フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
まずCB1000Fの特徴から。
CB1000Fは2025年11月発売のバイクで、価格設定やマーケティングの様子を見ていると、ホンダが本気で売り込んでいるのが、感じられますね。
FIREBLADE譲りの力強いエンジンと、軽量ボディーからなるアグレッシブな走りは、ガンガン走りたい人にはそそられます。
とにかく軽快に走れる走行性能が特徴で、感覚的には400ccから700ccくらいの、ミドルくらいの扱いやすさ。
画像引用:HONDA CB1000F
車体も大きすぎず、重量バランスも良く取り回しもしやすいという、本当に非の打ち所がないというのが、このバイクに感じるところで、さすが設計の新しいバイクは違うと思わせる、非常に素晴らしい完成度となっています。
スタンダードモデルは装備を最大限省いて高コスパを実現、グリップヒーターやクイックシフターなど、最近標準装備されがちなものもオプションにして、好きな物を選んでつけられるようにすることで、リーズナブルに走り出せる仕様にしてくれています。
さすがにETCまでは省かなかったようで、このクラスで高速道路に一切乗らない人も、あまりいないだろうということでしょう。
極限まで乗りやすい仕立てなので、大型免許1台目にも安心です、余裕のあるステップ位置で、ツーリングバイクとしても最適。
そしてビキニカウルで武装すれば、高速道路もかなりいけてしまう無敵感。
抜群の乗りやすさと抜群の楽しさを兼ね備えた、とても満足度の高いバイクとなっています。
CB1300は1998年からアップデートしつつ、2025年まで生産されたバイクです。
シート高780mmながら、シート周りがかなり太いので、830か850クラスの地面の遠さなのが弱点の一つなので、このせいで大きいサイズのバイクという、イメージを持っている人も多いかもしれません、実際は無駄に地面が遠いだけで、普通のサイズ感です。
画像引用:HONDA CB1300
車体が重いことからくる抜群の安定感とひきかえに、取り回しに難儀するのもCB1300あるあるですね。
乗り味はまさに巨漢というべきか、または戦艦というべきか、重厚さはハンパなく、CB1000Fとは真逆と言ってもいいくらい、方向性が違います。
常に1000回転台でも走れるほどの、低回転からの図太いトルクで、高速道路すらも2000回転台で、それなりに走れてしまうので、心地良い低音を響かせながら、静かに走るシーンが多いです。
風をカットできるボルドールで、さらに大きめスクリーンにすると、まるで時が止まったかのような、静寂の中をひた走ることができる。
それと速度固定タイプながらクルーズコントロールもあって、ツアラー性能も高いのが特徴的です。
どう考えてもカウル付きのボルドール方が利便性が高いのに、丸目の方が多く売れる不思議ですが。
画像引用:丸目のCB1300
絶滅危惧種の2眼メーター、塗装の質感もかなり高く、フラッグシップらしい高級感も十分、所有欲を大きく満たしてくれるバイクとなっています。
価格は、CB1000Fスタンダードが、税込み1,397,000円、SEが1,595,000円。
CB1300は、スタンダードSFが1,727,000円、SBが1,837,000円、SPはSFが2,101,000円、SBが2,211,000円です。
30万円以上差がありますが、CB1000Fにグリップヒーターをつけると、およそちょうど30万円差くらいになります。
これでよく使うだろう装備は同レベルになると思いますが、CB1000Fにはクルーズコントロールがありません。
CB1300は各所の仕上げにお金をかけている感じがあって、メッキ仕上げのハンドルバーやミラーなど、ぱっと見で高そう。
画像引用:CB1300はメッキ仕上げ
とはいえCB1000Fはメカ的に安っぽい感触はなく、操作感も精度が高く心地良いレスポンス。
ソリッドの塗装も悪くない。
CB1300はゴージャス感、CB1000Fは筋肉質のアスリート感、といったところを、目指して作られたような感じがします。
CB1000Fは税抜き127万円ですが、CB1300の価格の変遷を見ると。
登場時の1998年が、資料によると税抜き94万円だったようです。
ファイナル1個前のSFスタンダードが、1,420,000円。
ファイナルが本体1,570,000円、と上がっていって、最終的にはデビュー当初から1.5倍以上に、なっています。
ファイナルの値上げは、色変更だけにして、えげつなかったですね。
CB1000Fは出たばかりですが、この間GB350が超絶爆上げするなど、突然値上がったりすることも多いので、次年度以降値上がるかもしれません。
ですが、
CB1000Fは、燃費17.9km/L、タンク容量16L、航続距離は286.4km、燃料はハイオク。
CB1300は、燃費17.2km/L、タンク容量21L、航続距離は361.2km、燃料はレギュラー、です。
実測はCB1300の方がばらつきがあって、都心だと14くらいしか走らない、悪いと10ちょっとだったりもします。
CB1000Fの方が今のところばらつきが少なそうで、停止の多い市街地走行で、1300ほどは落ちないイメージ。
ただ、いずれにせよ経済的ではないので、燃費を気にするならミドル2気筒をおすすめします。
CB1000Fの航続距離はやや短めなので、長距離頻度が高い人は気になるでしょうか。
画像引用:CB1000Fの航続距離はやや短め
CB1000Fのエンジンオイル量は、通常交換で2.6L、フィルター交換時2.8Lです。お手軽に交換できる量なので、おサイフにやさしいです。
CB1300は通常交換で3.8、フィルター交換時4.0L。
CB1300は結構オイル量が多いので、1回交換するだけでコストがそこそこかかります。
高速道路走行の快適性ですが、どちらも十分に速く直進安定性も高いので、100km/h連続走行も余裕、追い越しや合流も低回転から鬼加速で、ラクラクです。
6速100km/h走行時のエンジン回転数理論値は、CB1000Fが3,900回転くらい、CB1300が3,000回転くらいです。
使う回転数がだいぶ違うので、1300の方が楽に流せます。
画像引用:CB1300は高速道路も楽に流せる
振動はCB1000Fはハンドルに不快な振動はなく、シートあたりにちょっとピリピリ来ます、これがアグレッシブに走るには心地良く、ついつい加速したくなります。
のんびりツーリングにはCB1300の方が、無振動感の時間停止感で、向いていると思います。
スクリーン効果は、CB1000F SEに装備されるオプションヘッドライトカウルは、それなりに整流効果があります、首から下全体的にマイルドになるので、装着後高速もぼちぼち快適になりました。
CB1300ボルドール標準スクリーンは、より整流効果あります、筆者にはちょうど首に集中して、がっちりチンカーテンじゃないとヘルメット下から、入ってきて辛いので、オプションウィンドスクリーンをつけました。
こちらはさらに整流範囲が広がって、見た目通り一番快適です。
CB1300はシート下に結構物が入るので、意外に便利です、車両の受け取りに手ぶらで行っても、書類一式は余裕で入るので楽でした。
500mmペットボトル数本も入ります。
ボルドールならカウルに小物入れもあるので、これだけで日常使いは結構いけたりします。
画像引用:CB1300 SBはカウルに小物入れがある
純正オプションでは、ともにワンキートップケースをつけられます、純正キャリアでないと難しいですが、CB1300用はもう廃番になっていました。
社外品キャリアはデイトナのマルチウィングキャリアがあって、CB1300は耐荷重6kg。
CB1000Fは耐荷重5kgです。
サイドケース類は、CB1300のサイドケースは、こちらももう廃番のようでリストにありません。
CB1000FはSW-MOTECHのものがオプションにあって、外からレバーロックを外すだけで、簡単にケースやバッグを装着できるものの、バッグごと簡単に盗めるので注意が必要です。
純正バッグとSW-MOTECH レジェンドギアは、レバーのロックができないので、ワイヤーと南京錠などで、防犯するのが妥当ではないかと思います。
SW-MOTECH Urban ABS サイドケースなら、中からレバーのロックができて、外に南京錠をセットしておけば、簡単には持って行けません、この南京錠はケースにセットでついてきます。
CB1300は普通にいつも熱いです、25度くらいいくともう辛いくらいですね、15度くらいで温かさを常に感じます、冬場は多少暖を取れていいかなと思います。
CB1000Fは10度台ではあまり熱を感じていません、なんとなく1300より夏いけそうな匂いはするものの、実際に真夏比較しないとわからないですね、夏になると猛烈に暑さを感じたりするものもあります。
画像引用:CB1000Fはあまり熱を感じないので夏いけそう?
どのみち1,000ccクラスなので、夏行けると期待はしない方がいいと思います。
CB1000Fのサイズは、長さ:2,135mm、幅:835mm、高さ:1,125mm、ホイールベース:1,455mm、最低地上高:135mm、です。
ホイールベースはV型エンジンの、スズキSV650と同程度になっています。
CB1300SFは、長さ:2,200mm、幅:795mm、高さ:1,125mm、ホイールベース:1,520mm、最低地上高:130mm SFが140mm、です。
大して変わらない感じですが、1300の方がタンクやシートが広いので、大きく感じると思います。
CB1000Fは、214kg。
CB1300は、SF266kg、SB272kg、です。
数字の通りの体感で、CB1300はとにかく重いです。
転がすのイヤになるくらいの重さなので、出すのが億劫になる人の気持ちはわかりますね、ただ慣れます。
CB1000Fは気分は中型クラスなので、落差は大きいですね。
身長が高い人にとって最重要クラスのスペック、シートとステップの距離ですが、これは長ければ長いほど長時間走行で膝が楽になります。
画像からの推定値ですが、CB1000Fは垂直距離が493mmくらい、CB1300は456mmくらいで、CB1000Fの方がかなり長いです。体感もその通り。
CB1000Fハイシートで33mm上げると、526mmくらい。
画像引用:CB1000Fのハイシート
股下82cmの筆者は、CB1000Fノーマルも大きな窮屈感はなく、ハイシートなら長時間でも膝が余裕です。CB1300は常時きついです、ペダルの高さを限界まで下げてしのいでいます。
CB1300は足つき悪い割に、膝がキツいというドM向けのバイクかと、乗っているとよく思います。
初期設定の状態で、筆者の好みを比較すると。
CB1000F、CB1300オーリンズ、CB1300スタンダード。
という順です。
オーリンズは初期設定固めなので、設定を調整して、やさしめにした方がツーリングは心地良くなりそうかなと、思います、路面をしっかり捉えてくれて気持ちいいです。
あくまで初期設定比較ですが、品質はどれも悪くないので、体重や好みでセッティングを変えれば、好みのポイントが見つかると思います。
CB1000Fのシート高は、795mm。
ハイシートで828mm。
CB1300は780mm、SFが790mm、この割に地面が遠いのは、ステップのところでもお話ししましたが。
CB1000Fハイシートの方が地面が近いです、そして膝が楽なので、シート高関連は身長高めにも低めにも、CB1000Fが圧勝ですね。
CB1300はシート高がちょうどいい人は、かなり少なそうですが、逆にCB1000Fはかなり広い範囲をカバーしています、ここはカワサキのアプローチに近く、とってもユーザーフレンドリーだと思います。
CB1000Fは、最高出力124PS/9,000、最大トルク103Nm/8,000。
CB1300は、最高出力113PS/7,750、最大トルク112Nm/6,250、です。
パワーとトルクの数値に差はあるものの、ピーク発生回転数のとおり、1300の方が低い回転数で力が出ます。
画像引用:CB1300はは低い回転数で力が出せる
スペックの通りCB1000Fはある程度回していく方が、楽しく走れると思います、1300は低回転で静かにクルージングするのも心地いいので、好みの方向性がわかれそうです。
CB1000Fはカラー液晶。
CB1300はアナログ2眼です。
どっちがいいかは好みですが、筆者は利便性重視なので、地図機能があるカラー液晶が一番好きです。
CB1000Fのカラー液晶は見やすいしいろいろできて便利で、スマホを繋げて簡易ナビ表示もできますし、さらに純正ヘッドライトカウルをつけると、結構カッコ良い感じで好きです、これはそもそもカウル有りのデザインなんでしょうね、前から見ても乗車ポジションから見ても、カウルがあるとかなりサマになります。
ではまとめていきましょう。
CB1000Fの方が向いている人は、・重いの嫌い、・エンジン回したい、・シンプルに若い、・気は若い、・いろいろ1台でまかないたい、・BIG-1て何?
CB1300が向いている人は、・静かにツーリングしたい、・シルキーなエンジン音が好き、・ノスタルジーな世界に浸りたい、・ファイナルと聞くと吸い寄せられてしまう、・小さいバイクをすでに持ってる、・シンプルにマッチョな人。
どちらも性質は全く違うものの、それぞれ独特の楽しさがあることは間違いなので、両方持っていてもきちんと出番が回ってきます、とはいえ両方持つのは馬鹿げているので、やめた方が良いですけどね。
絶版になると値落ちは比較的しづらくなるので、最終在庫の1300に乗りつつ、そのうち1000Fに乗り換えても、知見が広がって良いかもしれません。