですが、本来吸排気の改造は最終段階で、交換するとバランスが崩れて性能低下するだけではなく、各所にダメージが入っていて寿命がかなり短くなります。

燃料ポンプがおかしくなり、直したらインジェクターがおかしくなり、また直したらイグニッションコイルがおかしくなりなど、芋づる式に壊れていく事象を筆者は何度も体験済みです。

もう絶対にマフラー換えている車両は、何があっても買わないことを誓います。

しかも純正マフラーは結構高額なので、戻すのも数万〜10数万円とかかることもあって、こちらもやはり新車買った方が良いです。

初めから社外マフラーがついているものに乗っている人は、試しに純正マフラーに付け替えてみると、「このバイクこんなに速くて、こんなに乗りやすかったのか」とびっくりするのがあるあるなので、一度体験してみることをおすすめします。

7.LV7 ボアアップ

語る必要もないと思いますが、中古車探しのテーマにおいてはガン無視の方が良いでしょうね。

滅多に存在しないので、普通は気にしなくて良いでしょう。

吸排気以上にエンジンに手を入れているものはアウトなので、ものすごくメカに詳しくて、設計や組み立てをやっている人以外は、店の人に騙されてつかまされないようにしてください。

8.LV8 社外サブフレーム

エンジンとフレームはどちらが大事と言われれば、フレームです。

エンジンは載せ替えできますが、フレームは現実的に差し替えできないので、フレームへのダメージがないことは中古車選びにおいて最も重要です。

これは四輪も同じで、「修復歴」という言葉は車体構造要素へのダメージを意味しています。

バイクのサブフレームは自称フレーム強化パーツですが、実際にはどこかを強くする分、どこかに負荷が大きくかかり、最悪フレームが破断するほどの疲労を蓄積させることもあります。

走行中に破断したら、最悪の事態になることも考えられます。

これは外装のサビ以上に圧倒的に深刻なので、こういうものがついていたら絶対に近づかないのが吉です。

「強化されてるからいいよ」とかいう店の人のウソに騙されないようにしましょう。こちらもやはり純正品以外全てアウトと思ってフィルタリングするのが安全です。

9.LV9 書類がない

このケースは「手を出さない方が良い」ではなく、絶対ダメのパターンです。

個人売買などで車検証などの書類がないというケースは、犯罪にかかわる可能性が高いので近寄らないようにしてください。

原則として車検証とナンバープレート、一時抹消状態なら抹消時に発行された書類がないと、自分の名義に変更できません。

バイクの車検証再発行は比較的簡単なので、紛失などがあっても普通なら一時抹消も含め書類を揃えることができます。

それがないということは明らかに怪しく、およそどこかで盗んできて売りさばこうというケースが考えられます。

盗難車の場合、条件によっては無償で返還する義務があり、それに該当しなくても金銭と引き換えに返却することになるケースもあります。

いずれにせよろくなことがないので、「書類は後でね」というようなものを受け取らないようにしてください。

10.逆にお得な中古車

ETCは8割方必須部品になっていますが、バイク用ETCは後付けすると結構高額で、最低3〜4万円、高いと10万円近く請求されます。

中古車の流通ではこういった部品は価格に考慮されていないので、大抵は後付けよりだいぶ割安で買えることになります。

東京の首都高はほぼETC専用化されていて、車載器を積んでいないと入れません。

参考までにバイクの場合は、うっかり車載器なし状態やカード期限切れなどで入ってしまったら、止まらずにそのまま抜けて、出口を出てから安全な場所で管理会社に連絡をするようにとETCの説明に記載されています。

そもそも技術的には車載器なしでナンバー読み取りできるので、こんな全力天下り支援のようなものを高額な費用をかけて搭載させるのは、いい加減やめてほしいですね。

ETC以外にも適切に配線された電装部品は使えるので良いと思います。

USBポートやドラレコのほか、良さげなスマートモニターもついているとラッキーですね。これらも改めて付けるとコストがかかるので、初めからついていると楽です。

ただ、USB以外はめんどくさがりのオーナーでないと残置してくれないし、あっても販売店の人が外してしまうので、モニターまでついている車両はあまり見かけることがありません。

車両を手放すときは、こういうものを付けたままでも外しても買い取り価格はほぼ変わらないので、売るときは外して別に売るか、他の車両に流用するとコスパが良いです。

積載部品のあるなしでバイクの利用価値はかなり変わりますが、汎用シートバッグなどをつけるより、がっちり固定できるキャリアとアタッチメントなどがあると、とても使いやすくなります。

筆者はSW-MOTECHを主に使っていて、このサイドキャリアやリアキャリアがあると、手持ちのケースをそのまま使えて便利です。

ついているキャリア類と手持ちの相性があるので、もし普段使っているメーカーのものがそのまま使える状態なら、かなりおトクですね。

ワンタッチ固定できる積載部品を使うと、もう汎用シートバッグなどには戻れませんが、改めて付けると結構手間とコストがかかるんですよね。

便利な純正オプションとして、グリップヒーターはありがたいです。純正なら電力も安心なので、これは付いているとかなりラッキーです。

他にはクイックシフターもうれしいオプションです。上下クイックシフターがついていると、前のユーザーがシフトミスなどでトランスミッションを傷めたり、クラッチを削ったりという心配も薄いので、そういう面でもありがたいです。

純正スクリーンやビキニカウルも値段が高めで、かつ利便性が高いので、使えるオプションの一つです。

最近はGSX-8Tなどでクルコンも純正オプションに入ってきたりしているので、装着オプションも確認すると良いですね。

いずれもほとんど中古車流通価格に組み込まれないので、販売店のさじ加減で車両価格に乗せていなければ、おトクなセットで購入できます。

いろいろ例を挙げてきましたが、避けた方が良い個体についても、わかっていて手を出す経験豊富な方はもちろん大丈夫です。

知らずにお店に騙されて掴まされてしまうことを避けるために、最低限この辺のことをディフェンスラインに引いておくと、幸せなバイクライフを送れると思います。