フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
今回は250ccクラスのバイクを、乗りやすさにも大きく影響する「瞬発力」でランキングします。瞬発力を比較する際の基準となるのが、車重と最大トルクの関係を示すトルクウェイトレシオです。基本的にはトルクが大きく、車体が軽いバイクほど瞬発力が高くなります。それでは各モデルのトルクウェイトレシオを比較しながら、ランキングを見ていきましょう。
トルクウェイトレシオは数字が小さいほど瞬発力が高いので、最も数値が大きい12点台のTRICITY155が250ccクラス最下位です。車重が173kgと155ccにしては重いため、運動性能の面ではほかのバイクに及びませんが、3輪モデルなので利便性は抜群です。今年で生産終了となってしまったので、街中で見る機会も減っていきそうです。
30万円台で買える夢の価格設定です。車体は130kg台と軽量ですが、エンジンが154ccと小さくピークトルクは低めの13N・mとなっています。ただ、ピークトルク発生回転数が5000回転台と低く扱いやすい設定になっているので、街乗りで不自由は感じないと思います。
155ccのフルカウルモデルで、ヤマハらしく本気度の高い前傾姿勢となっています。155ccなので低回転域はそれなりですが、VVAという可変バルブ機構があるため高回転の伸びも良好です。高めの回転域を積極的に使うとキビキビ走れます。AAAが激安価格に釣られて最近買ってしまったバイクですが、街乗りから高速道路までまんべんなくこなせる優れたバイクです。
注目度の高い丸目ネイキッドモデルのXSR155です。エンジンはYZF-R15と同じですが、車重が4kg軽いため数値はこちらが上位となっています。XSR155は世間の注目度が高く、ずっと待ち望んでいた人もいると思います。これでようやく海外モデルの並行輸入品に頼らなくてよくなりました。フロントタイヤはYZF-R15より少し太く安定感があるため、長距離ツーリングなどでも活躍してくれると思います。
比較的人気の高い155ccスクーターです。車重がさらに軽い135kgで、ピークトルク発生回転数も6500回転と低くなっているため、XSR155などより街乗り特性が高くなっています。トランスミッションは段階的に変速しないCVTです。シフトダウンのような操作ができるボタンも備えられており、押すとエンジン回転数が上がって加速力を高められます。加減速が多い場面でも、より自由にコントロールしやすくなっているのが特徴です。
車重は130kgで、ヤマハの155ccファミリーでは最軽量です。そのため、さらに利便性の高い位置付けとなっています。こちらはNMAX155と違って足元がフラットなスクーターなので、買い物袋を引っかけることもできます。日常用途では最強クラスです。
ピークトルクは15N・mで、ヤマハの155ccモデルが持つ14N・mより大きくなっています。ただ、実際には小数点以下の処理による違いなので、1N・mほどの差はないかもしれません。ADV160は少しワイルドというか、スポーティーなスクーターです。例年よく売れており、販売台数上位の常連となっています。
ADV160とベースは同じですが、車重が3kg軽いためランキングはこちらが上になります。販売台数はADV160よりさらに多く、250ccクラスではここ最近、万年2位といえる台数を継続しています。
カワサキの250cc・4気筒エンジンモデルです。これより下は150ccクラスだけなので、250ccモデルでは現行最弱のトルクウェイトレシオとなっています。ピークトルク発生回転数は12500回転という超々高回転エンジンなので、実用域となる5000回転程度ではゴミクズくらいのトルクです。しかし心配はいりません。常に10000回転をキープすればよいのです。もはやロマンの塊というか、分かる人には分かるというか、ヘンタイホイホイというか、このバイクを販売してくれるカワサキには脱帽します。
今回のランキングで最重量となる191kgです。とても250ccとは思えない重量級なので、この順位となりました。重量級である分、安定感も高くなっています。スクリーンやナックルガード、キャリアなどを備え、荷物も積みやすい形状です。旅バイクとして非常に優秀なパッケージングとなっています。
20位の前に、125ccクラスのスカスカトルク群を紹介します。1つ目はスズキのGSX-R125とGSX-S125です。
現在は生産終了扱いですが、ピークトルクは11N・mで発生回転数は8500回転です。ピークパワー発生回転数も10500回転と、まずまずの高回転仕様となっています。常に6000回転以上で走らないとストップアンドゴーもかなり厳しいので、ひたすら回し続けて走るイメージです。
2つ目はホンダCB125Rです。
同じくピークトルクは11N・mですが、発生回転数が少し低い8000回転なので、スズキのGSXシリーズよりストップアンドゴーも走りやすくなっています。
3つ目はヤマハの125ccシリーズです。
可変バルブ機構のVVAによってピークトルクは12N・mとほかより力があり、発生回転数はCB125Rと同じ8000回転です。こちらはさらに走りやすいイメージです。ただ、どのモデルもスカスカ系なのは否めません。
より実用域が充実した125ccモデルとしてホンダGROMがあります。
ピークトルクは同じ11N・mですが、車重が100kgクラスと軽く、発生回転数も6000回転とかなり低いため圧倒的に楽に走れます。125ccのフルサイズモデルはいずれも頑張らなければスピードが乗らないので、これらと比べると250ccクラスはどのモデルもかなり走りやすいことが分かります。
それでは20位から上に進みましょう。
V-Strom250の仲間です。フルカウルスポーツのような外観ですが、どちらかというと旅バイクのV-Strom250を日常用途に寄せたような位置付けです。250ccフルカウルツアラーと呼ぶのがしっくりきそうです。クイックな加速感を重視した方向性ではないため、トルクウェイトレシオの順位は低めとなっています。一方で安定感のある走りを備え、どこへでも行けそうな感覚があります。比較的唯一無二の価値を持った素敵な存在です。
230ccなのでトルクは低めですが、車重が143kgと抜群に軽くなっています。ピークトルク発生回転数も5800回転なので、もたつくことなく走れます。空冷単気筒ながら比較的何でもできるキャラクターで、高速道路もそれなりに走れます。シート高が特別低いため、シート高難民の救世主にもなっています。
ひたすら売れ続けているRebel250ですが、E-Clutchモデルとなってからも引き続き売れています。ホンダの万能な水冷250ccエンジンを搭載していますが、ほかのモデルに比べるとトルクが少し低くなっています。車重も171kgとかなり重いため、この辺りの順位となりました。実際にCB250Rなどと比べると瞬発力や旋回性は一歩劣りますが、その分、直進安定性を重視した仕上がりです。
貴重な250ccスクーターです。スクーターなので車重は186kgと重めですが、ピークトルクは24N・mと高くなっています。発生回転数も6250回転と低いため、日常用途で使いやすい特性です。
こちらも250ccスクーターで、ホンダのFORZAと人気をきれいに二分しています。XMAXのほうが車重が少し軽いため、順位は1つ上です。ピークトルク発生回転数も5500回転とかなり低く、250ccクラスではトップクラスとなっています。スクーターとしての性能を限界まで突き詰めたような仕上がりです。
フルカウル250ccモデルの2気筒版です。街乗りをはじめとして、さまざまな用途を普通にこなせる特性となっています。高速道路走行で一応役立つスクリーンも備えています。前傾姿勢もかなりソフトというか、ほぼ直立のようなものなので、250ccで幅広い用途をこなしたい人には合いそうです。
Rebel250をベースに、スクランブラー風に仕上げたモデルです。Rebel250とはエンジン特性が異なり、こちらのほうがトルクは大きくなっています。ピークトルク発生回転数も少し低くなっています。特性としてはRebel250より扱いやすそうですが、販売台数はRebel250のほうがかなり多くなっています。CL250は年々販売台数が落ち着いてきています。個人的には、軽量なCB250Rをベースにこのスタイルへ仕上げてほしかったと思っています。
先ほど登場したV-Strom250とは別物です。こちらは油冷単気筒エンジンを搭載した軽量モデルとなっています。装備の割に車重が抑えられていることもあり、順位は比較的よい位置に入りました。ピークトルク発生回転数は7300回転とやや高めなので、こちらのほうが回して走る特性です。フロントタイヤも19インチでオフロード感が強いため、キャラクターはかなり差別化されています。
Ninja250のストリートファイター版です。同じエンジンを搭載していますが、カウルがない分だけ軽量なので、その分順位も上になっています。
カワサキの250ccモデルと近い設定です。ヤマハのほうが数値は1N・m上ですが、こちらも端数の関係で実際の差はもう少し小さいかもしれません。ヤマハとカワサキのどちらを選ぶかは、ほとんど見た目で決めてもよいと思います。前傾姿勢はカワサキがほぼ直立なのに対し、ヤマハはやや深めです。ただ、前傾姿勢に妥協を許さないヤマハにしては、唯一妥協したのかもしれないほど楽な水準です。それほど大変なことにはならないので安心してください。
これほどの超高回転エンジンは、そうそうありません。そもそも12500回転まで回るエンジン自体が希少です。この時代にこのバイクを登場させたことで、歴史に名を刻むことは間違いなさそうです。
次に高いのがホンダCBR250RRの10750回転です。
これでも十分に高いのですが、ZX-25Rの後に聞くと大したことがないように思えるのが不思議です。
次はカワサキZ250とNinja250の10500回転です。その次がヤマハMT-25とYZF-R25の10000回転となっています。これ以下は7000回転前後まで一気に下がります。スポーツバイクを自称するモデルは10000回転級の高回転型で、それ以外は実用性を重視した5000~7500回転となっており、特性がすみ分けられていることが分かります。それでは10位から1位まで一気に進みましょう。
YZF-R25のストリートファイター版です。カウルがない分、車重は3kg軽くなっています。
希少なモタードモデルです。オフロードモデルなので車体が軽く、トルクも19N・m確保されているため10位以内に入りました。AAAは以前所有していましたが、意外にも高速道路を普通に走ることができ、万能バイク寄りの性能バランスです。ただしシートは硬く、お尻の痛みへまっしぐらです。ゲルザブを使うか、シートを加工するか、それとも徹底的にお尻を鍛えるか、何らかの対策をすると利便性がさらに上がると思います。
キャリアなどが組み込まれたモデルで、モタード仕様のSMと車重は同じです。標準モデルに必要なオプション部品だけを付けたほうが割安ですが、カラーはDF専用です。この色がよい人は自動的にDFを選ぶことになります。
油冷単気筒エンジンを搭載したフルカウルモデルです。意外にもよい順位に入りました。価格はリーズナブルですが、性能のよいタイヤを標準装備しています。コストパフォーマンスでいえば最強クラスかもしれません。
KLXシリーズのシートが低いモデルです。車重はSMやDFより、ほんの少し軽くなっています。
みんなの味方となるスズキの低価格モデルです。価格は250ccクラスで最安にもかかわらず、トルクウェイトレシオの順位は5位です。数字だけを見ると、これ以外の選択肢はないのではと思えるほどの素晴らしさです。
KLXシリーズの標準モデルです。シンプルなオフロードモデルだけあり、車重は133kgと軽量で堂々の4位となりました。シート高が高いというか、本来のシート高となるSも用意されています。こちらは880mmなので、本物志向の人にもありがたい選択肢です。
250ccながら25N・mのピークトルクを誇る、ホンダのやりすぎ高性能マシンです。徹底的に作り込んで限界を突破したような性能で、とても市販モデルとは思えないハイスペックに仕上がっています。このバイクを体験した後に別の250ccへ乗り換えると、「250ccとはこんなに非力なのか」と絶句するかもしれません。ピークトルク発生回転数は10750回転と高いため、低回転域はトルクが薄いと思うかもしれません。しかし、そのような先入観で乗ると意外にも普通に操れます。街乗りも余裕でこなせるところに、ホンダの底力を感じます。ZX-25Rと並び、やりすぎイカレポンチ2大巨塔に君臨しています。
オフロードモデルに大きな燃料タンクやスクリーンなどを装備した、アドベンチャーカテゴリーのモデルです。オフロードモデルなので車体は少し大きく、狭い駐車スペースには置きにくくなっています。それでも幅広い用途をこなせるバランスなので、バイク選びに迷ったら、とりあえず選んでも悪くないモデルだと思います。右脚付近の排気管が熱いのはオフロードモデルではよくあることなので、熱さが苦手な人は注意しましょう。
ここで緊急事態です。1位を紹介する前に、とんでもないトルクウェイトレシオを持つマシンの情報が入りました。カワサキが誇る電動バイクのZ e-1は、125ccカテゴリーでありながら車重135kg、最大トルク40N・mというスペックです。
トルクウェイトレシオは驚異の3.375kg/N・mとなっています。2位のCRF250RALLYにダブルスコアの差を付ける圧倒的な性能です。3.3kg/N・mクラスといえば、600~700cc程度のレベルなので、とんでもない数値です。さらに恐ろしいのが、ピークトルク発生回転数が0~1600rpmとなっている点です。一般的なバイクが6000回転や10000回転まで上げてようやく発生するトルクを、発進直後からたたき出します。公道での発進加速では、どのような高性能バイクもミラーの彼方で豆粒になるほどの爆発力を持っています。
さらに上を行く化け物がBMW CE 02です。
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こちらは250ccクラスで、高速道路の走行も可能です。車重はZ e-1より3kg軽い132kgで、最大トルクは55N・mです。トルクウェイトレシオは、化け物級の2.4kg/N・mとなっています。こちらも発生回転数は1000rpmなので、この加速力をほぼ停止状態から体感できます。電動バイクはいずれも、ジェットコースターのような加速力を法定速度内で実現できるため、チートにもほどがあります。電動バイクの恐ろしさを紹介するのはこのくらいにして、通常の1位紹介に戻りましょう。
栄えある1位は、ホンダのオフロードモデルCRF250Lとなりました。2位のCRF250RALLYとエンジンは同じですが、車重がかなり軽いため圧倒的な数値で1位となっています。オフロードモデルに水冷エンジンはどうなのかという意見も世間にはあります。しかし、リーズナブルな価格帯で安定した性能を発揮してくれることは、ユーザーにとってありがたい部分だと思います。このエンジンは海外では300ccとして販売されているモデルも多くあります。この軽量でコンパクトな車体に300ccのトルクがあれば、さらに強烈な加速力を持つはずです。ヤマハの320ccシリーズのように300ccモデルも併売してくれると面白そうです。
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今回は、250ccクラスのバイクをトルクウェイトレシオで比較し、瞬発力の高い順にランキングしました。同じ排気量帯でも、車重や最大トルクの違いによって数値には大きな差があり、それぞれのモデルが持つ特徴も見えてきたと思います。今後もまた、さまざまな数値を基準にしたバイクランキングを紹介していきますので、次回もぜひご覧ください。