バイク比較

2023.09.23

ネオクラ

ネオクラシックと言われているバイクをピックアップしてみました。

1.ヤマハ

まずはヤマハから。ヤマハにはXSRシリーズがあり、125ccから900ccまで展開しています。

125はしばらく海外にしかなかったところ、ようやく2023年に国内導入されました。

125ccの丸目フルサイズは少ないので、選択肢が増えて助かりますね。

海外には見た目がほぼ同じの155ccもあり、以前から輸入モデルとしていくつかの店舗で販売しています。一部のYSPでも取り扱いがありました。

せっかくなので155も国内導入してほしかったところです。

排気量が飛んでXSR700。こちらは2018年モデルから国内販売されて、2022年にマイナーチェンジしました。マイナーチェンジ前はハロゲンヘッドライトで、初期装着タイヤが変わったパターンでした。その他細かい変更がいろいろありますが、エンジンやフレームに大きな変更はなく、走行性能はおよそ同じです。

ペンたろうは2020年モデルに乗っていますが、万能感がハンパなく、心の支えになっています。

販売台数が少なく滅多にみかけることがありませんが、地味なんでしょうか。ちょっと寂しいです。

排気量が上のXSR900の方は、700の4倍くらい生産計画台数があります。もともとはXSR700と間違い探しくらいそっくりでしたが、2022年のモデルチェンジで大きく変わりました。

ヤマハの900ccは3気筒エンジンを積んでいて、比較的珍しいので、それも魅力の一つです。

今年はシールがちょっと変わったそうで、値段が上がりました。

ヤマハのXSRシリーズは、デザインを現代的に再構築していて、おしゃれ感が高い仕上がりになっています。

ネオクラシックとは

ネオクラシック、ネオレトロなど呼び方はありますが、一応定義らしきものをまとめてみました。

共通するのは丸目ネイキッド本物のクラシックでないというものです。

2眼メーターや2本リアサスなどもクラシカルなイメージがありますが、多くのモデルはデジタルメーターとモノサスなので、これらは無関係のようです。

正直丸目なら何でもネオクラシックと呼ばれている感じがします。

2.ホンダ

次はホンダです。ホンダはCBなんとかR系がネオクラシックポジションになっています。

CB125Rが最小排気量で、こちらはヤマハのXSRが出るまで国内唯一の125ccフルサイズ丸目ネイキッドでした。125ccフルサイズがほしいなら一番間違いないけれど値段が高い、というポジションです。

排気量が一つ上のCB250RはCB125Rと見た目ほぼ同じで、出力だけ上がったような立ち位置になっています。

レブルに持って行かれてやや地味なポジションにいますが、CL250も発売されてさらに影が薄くなりそうです。

ただしCB250Rは、オーナーならわかると思いますが、軽量で運動性能が高く、ホンダ250cc単気筒ファミリーの中で最もバランスが良く有能なバイクです。とりあえずこれを買っておけば間違いないので、1台目のバイクに何を買おうかと迷ったらCB250Rをおすすめします。軽いのでつま先がつけば倒れないでしょう。

次は排気量がミドルクラスまで上がり、CB650Rになると、エンジンが単気筒から一気に4気筒になります。4気筒の排気管が迫力ありますね。兄弟車のCBR650Rと比べて、丸出しなので余計に迫力があります。

125と250は普通に丸目ですが、650はヘッドライトの外周が視力検査の素材のように切れています。これを酷評している人を見かけますが、ホンダさんも嫌いな人に売るつもりはないので、そういうコメントは気にしなくて良いでしょう。

カワサキの400cc4気筒マシンZX-4Rが115万円に対してCB650Rはほぼ100万円なので、お買い得に感じるようになりました。とにかく4気筒マシンがほしい、という人にはいろんな意味でベストバイです。

シリーズのフラッグシップはCB1000Rで、こちらも4気筒エンジンを搭載していて、CB650Rを大きくしたようなイメージです。

先進装備も満載、隙がないスペックの車両ですが、年間販売計画台数が700台くらいと、ライバルに比べるとちょと地味です。ただし走行性能、装備全て今回紹介するバイクの中で最高峰なので、買うと満足度が高いのではないでしょうか。

今後のモデルチェンジでCB1000Rが丸目ではなくなるとのウワサを聞きましたが、本当でしょうか。もし噂話を聞いたことがある人がいたらコメントで教えてください。

他のシリーズとして、GB350があります。こちらは350cc空冷単気筒で、これまで紹介したスポーツバイクテイストのCBシリーズとはかなり雰囲気が違います。こちらも走行性能は現代的になっています。ちなみに、ホンダにはCB1300スーパーフォアがあり、CB400スーパーフォアとともに長年販売されてきました。400は生産終了しましたが、1300はもうちょっといけそうでしょうか。

ネオじゃないクラシック

ネオクラシックは、見た目クラシックで中身は最新、というものですが、カワサキエストレヤはネオにチェンジせず終了しました。250cc空冷単気筒のエストレヤは、2眼アナログメーターですが、ネオクラシック系のように機能は充実しておらず、燃料計がありません。燃料警告灯もないので、トリップメーターで確認することになります。その代わりにリザーブタンクの切り替えレバーがあり、うっかりガス欠にならないようになっていますが、給油したときリザーブのまま忘れると、ガス欠という最悪の展開が待っています。

ヤマハSR400もクラシックバイクの生き残りで、こちらもついにアップデートできず終了しました。SRはインジェクションに変わったものの、それ以外は大きく変わっていません。最終形でもエストレヤと同じく燃料計がありませんが、燃料警告灯はあるので助かります。またメーターに時計がないのも地味に不便です。不便さの最たるものはセルモーターがないことですが、インジェクションなのでバッテリーが切れるとキックしてもエンジンかかりません。正直キックのメリットがないので悲しいです

3.スズキ

スズキにはSV650があります。普通のネイキッドモデルと、セパレートハンドルのSV650Xの2種類で展開しています。

メーターはホンダと同じく普通のデジタル系ですが、雰囲気はないものの見やすくて使いやすいです。

SVのエンジンは90度Vツインという2気筒エンジンの一つの理想型ですが、直列2気筒とは違う味わいがあり、振動も少ないので「このエンジンが好き」という人が結構多いです。ペンたろうもお気に入りエンジンの上の方にきますね。

スズキのエンジンは新しく開発された800ccでは直列2気筒270度クランクになっていて、Vツインは新規開発しなそうな匂いを感じます。

セパレートハンドルのSV650Xの方は、よく話題にしていますが、前傾が深いので気をつけてください。ただその分マックスケツ痛で有名な無印SV650に対して、ケツ痛報告が少ないです。ちなみにSVのケツ痛率はかなり高いものの、全く大丈夫、という人もいるのでケツの硬さに自信がある人は安心して乗ってください。

海外メーカー

海外メーカーにも、そこそこクラシック系バイクがあります。

ロイヤルエンフィールドは全体的にクラシック系モデルが多く、空冷エンジンも含めクラシック感を求める人には注目されています。ホンダのGBなどに興味がある人はロイヤルエンフィールドを見てみるのもおすすめです。

モトグッチは縦置き空冷Vツインエンジンを搭載する唯一のメーカーで、ロングセラーのV7は大きくストーンとスペシャルがあります。どちらも丸目のクラシック感がある仕上がりですが、ストーンはデジタルメーターでより新しい感じ、スペシャルはメッキ仕上げ、2眼メーターなどよりクラシック感があります。国内ではスペシャルが人気、海外ではストーンが人気とのことです。

トライアンフもクラシック感があるモデルがいくつもあり、ボンネビルシリーズなどは刺さる人が多いでしょうか。スピード400という400cc単気筒モデルが年末に発売されるようで、こちらもいい感じです。最近400ccがホットな感じになってきました。

4.カワサキ

カワサキは、Z系の派生モデル、RSシリーズが売れ筋です。

Z900RSは安定の売り上げを誇るバイクで、登場以来台数が減ることなく逆に伸びています。

900ccにしては気楽に乗れるマイルドな走行感覚、2眼メーターなどクラシカルな雰囲気を残しつつ現代的装備で快適に乗れます。

上級装備のSEは順番待ちで回ってこないまま1〜2年経過している人も多く、その他50周年記念車やイエローボールなど特別仕様車も展開しています。

増産しているので以前より安定供給されているようですが、在庫車はあまりないので順番待ちや抽選販売が多いようです。

Z650RSは、650cc2気筒エンジンを積んだバイクで、Z650、Ninja650の仲間です。

他のメーカーで同クラスのバイクにはヤマハXSR700、スズキSV650があります。このクラスはどのバイクも乗りやすく、性能のわりに値段が高くないので大型1台目や、大きいバイクにいろいろ疲れた人が帰ってくる先としても選ばれているようです。

乗り味はカワサキの650cc180度クランク直列2気筒エンジンそのもので、ミドルツアラーとして優秀なNinja650と、セッティングは違うもののおよそ同じフィーリングです。

Z650RSは、2眼メーター採用で他のミドルクラスバイクよりクラシック感高めです。

カワサキにはWシリーズもあり、W800は一度販売終了しつつ、復活して今も残っています。

メッキ仕上げ、2眼メーター、2本リアサスなど、見た目はかなりクラシカルで、眺めるだけでもきっと幸せになれます。

派生モデルのメグロもあり、少し仕様が違うので、多少乗り味は違うものの、およそ同じと思って問題ありません。

以前は他にもストリート、カフェがありましたが、2024年モデルにはなく、廃番になったようです。空冷の大きいエンジンはヤマハボルトが終了したので、国内メーカーではW800だけになっています。海外でも販売している国は少ないので、そろそろ終了してしまうかもしれませんね。

2眼メーターでないと満足できない人は国内メーカーではカワサキに集中しそうです。CB400スーパーフォアも廃番になったので、他にはCB1300がいつまであるか、というところでしょう。

全体的に、カワサキは一番純クラシックに近い仕上がりになっています。

ネオクラシックカテゴリーは、ネオな感じを目指すメーカーとクラシックを重視するメーカーで方向性が違うので、みなさんもぜひ現物を見比べてみてください。