フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
外車バイクの見積りに潜む「謎費用」とは。
海外メーカー製バイクの見積りには、国内メーカーのバイクには見られない「よく分からない追加費用」が含まれることがあります。本稿では、行政書士である筆者が独自に調査した結果を踏まえ、外車バイクの見積りに登場しがちな費用の正体と、その背景にある構造的な問題を整理します。
外車の見積書でしばしば見かける「ガス検査費用」。その名称から排ガス規制の検査を連想しがちですが、実際には 運輸支局で行う「持ち込み検査」 を指しているケースが多いようです。
画像引用:持ち込み検査とは
海外メーカーの車両には「型式指定」がないモデルも多く、登録時に運輸支局へ現車を持ち込み、ブレーキ・ライト・速度計測などの基本検査を受ける必要があります。
画像引用:型式指定社とは
検査自体は3分程度で終わる簡易なもので、費用の大半は 販売店が車両を運んで戻るための運搬工数 です。実際、5万円前後の金額が計上されることがありますが、作業内容を考えると割高に感じる人が多いのも自然でしょう。なお国内メーカーの型式指定車でも、完成検査証の発行から9か月以上経過した「長期在庫車」は持ち込み検査が必要になります。
画像引用:長期在庫車の場合
ただしその場合、通常は別料金として上乗せしないのが慣例です。
新車の見積りに「納車整備費」「組み立て費用」などが追加されているケースがあります。しかしメーカーが設定する「メーカー希望小売価格」は そのまま走り出せる「完成品」の価格 として定められています。輸送時、ミラーなど一部パーツを外して梱包する場合がありますが、これはあくまで輸送上の措置であり、開梱後にミラーを装着する作業は 検品作業の一環 です。
そのため、・完成品であるはずの新車に「組み立て費用」を追加する、・それを外せない必須費用として請求する、といった行為は、おとり広告や抱き合わせ販売(独禁法違反の可能性)、に抵触する恐れがあります。
また、海外メーカーの中には、販売店が一定の手直しを前提にした製品品質になっている例もあり、そのコストが上乗せされているとの説明も見られます。しかし本来は、卸価格の設定にその前提が組み込まれているべきであり、ユーザー側に転嫁されるのは適切とはいえません。
「開梱費用」という名目を見積りで見かけることもあります。これは、輸送用木箱を開ける作業に対して費用を請求するものですが、通常この作業は メーカー→販売店間の契約に含まれる作業 です。ユーザーは商品を購入する立場であり、陳列のための作業費を負担させられる合理性はありません。並行輸入車のように「箱渡し」の形式で販売する場合のみ、開梱作業をオプションとして扱うことはありますが、一般的な正規販売車両には当てはまりません。
バイクの登録手続きは、本来ユーザー自身が行う義務があります。依頼する場合は委任することも可能ですが、行政書士以外が有償で代行することは禁止(行政書士法違反) です。つまり、行政書士が手続きを行う → 有償OK、行政書士がいない販売店が有償で行う → 違法(刑事罰あり)、という明確な線引きがあります。
「登録を自分でやると言ったら売ってくれない」という販売店も存在しますが、これは完全に違法です。2026年1月には改正行政書士法が施行され、取り締まりがさらに強化されます。従業員個人が刑事責任を問われる可能性も高まるため、業界全体で改善が急務といえるでしょう。
メーカー希望小売価格より高く販売すること自体は合法です。
画像引用:価格設定は販売店の自由
しかし「登録代行しないと販売しない」という条件を付すと、抱き合わせ販売(独禁法違反の恐れ)、に該当し得ます。
画像引用:抱き合わせ販売
登録代行費用を請求しなければ、「行政書士法違反を避けられる」、「抱き合わせ販売にもならない」、ため、最もシンプルで適法な対応は 「登録代行費用を請求しない」 という結論になります。
外車販売店の一部では「新車を売ってもほぼ利益が出ない」という主張が見られます。しかし複数の販売会社を調査した結果、この説明は 事実とは言えない ことが分かりました。実際には、新車をそのまま中古市場に流しても利益が出るほどの価格設定になっているケースもあり、通常の運営に支障が出るような構造ではありません。
画像引用:卸価格と販売価格の設定
もし本当に利益が出ないとしたら、「卸価格の契約が適切でない」、「経営者の交渉力不足」、といった経営側の問題が原因と考えるのが妥当です。この「利益が出ない」という説明を根拠に、ユーザーへの上乗せ費用を正当化するのは、販売店側の論理として無理があります。
外車バイクの見積りに不透明な費用が発生する背景には、販売店と卸会社の価格交渉、経営者の姿勢、そして従業員への情報統制、といった複数の問題が絡み合っています。
本来、健全な事業であればユーザーに不当に上乗せする必要はありません。しかし一部では、「卸価格の交渉力不足」、「利益を確保するための不当な費用計上」、「法律理解の欠如」、が重なり、結果としてユーザーが不利益を被る状況が生まれています。今後は行政書士法や独占禁止法の運用強化により、不適切な商習慣は淘汰されていく可能性があります。ユーザー側も、見積りの項目に不明点があれば必ず確認し、正当な費用かどうかを見極める姿勢が重要です。
おわりに、自動車・バイクに関する制度や法令は常にアップデートされています。外車バイクを購入する際には、見積項目の意味を理解し、不適切な費用が含まれていないかを慎重に確認することが大切です。