バイクで猛暑に実検証、ほんとに使えるのかコミネの最新水冷服

1.今回使う冷却アイテム

今回使っていくものを、ざっと紹介していきます。

まずこちら、本体からですね。本体の冷却バッグとベストのセットになっています。別売りもしてると思われますが、こちらはセット商品です。このセットだけで運用できるので、非常にわかりやすくて助かりますね。

一般的な水冷製品と同じく、このチューブの中を冷水が通って循環していくという仕組みになっています。

ベスト自体がメッシュ状になっていて、わりと珍しいですよね。比較的後ろが透けていると思いますが、水冷製品は結構通気性が悪いベストが多いです。ですがこれはかなり通気性が良さそうです。こういう所はとてもありがたいポイントです。すごい涼しさは期待できると思います。

この本体部分は、ここに水と凍ったペットボトルなど、そういったものを入れて腰に巻く前提になっています。使い方はまた後ほどご説明します。

頭用水冷ユニット。

そしてこちら、頭用になります。これも体とセットで使えるようになっていて、うまく繋ぎ替えれば、このチューブですね、両方とも流れるようになります。頭だけ冷やすというのもアリで、セットで使っても、どちらでもいいと思います。大体ベストと一緒に使うと思います。

実際どれくらいの冷却度合いになるか、とても興味深いですね。

ヘルメットの中にスポッと載せる形になり、ベルクロのイガイガが4点に付いていて、ヘルメットの内装側にペチッと貼り付けて使うようです。少し内装がガビガビにならないか、やや心配だったりしますが、とりあえずやってみようと思います。

同じく使い方は後ほど。

首用ペルチェ。

そしてこちらが首用のペルチェですね。こちらは水冷ではなく、電気で使うものです。

USBモバイルバッテリーとか、バイクのUSB-Cポートから電源を取ることもできますし、いずれでもいいと思います。USBで給電して、ここのプレートがペルチェになってるので、これがキンキンに冷える仕組みになっています。

逆側がペルチェで温まってしまうので、ファンがついて冷ましている構造になっています。

頚動脈を冷やす設計なので、ここの部分の間はサイズ調整というか、長さの調整ができます。自分の首のサイズに合わせて調整できます。

あと、ここがパチッと取れるので、付け外しもそんなに手間ではなさそうです。これも実際に後ほど走行しながら、体感を確認してみようと思います。

2.実走レビュー

では走行いきましょうか。

今回アフリカツインを持ち出しまして、アフリカツインというと、筆者所有バイクの中ではかなり熱い部類に入ります。ですが、コミネの水冷セットと首のペルチェで頑張ってみようかと思います。

今走り出してから、ぼちぼち20分くらいですかね。大体それくらいの時間になっています。

今のところ、頭のヘルメットの中を冷やす製品と、あとはベストですね。その2点を水冷で回していて、あとはUSBバッテリーから取る首のペルチェの製品。その3点で冷やしています。

体感はですね、首はだんだんよくわからなくなってきますが、最初接触した時はすごく冷たくて、それから度々首からちょっと離れたり、くっついてピョコピョコしていたりすると、冷たさをポチポチ感じます。だんだん慣れてはきます。実際に冷えていることは間違いないので、きっと血液を冷やしてくれていると思います。

体の方はだいぶ水が冷たくていい感じです。頭も最初水を通した時にすごく冷たくて、「あっ冷たっ!」という感じでした。

やはり例によって信号待ちはシールドを開けて、空気を通したくなります。さすがにヘルメット内に水を通していても、ちょっと暑さがやってくるので、風を通した方が涼しいは涼しいですね。しかしクローズの状態でも、それなりに頭を冷やしてくれるので、何もないよりだいぶ楽ではあります。

ベストの冷却感。

ベスト自体はバックルで締められますが、それほどたくさん締められるわけではないので、細身の人はやや上からジャケットで締め付けたりなど、工夫が必要かもしれません。そこは体型相性ですね。

接触しているところはそれなりに冷たいので、体感は良い感じだと思います。

今日は本当に灼熱ですね……。雲一つないというほどではないですが、全く雲が日光を遮ってくれる感じではなく、丸腰で走っていたら今頃もう、くたばってそうな感じがします。

とりあえず今のところ背中は涼しいですね。ベストのおかげで。

チューブピンポイントなので、バイクで走っていると揺れるのか、接触してたりしなかったりするような感じがして、冷たいなって思う時と、そうでもない時が何となく交互に動いてる気がします。

例によって汗もかいてくるので、汗の気化熱で涼しいのか、水冷が涼しいのか、よくわからなくなってくるといういつものパターンです。ただ、このチューブのピンポイントのところが明らかに冷たいなと感じるので、わりとわかりやすい感じがします。

頭部冷却の体感。

頭は接触面がだいぶ冷たい感じはしますが、全体的に顔と頭が涼しいかというと、全体が涼しいという感じではなく、顔は結構汗をかいています。それはしょうがないんですけど、頭が冷たいからといって全てが幸せになるわけではないという、そういう感じです。

頭はやはり、かき氷を食べた時のライトな感じみたいです。例によって、ややちょっとキンキン感が多少ありますが、もう少し温度は低くなくていいかなと感じます。

体の方はこの低さでいいので、なかなかバランスが難しいですが、頭の温度と体の温度を変えられるといいかもしれないです。うまい具合にはいかないですよね。

ヘルメットとの干渉。

いや〜アフリカツイン暑い……。脚がやばいですね。だんだん日の光とバイクの熱とでどんどん温まってきて、空気全体が灼熱な感じになってきました。

ヘルメットの干渉具合ですが、例によってちょっとやはり、ヘルメットの上下がきつくなるかなという感じはあります。コミネさんのものはクッションがそれなりに入っているので、その分厚みがちょっとあります。なので顎の辺りが結構きつくなったなと感じます。

これはシステムヘルメットなので、ギュギュッとかぶればまあいいかなと思います。長い時間かぶると、多少普段より圧迫感があるかなという感じはあるので、ヘルメットのフィッティング調整はした方がいいかなというくらいですかね。

これは人によると思います。筆者はかぶれていますが、少しきつくなったかなと思います。

腰ユニットの重さ。

腰のところのユニットの重さは、ぼちぼち重いですね。今横向きにかけていますが、やはり本体を分離して腰につけないで、シートバッグとかに入れた方が楽ですね。

とはいえチューブがそれなりに長いので、チューブ運用がいろいろ大変です。その辺はちょっと後ほどまとめて、難しい部分というのをお話ししようかなと思います。

水冷を使っていると、停止状態の暑さがだいぶ違いますね。何もしないと日差しで丸焦げ状態で、そしてバイクからも熱せられるという、どうしようもない状況ですが、わりと体と頭にかけては快適です。

いや〜夏のアフリカツインは辛いですね。乗っている方もいらっしゃると思いますが、筆者は概ね暑いの苦手なので、ヘタレなので、今日はなかなか頑張っていますよ。すごい筆者は頑張っていると思います。

まあ冷却ユニットのおかげですね。これがないと本当に多分今頃、無理です。

冷凍ペットボトルの持続時間。

今走り出してから、まだ1時間経っていないと思うんですが、汗もかいているので、だいぶ喉が乾いてきまして、そろそろコンビニか何かに寄って、冷凍ペットボトルを補給しつつ、溶けかけのお茶を飲んでしまいたいです。

メーカーさんによると、30度くらいで大体600mlのペットボトルで、冷却効果が約2時間持つということらしいです。頭とベスト両方だった時に同じくらいなのか、もう少し短くなりそうですが、感覚的にはちょっとわからないです。

実際に今日は35〜36度とか、それぐらいだったりするので、もっと短くなると思います。あと、実際走り出しの前にちょっと準備したりとか、それに時間を食ったりしてると、結構そこで多少ペットボトルが溶けていったりはします。

実際走り出しから1時間、1時間半、それくらいにマメに交換していくスケジューリングをした方が、冷却効果を保ちやすいかなと感じます。

正確にはまた後ほど、実測結果をお知らせしようと思います。

3.実測結果

では実際の持続時間がどうだったか、見ていきましょうか。

別途お話ししている通り、メーカーによると600mlペットボトルを使って外気温30度で2時間程度とのことですが、35度の炎天下では、1時間〜1時間半で交換するつもりでいた方が快適に使えます。

1時間半経つと、概ね冷凍ペットボトルは溶けていて、ただ回る水はまだ冷水と言えるくらいで、体感温度を保つのはおよそここが限度ですね。

休憩時の取り回し

コンビニに行けば冷凍ペットボトルを調達できますが、調達のためにコンビニに立ち寄るのがそこそこ時間のロスです。

さらにフルフェイスでは入店できないので、ヘルメットを脱いで、ヘルメット側も水を回している場合は、頭用のペラペラを手で持っていくか、チューブを外して、また戻ってきて再セットしてと、いろいろややこしいです。

休憩中にチューブを抜く際には両手が必要で、ベストと頭をバイパスすると、どこを抜き差しすべきかこんがらがるので、この辺のマネジメントは手順を決めて慣れていかないとスムーズにいきません。結構テクニカルなアイテムになっています。

4.水冷ユニットの使い方

こちらの使い方ですが、こちらは本体ですね。

ここには水をまず、ここの中にキュキュッと取れるので、ここに水を約200mlくらいということで良さそうです。こちらもザブザブザブッと入れてあげます。ということで水を入れました。

あとはペットボトル。これ今凍っていないのですが、凍っているものをザクザクッと入れてあげると、スポッと入ります。これであとはキュキュキュッと締めてあげれば、冷却モノは一旦OKですね。

そしてここにモバイルバッテリーを何らか。これはUSB-Aですが、USB-Aが取れるものか、アダプターを使うなりして、ここにモバイルバッテリーを差し込んであげて電源を入れてあげると、これで電源が取れるということで、これだけで準備OKです。

あとはここに電源がついてまして、こちらはバイクの左側、腰の左側ですね。使うようになっているので、ちょうどアクセスしやすいところにボタンが付いてるという、わりとバイク乗りに優しい仕様になっています。

こちらで電源を入れてあげれば、水がベストの方まで循環していくという、そのような動作になります。使い方は非常に簡単です。

乗車中もここでボタンで動かしたり止めたり、いろいろ調整ができるので、非常にやりやすいんじゃないかと思います。

頭部ユニットの接続方法。

そして頭を一緒に使う場合、こちらの頭のユニットがこうなってまして、チューブがこういう風に結構長いんですけど、腰の本体からこれだけ直接取れるようになっていて、だいぶ長いです。

こちらはこんな風な接続部になっていますが、これをうまいこと循環するように繋いでいくという流れになります。

まず元々ベストとセットで使う状態の場合は、こんな風にベストと本体が両方繋がっている形になります。このどちらかの間に、頭のユニットをバイパスしてあげる形になります。

付け外しはわりと簡単です。青いところをキュッと押して、押しながら引っ張ると取れます。手袋をしたままでもできるので、今手袋しながらやっていますが、それほどやりづらくはないです。

ここにこちらですね。同じようにこのように抜いた状態で、ここに差し込んであげると、ギュッと入れてあげてこれでOKですね。

これを両側に繋いであげれば良いので、こちら側にも差し込んであげて、これで綺麗にバイパスできたつもりだと思います。

これで本体からギュギュギュッとこっちを流れて、こっちも流れて帰っていくという、そんなルートができています。

首ペルチェの使い方。

水冷は一旦連結がOKです。

首のペルチェの方は、この本体自体はこの辺がベルクロでサイズ調整できるので、横側もベリベリッと位置を調整できるようになっています。

これで自分の首の外周、その辺の寸法にうまいこと合わせてあげて、首に装着します。

あとは何らかのバッテリーに繋いであげて、こちらの電源をポチッと長押ししてあげれば、こんな感じで回っていきます。

瞬間冷たいので、今この時点で手袋しても「あ、冷たいかな」と分かるぐらいにひんやりしています。本当に一瞬で冷えます。なので熱中症対策には非常に良さそうですね。

5.価格

こちらのコミネの水冷製品諸々、お値段は相変わらずみんなに優しいコミネさんです。

首冷却ペルチェのKK-925「ペルチェ素子ウェアラブル ブレインクーラー G2」は、税込み6,930円。

水冷本体とベストセットのKK-926「水冷式身体冷却システム G2」が、税込み11,880円。

KK-928「頭部冷却マルチパッド」が、税込み3,300円です。

本体と頭のセットもあって、KK-929「水冷式頭部冷却システム」が、税込み12,650円という価格です。

安いですね。実売はこれよりさらに、ちょっと安い場合もあります。

他のメーカーで、ここまでバイクでも実運用できるものを探すと、2倍3倍のコストになるので、これから水冷デビューするなら、とりあえず買っとけ状態ですね。

このようにお手頃価格で実運用できる製品を出してくれていることに、コミネさんに感謝感激です。

6.改善してほしいところ

実際に使ってみると、こうなるとさらに使いやすくなって価値が高くなりそう、と思うポイントがいくつかあるので、順にまとめてみます。

まず頭ユニットの厚さについて。チューブに水が回るために必要な厚さだと思いますが、筆者は1時間弱くらいで頭が部分的に痛くなりました。できるだけ圧迫しない形状になると、負荷が少ないかもしれません。

あとベルクロは、ヘルメットやいろんなものをボロボロにするので無理です。

そしてベストと頭を両方使う場合の接続方法。ベストだけなら現実的な設計の範囲かなと思います。ヘルメットを脱いで、そのままコンビニに行ってペットボトルを買いにいけるので。

ただ、頭をバイパスすると途端に冷却チューブの扱い難易度が上がって、サッと外して次の行動に移るのがちょっとやりづらいです。

公式にはベストの上の方のチューブを切って頭と繋ぐそうですが、結局ヘルメットを脱いだ時のペラペラが邪魔になるし、ベルクロがウェアをボロボロにしていくので、踏んだり蹴ったりで、現場で実運用は実質無理です。

根元からチューブを2股にするなどして、経路を単純に捉えやすく、かつ片方の系統だけ外しやすくすると、だいぶ扱いやすくなるかなとは思います。

外したチューブから水漏れしないように、連結を解除した時に水が出ないようロックされるなど、そのようにすると、うまいこといくかなという気はします。

ワンタッチ脱着と冷却性能。

そしてどうしても、運用中に脱着する機会というのは出てきますが、片手でチューブを脱着できないので、ワンタッチ脱着できると使いやすくなりそうですね。

冷却レベルですが、バイクで実運用できるレベルの冷却度合いを実現していただいています。ただ、もう1ランク体感温度を下げられると、競合他社の優良製品と比べても遜色なく、より快適性が上がるかと思います。

個人的には面冷却ができると、より快適性が高いですね。

バッテリーポケットとUSB。

地味なところでいうと、USBバッテリーを入れるポケットですが、スポッと抜けて落ちるので、上をゴム状にするか、ボタンを付けるか、何らかあると良いですね。ペットボトル入れ替えなどで物を散乱して、余計な時間を取られることもなくなりそうです。

あと同じく、USBはコネクタがUSB-Aタイプなのは特に問題はないとして、直角に折れているタイプになっています。

首のペルチェがUSB-Cですが、同じバッテリーから取ろうとすると、ポートの配置によっては干渉して別のバッテリーが必要になります。直線型なら干渉しないので、その方が地味に利便性が上がりそうですね。

諸々ありますが、このあたりは当然原価に影響するので、値段が上がるのとどっちが良いかというと、なかなか難しいです。

7.総合評価

さて総合的に、コミネの水冷グッズ類とペルチェ首冷却が実運用できるかというと、この価格帯で現実的な範囲の冷却レベルと運用レベルを実現してくれているので、価格を含めて◎ですね。

首ペルチェはバイク以外にも、ウォーキングや農作業など、屋外作業のお供にも熱中症対策に良さそうです。

筆者は先日風邪を引いて熱があった時、熱冷ましの代わりにこれで首、顔、頭を冷やしたら、とても快適でした。いろいろ使い道があるので、わりとおすすめできます。

水冷は設計がシンプルなので、ベストか頭の単体で使うなら問題なく使えると思います。冷却レベルは極冷えではありませんが、十分実用できるレベルです。体の表面温度はいくらか下げてくれると思います。運用レベルも現実的な範囲内です。

ただ、先ほどまとめたとおり、設計のシンプルさゆえ、特にベストと頭の連結をするとハードモードになります。ユーザー側でテクニカルに運用することが求められるので、現状では連結は器用な人以外、やめておいた方が良いかなと思います。

筆者はそれほど器用ではないので、連結しての実運用は無理です。

猛暑の戦い2026、次回はコミネとアイスマンの水冷比較のほか、「保冷剤と気化熱の物理冷却 VS 水冷」というテーマでやっていこうと思います。