これからどうなる、ホンダが軒並み大幅値上げ

ホンダが大幅な価格改定を発表し、大きな話題となっています。なかでもCBR400RやNX400の値上げ幅は非常に大きく、過去最高クラスではないかと思える水準です。今回は、各モデルの価格変化を整理しながら、そのインパクトや今後の展望について見ていきます。

1.CBR400R、爆上げ

(1)グランプリレッド

 HONDA CBR400R

HONDA CBR400R

まず注目したいのがCBR400Rです。新価格は税込1,089,000円となり、ついに110万円に迫る価格帯へ突入しました。従来モデルの価格は863,500円だったため、値上げ額は225,500円です。値上げ率に換算すると26%超となり、非常に大きな改定幅と言えるでしょう。400ccクラスとしてもともと高めの価格設定ではありましたが、ここまでの上昇は多くのユーザーにとって予想外だったのではないでしょうか。

今回のモデルはEクラッチ搭載仕様のみとなっています。ホンダは近年、EクラッチやDCTを積極的に展開しており、今後のラインアップもそうした方向へ進んでいく可能性がありそうです。なお、今回のモデルは型式自体に変更はなく、基本的な構成は従来モデルと共通となっています。

(2)黒

 HONDA CBR400R

HONDA CBR400R

一方、ブラックは999,900円となっています。グランプリレッドよりは安価ですが、それでも従来比で15.8%の値上げです。価格差はおよそ10万円となり、カラー違いとしてはかなり大きな差と言えるでしょう。

(3)販売計画台数(国内・年間)

今回のCBR400Rの国内販売計画は年間500台です。従来より少なめの計画となっており、販売台数よりも1台あたりの利益を重視する方向へ舵を切ったようにも見えます。また、グランプリレッドの価格はCB650R Eクラッチと同額です。このことから、今後CB650R系にも大きな価格改定が入る可能性が考えられます。

2.NX400、大型モデルをごぼう抜き

(1)NX400の値上げ幅

 HONDA NX400

HONDA NX400

NX400も大幅な値上げとなりました。従来価格891,000円から、1,110,000円へ上昇しています。値上げ率は24.6%で、CBR400Rとほぼ同水準です。

(2)トランザルプ比較

 HONDA TRANSALP

HONDA TRANSALP

価格を見ると、初期型XL750トランザルプの1,265,000円にかなり近い水準となっています。排気量差を考えると、価格感覚としてはかなり接近した印象を受けます。

(3)NC750X比較

 HONDA NC750X

HONDA NC750X

同じアドベンチャー系として比較されることの多いNC750Xは、997,700円。DCT仕様でも1,069,200円です。NX400の価格はこれを上回っており、400ccモデルとしてはかなり割高な印象があります。Eクラッチを重視するか、DCTを重視するかによっても評価は変わりそうです。

(4)販売計画台数(国内・年間)

NX400の販売計画は年間400台です。CBR400Rと合わせると900台となります。昨年の販売実績と比較すると少なめであり、こちらも販売台数より利益率を優先した戦略に見えます。

3.GROMも小さくない値上げ幅

(1)値上げ幅

 HONDA GROM

HONDA GROM

GROMも価格改定の対象となりました。従来価格は390,500円でしたが、新モデルではグランプリレッドが440,000円となっています。値上げ率は12.7%です。黒と水色は423,500円で、こちらも8.5%の値上げとなっています。額面では数万円でも、割合で見るとかなり大きな上昇です。

(2)アンダーカウル

グランプリレッドにはアンダーカウルが標準装備されています。黒系モデルとの差額は16,500円です。単体販売されているアンダーカウルの価格と比較すると、工賃まで含めればおおむね妥当な差額と言えそうです。

(3)販売計画台数(国内・年間)

GROMの販売計画は年間4,000台です。前モデルと同じ水準が維持されています。小排気量モデルも価格上昇が続いており、125ccクラスも以前とは大きく状況が変わってきています。

4.以前は衝撃だったGB350も、今では普通に見えてしまう

 HONDA GB350

HONDA GB350

ホンダの値上げは今回に始まった話ではありません。昨年はGB350も大幅な価格改定が行われました。スタンダードモデルは510,000円から649,000円へ上昇。値上げ率は15.7%でした。ツートンカラー仕様は19.6%の上昇となり、当時は大きな話題になりました。しかし今回のCBR400Rは26%超です。現在の基準で見ると、GB350の値上げが比較的小さく感じられてしまうほどです。

5.心が折れる人が続出

今回の価格改定に対しては、多くのユーザーから驚きの声が上がっています。GROMの値上げを厳しいと感じる声や、CBR400Rグランプリレッドの価格差に疑問を抱く声も見られます。また、NX400を検討していたユーザーからも戸惑いのコメントが寄せられています。CBR400Rの価格については、「数万円程度の値上げを予想していたが、20万円以上上がるとは思わなかった」という反応も少なくありません。価格感覚そのものが変わってしまうほどのインパクトがあり、多くのライダーが衝撃を受けている状況です。

6.今後のホンダ車たちはどうなるのか

価格改定がここまで大きいと、今後のモデルにも注目が集まります。

(1)CB400SF

 HONDA CB400SF

HONDA CB400SF

新型CB400SFの価格は大きな関心事です。CBR400Rが110万円近くまで上昇したことで、それ以上になるのではないかという見方もあります。一方で、あえてCBR400Rを高価格化し、CB400SFを相対的に安く見せる戦略の可能性も考えられます。現時点では判断が難しく、今後の動向を見守る必要がありそうです。

(2)CB650R

 HONDA CB650R

HONDA CB650R

CB650Rについても値上げの可能性があります。現時点ではCBR400Rとの価格関係を考えると、一定の価格改定が行われても不思議ではありません。現在は在庫が残っているため、購入を検討している人は動向を注視した方がよいかもしれません。

(3)NC750X

NC750Xも値上げ候補として注目されています。プラットフォームを共有するX-ADVとの価格差を考えると、今後価格が見直される可能性は十分にあります。特にNX400との価格逆転状態が続くとは考えにくく、今後の改定が気になるところです。

7.ホンダは大丈夫なのか

今回の値上げを受けて、「ホンダは大丈夫なのか」と心配する声も出ています。ホンダは現在、EV戦略の見直しなどによる影響を受けている一方で、二輪事業は好調を維持しています。特にアジア市場での二輪販売が収益を支えている状況です。一方、競合各社を見ると、ヤマハは二輪事業が好調で増配を実施。スズキも四輪・二輪ともに堅調で、インド市場が好調とされています。川崎重工業も会社全体としては良好な状況が続いています。

今後、ホンダがどのような価格戦略を取るのかは不透明ですが、二輪事業が重要な収益源であることは間違いありません。価格改定の背景にはさまざまな事情があると考えられますが、今後も魅力的な製品を提供してくれることに期待したいところです。