フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
テネレ700はヤマハのビッグオフローダーです。シート高が875mmで、軽量オフロード車のようには、サスペンションが沈まないので、ちまたでよく足つきネタにされていますが、一定以上の身長の人にはむしろ救世主のようなバイクです。
YAMAHA Ténéré700
2025年モデルから電子制御スロットルになり、より現代的にアップデートしましたが、変わらず手に馴染む系のシンプルな乗り味で、250ccのセローをそのまま大きくしたような、人馬一体感があります。
高いシート高ですが、さらに2cm上がるオプションシートもあります。バイクって窮屈だなと思ったら迷わずテネレを、探しに行くのが良いでしょう。とても扱いやすいバイクなので、身長のある人なら大型初心者でもいけると思います。
アフリカツインはホンダのビッグオフローダー、スタンダードとアドベンチャースポーツESの、2種類ラインナップされています。
HONDA Africa Twin
現行のスタンダードは、シート高を870mmと850mmでスイッチできる、<s>のみ選択できます。アドベンチャースポーツESの方は、フロントが19インチオンロードタイヤになったので、スタンダードとアドベンチャースポーツの2種類で、差別化が大きくなりました。
そのためアドベンチャースポーツESは、NT1100に寄っているので、そちらも選択肢に入りそうです。
アドベンチャースポーツの方はシートが低く、普通のツアラーモデルくらいの水準です。大きくて重いのでさすがに初心者向きとはいえませんが、DCTを選ぶととても快適で、シフトショックもあまりなく十分スムーズに動いてくれます。
価格は、Ténéré700が、税込み1,452,000円。
AfricaTwinのスタンダード<s>のマニュアル車が、税込み1,639,000円です。
この2つはマニュアル車のオフロードモデルとして、近い存在と言えますが、価格差は187,000円となります。排気量が400ccくらい違うので、パワー重視の人にとっては、アフリカツインはお買い得でしょう。
パワー重視の人にとってアフリカツインはお買い得
AfricaTwinスタンダード<s>の DCTは、税込み1,749,000円と11万円プラスです。
アドベンチャースポーツESのマニュアル車が、1,947,000円。
DCTが、2,057,000円です。
アフリカツインアドベンチャースポーツESのDCTは、GoldWingやCBR1000RR-Rなど、特殊なモデルを除いては、ホンダの中で最高値のグループに入っています。
Ténéré700は、2022年1,287,000円、2023年1,342,000円、2024年1,397,000円、2025年1,452,000円、と順調に値上がりしています。およそ毎年5万円ずつ値上がっていますが、2025年以外は小変更なので、これを見ると初代と現行は少しお得感があります。
現行のTénéré700はお得感あり?
アフリカツインは現行スタイルの登場から、ほぼ値段が変わっておらず、2019年の登場時点からスタンダードが22,000円アップ、アドベンチャースポーツは1円も上がっていません。
何も変更なしで値上げだけ続く昨今では、とても珍しいモデルとなっています。
燃費と航続距離ですが、
Ténéré700は、燃費24.6km/L、タンク容量16L、航続距離は393.6km。
AfricaTwinは、燃費19.6km/L、タンク容量はスタンダードが18L、アドベンチャースポーツが24L、航続距離はそれぞれ、352.8km、470.4km、です。
テネレの方が経済的ですが、アフリカツインも1100クラスと考えると、それほど悪くない水準と思います。ちなみに、CB400SFも筆者の実測では、リッター20kmくらいなので、アフリカツインとかわりません。
Ténéré700のエンジンオイル量は、通常交換で2.3L、フィルター交換時2.6Lです。お手軽に交換できる量なので、おサイフにやさしいです。
AfricaTwinはマニュアル車が、通常交換3.9L、フィルター交換時4L。
DCTは、通常交換4L、フィルター交換時4.2L、です。アフリカツインは結構オイル量が多いので、1回交換するだけでペール缶がだいぶ軽くなります。さらにDCTはオイルフィルターが2個あるので、フィルター交換含めてホンダドリームに依頼したりすると、なかなかなコストになりそうです。
アフリカツインはオイル量が多め
高速道路走行の快適性ですが、どちらも十分に速く直進安定性も高いので、100km/h連続走行も余裕、追い越しや合流も低回転から鬼加速で、ラクラクです。
アフリカツインの方がテネレよりさらに、低回転から鬼加速できるので一瞬で、スピードメーターの数字が上がります。
また、アフリカツインは、クルーズコントロール装備なので、DCTとあわせるとまずまず楽に移動できます。
振動については、どちらも回転数低めで走れることもあり、不快な振動は感じません。
スクリーンの防風性能はどちらも優秀で、5段階調節できるアフリカツインの最大値と、テネレが同じくらいではないかと思います。この辺は身長や着座位置で変わるので、参考程度にしてください。
テネレのスクリーンの防風性能は優秀
およそ首まで風が来ないのは、首元のマイクに風切り音が入らないことで、確かではありますが、その分ヘルメットに風が集中するので、ネイキッドより風切り音が増えます。風切り音が大きいヘルメットは、頭痛が起きて難聴になりそうなくらい、大変なことになるので注意してください。
アフリカツインはスクリーン位置下限が一番風切り音が辛く、上限がテネレと同じくらいです。
ちなみにCB1300やGSX-8Rのオプションスクリーンは、風切り音が増えません。おそらく胸元までカットされて、頭の風は減らないものの増えないのだと思います。
風切り音が辛い人は、より巨大なスクリーンを持つバイクにするか、より風切り音が少ない高性能ヘルメットか、いずれかを検討すると良さそうです。
積載性能の比較ですが、テネレは純正採用がGIVIのようで、純正品でもGIVI表記でも同じように使えるようです。
筆者はSW-MOTECHのリアラックと、サイドキャリアつけようとしていますが、部品が来ないのでしばらくお預けくらっています。SW-MOTECHのリアラックは、GIVIやSHADの箱をつけるアダプタが販売されているので、その辺で自由にいけます。
アフリカツインはキャリアが標準装備されていて、対応アタッチメントでトップケースベースが装着できます。純正はなかなかに高価で、筆者はSHADのアタッチメントをつけました。数千円で買えるのでおすすめです。これをつけるとSHADのベースプレートが、そのままつけられるので、コスパ最高で積載が確保できます。
SHADのアタッチメント
夏場に重要な排熱関連ですが、テネレは大型クラスにしては熱くありません。個人的に真夏いけます。熱くてどうにもならないレベルではもちろんなく、外気の方で普通に暑いという感覚です。とはいえ熱はきちんと発していて、外気20度前半くらいに乗ってると少し温かいなと感じます。
アフリカツインはしっかり熱いです。30度いかなければなんとかはなるくらいで、外気35度などになると危険です。そのころはきっとメーターの外気温表示は、40度くらいになっていると思います。
筆者は夏は一切乗りません。外気温25度以下限定にしたいので、1年のうち3〜4ヶ月は休眠させる運用になります。
アフリカツインは暑いので夏は休眠
真夏でも大きめのバイクに乗りたい人は、MT-07シリーズは一つのおすすめです。他にもこの排気量クラスは、2気筒で排熱経路に問題がなければ、夏でもいけるはずです。
Ténéré700のサイズは、長さ:2,370mm、幅:935mm、高さ:1,455mm、ホイールベース:1,595mm、最低地上高:240mm、です。
AfricaTwinは、スタンダード<s>が、長さ:2,330mm、幅:960mm、高さ:1,485-1,540mm、ホイールベース:1,575mm、最低地上高:250mm。
アドベンチャースポーツESが、長さ:2,305mm、幅:960mm、高さ:1,475-1,530mm、ホイールベース: 1,570mm、最低地上高:220mm、です。
テネレの方がやや長いですが、アフリカツインの方が全体的に、一回り大きい印象になると思います。
アフリカツインはかなりでかく、ハンドルが高いので身長によっては、270kgのCB1300より取り回しが辛いと、感じるかもしれません。
Ténéré700は、208kg。
AfricaTwinは、スタンダード<s>マニュアル車が231kg、DCTが242kg、アドベンチャースポーツESのマニュアル車が243kg、DCTが253kg、です。
テネレはそんなに重くなく、比べると走らせてもかなり軽快感があります。アフリカツインはちょっと重いので、取り回しにもある程度体力が必要だと思います。
テネレは重くない
筆者はCB1300やSCR950を扱って慣れているので、まあ普通に扱っています。
身長が高い人にとって最重要クラスのスペック、シートのステップの距離ですが、これは長ければ長いほど長時間走行で膝が楽になります。
画像からの推定値ですが、テネレは垂直距離が526mmくらい、アフリカツインはハイシート側でも518mmくらいで、テネレの方がやや長いようです。
テネレはシフトペダルの高さが、デフォルトの状態でオフロードブーツ基準で高めになっていて、調整範囲限界でも高めのため、土踏まずあたりをステップに乗せると、シフトペダルがつま先裏に当たるので、つま先ステップで乗るのがデフォルトになります。その分膝は曲がるので、総合的にアフリカツインとはいい勝負です。
股下82cmの筆者は、どちらも窮屈感はなく、長時間でも膝が余裕です。
サスペンションですが、テネレは調整幅が広くとられていて、フロントリアとも、スプリングプリロード、伸側減衰力、圧側減衰力、が調整できます。
現行モデルのリアは手で回せます。
アフリカツインのスタンダードも、同様です。
アドベンチャースポーツESは、電子制御サスペンションなので、ディスプレイで調整します。
いずれのモデルも、オフロード前提なので動きの幅が広く、乗り心地も良いです。
Ténéré700のシート高は、875mm。
AfricaTwinは、スタンダード<s>が870mmと850mm、アドベンチャースポーツESが840mmと820mm、です。これらはアナログでハイローの付け替えができる仕様です。
シート自体はいずれもいわゆる薄っぺらの、ケツ痛シートではありません。ただ姿勢が直立になるので、長時間無傷ではいられないかもしれません。
Ténéré700は、最高出力 54kW(73PS)/9,000r/min、最大トルク 69N・m(6.9kgf・m)/6,500r/min。
AfricaTwinは、最高出力(kW[PS]/rpm) 75[102]/7,500、最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 112[11.4]/5,500、です。
パワーはAfricaTwinが圧倒的に上ですが、実際に乗ってもほぼ全ての人が、出だしからそのように感じると思います。テネレは400ccクラス程度に普段乗っていれば、走り出し「ちょっと速いな」くらいだと思いますが、アフリカツインは「爆発的に速いな」と、感じるかもしれません。ちなみに筆者はこの辺いろいろ慣れているので、アフリカツインも何の躊躇も恐怖心もなく、出だしから普通に走れています。ミドルくらいに乗り慣れていれば、AfricaTwinも最初から普通に扱えると思います。
メーターはカラー液晶ですが、テネレはBluetoothでスマホとつなげて、矢印の簡易ナビを表示できます。ヤマハでは珍しいガーミンでなく無課金で使えます。ホンダの一般メーターと同じようなナビの感じで、止めたら始動時また確認という流れなので、休憩のたびにいじる必要があります。この辺の運用についていい方法あったら誰か教えてください。
テネレのメーターは簡易ナビ付き
アフリカツインはCarPlayの有線接続です。当然線が邪魔です。降りたら線から繋ぎなおしになって、結局スマホをマウントしないとやりづらいところがあり、何と言うかちょっと惜しいです。GOLDWINGが無線なので、次期モデルはきっと無線になるでしょう。
アフリカツインはCarPlayの有線接続
テネレのバッテリーは、一般的なバッテリーのYTZ7S、10時間率6Ah。
AfricaTwinのバッテリーは、リチウムイオンバッテリーのHY110、20時間率6Ah、という仕様です。
リチウムイオンバッテリーの方が放電が少なく始動性が良いので、普通に使う上では便利です。その分手動での充電は専用充電器が必要になるので、注意してください。
ツーリングバイクとしての、テネレが向いている人は。
軽さは正義、シンプルに脚が長い、コスパも重要、やっぱりミドルだ。
アフリカツインが向いている人は。
パワーこそ全て、DCTで楽したい、給油頻度を減らしたい(AS ES)、電子制御サスペンションがほしい(AS ES)。
これ系が好きならどちらも満足度は高いので、見た目や好みの機能のあるなしで選んでも、後悔しないと思います。
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