フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
2023.10.07
比較されそうな、お値段の近い4気筒エンジンモデル、カワサキZX-4RとホンダCBR650Rを比較してみます。迷っている人は参考にしてください。
では、いろいろな面から順に見ていきましょう。まずは速さからです。
ZX-4Rはピークパワー80馬力、ピークトルク39Nmです。
CBR650Rは、ピークパワー95馬力、ピークトルク63Nmです。
ピークパワー、ピークトルクとも、CBR650Rの方が低い回転数で発生するので、スペックを見る限り、低回転から高回転までCBR650Rが圧勝のようです。まあ当然と言えば当然ですね。
実際に走ってみても、当然ながらCBR650Rの方が明らかに速いです。勝負にならないので、速さ最優先ならCBR650Rを選んでください。
ただ、速さならCBR600RRやZX-6Rもあるので、3-2今回の2択では速さだけで選ぶ人は少ないかもしれませんね。
そこで、ツーリング用途の適正について、乗車姿勢や高速道路フィーリングなど、この後順に比べていきます。
乗車姿勢は、どちらもセパレートハンドルのスポーツバイクポジションです。
前傾率計算式によると、ZX-4Rは175cmで39.8%160cmで47.6%です。
CBR650Rの方は、175cmで48.7%160cmで58.1%です。
この数値だけではわかりづらいかもしれないので、他のバイクと並べてみましょう。
まず最上位にCBR1000RR-RとYZF-R1がいます。これらはハイパー前傾マシンで、別格になっています。
その下がZX-10R、YZF-R7、DUCATI パニガーレV4です。この辺は地獄絵図チームなので、相当慣れた人でないとまたがった瞬間無理!となりそうです。
次にハード前傾シリーズですが、ZX-6R、CBR600RRと続きます。
隼、SV650XときてCBR650Rが入りました。
これらは普通の人にはかなりハードで、1日乗り続けるにはそれなりの慣れが必要です。ペンたろうはヘタレなので、このクラスは半日でお腹いっぱいです。
ちなみに、ヤマハの小型フルカウル、YZF-R125と15もここにいます。相変わらずヤマハは前傾まっしぐらですね。
次はCBR250RRGSX-R125と続いて、
ZX-4RとZX-25Rがここにきます。
このゾーンは身長しだいであまり厳しいと感じない人も多くなるので、ZX-4RならロングツーリングOK、という人も結構いるのではないでしょうか。あくまで身長によるので、人の話は鵜呑みにせず、自分が体感したバイクとの前傾率相対値で想像すると良いと思います。
このように、ZX-4RとCBR650Rは、前傾率にかなり差があるので、ロングツーリング目的の人はZX-4Rを強くおすすめします。
もちろん前傾に慣れている人はCBR650Rで問題ないので、自分の体と相談してください。
ちなみにペンたろうは175cm股下82cmですが、CBR650Rと近いSV650Xは半日でやる気がなくなるものの、ZX-4Rで1日走るのは余裕、という具合です。
シート高はZX-4Rが800mm、CBR650Rが810mmです。1cm違いなので、足つきが気になる人はZX-4Rの方が安心かもしれません。
前傾バイクはステップと足が干渉しづらいので、大抵はシート高の割に足つきは悪くありません。この2台もその通りですが、あまり後ろに座るとステップに当たります。
次に高速道路走行フィーリングにいきましょう。
80km/h走行から120km/h走行まで、どちらも余裕をもって走れます。
スクリーン性能はややCBR650Rの方が整流効果が高いような気もしつつ、近い水準かなと思います。体のサイズなどによって感じ方が変わるくらいですかね。
ハンドルの振動は、ZX-4Rはあまり感じません。がっしり握っていると少し振動は感じるので、がっしり長時間を続けると手がしびれるでしょうか。
CBR650Rの方は、結構短時間で手がしびれてきます。ZX-4Rと比べると振動は明らかに大きいようで、CB400スーパーフォア、スーパーボルドールと比べても大きいです。
ちなみに、CB400は手がしびれません。
ZX-4R、CBR650Rとも、普通の車なら6速固定で追い越しできますが、CBR650Rの方が当然楽に加速できます。
とはいえ、同クラスの2気筒エンジンの方が低中回転の瞬発力はあるので、普通の速度域の加速力重視なら2気筒モデルも比べてみると良いでしょう。
今回の2台について高速道路走行フィーリングをまとめると、加速力重視ならCBR650R、振動の少なさならZX-4R、という基準で良いかと思います。
取り回しのしやすさを比べてみましょう。
車重はZX-4Rが約190kg、CBR650Rは208kgで、20kg近く差があります。
実際に取り回しする感覚では、明らかにZX-4Rの方が軽いです。イマドキの中型バイクは170kg前後が主流で、Ninja400は167kgのため、ZX-4Rの190kgは重めの中型という感覚になります。
ヤマハの700cc、MT-07は184kgなので、最近ミドルクラスと同等レベルです。
CBR650Rは、ミドルクラスバイクの中でも重い方で、MT-07の184kg以外にも、20-2スズキSV650の199kg、カワサキNinja650の194kgなど、一般的なミドルクラスより10kgから20kgくらい重くなっています。
4気筒なので、重さはある程度仕方ないでしょう。
どちらもクラス内では重い方ですが、2台を比べると体感はかなり違いがあり、ZX-4Rの方がだいぶ気軽に扱えると思います。200kg前後は一つの境目になる重さですね。
軽くちょっと走りに行く、という身軽さを求める人はZX-4Rがおすすめです。
4気筒と言えばサウンドが気になる人も多いと思いますが、
まずCBR650Rの方は野太めな音です。低音がそれなりに効いていて、少し荒っぽいというか、野性味があるというか、力強さを感じます。
参考までに、CB400スーパーフォアの音は、特に低中回転域は高めのクリアな音で、同じホンダの4気筒エンジンでもだいぶ印象が違います。
ZX-4Rの方は、こちらもちょっと低めの音でCBR650Rの音の方向性と近いでしょうか。
甲高い音が好きな人は、CB400スーパーフォアもいいですが、ZX-25Rもあります。同じカワサキのZ900RSは、高音と低音が混ざった感じなので、こちらも好みの人は多いかもしれません。
Z900RSのアイドリング音はかなり大きめですが、ZX-4R、CBR650Rのどちらも、
アイドリングが異様にうるさい、ということもないので、近所迷惑感は少ないと思います。
ZX-4Rのメーターはカワサキの新しいもので、カラー液晶になっています。これはとても見やすくてキレイで、かなりいい感じです。メーターがキレイだと走っていて気持ちいいので、うれしいポイントですね。ラップタイムを計ったりするモードにも切り替えが出来て、サーキット走行などにも便利です。
CBR650Rのメーターは黒字に白のモノクロなので、ちょっと劣ります。タコメーターが少し小さいものの、全体的には見やすく実用的だと思います。
2眼メーターが絶滅しつつあるので、進化の方向はフルカラー液晶を突き進んでいくはずなので、CBR650Rもどこかのモデルチェンジでフルカラー化すると思います。
ホンダはCB1000Rやトランザルプでカラーメーターになっていますが、一番進んでいるメーターがGoldWingのものやNT1100、AfricaTwinのメーターです。これらはApple CarPlayやAndroid Autoが使えるので、スマホやディスプレイオーディオのマウントが必要ありません。
もう全部のバイクはコレになってほしいですね。オプションでもいいので搭載できるようにしてくれれば余計な機材がいらなくなって、みんなが幸せになれます。
正直、足回りの倒立フォークなど普通の人が体感できないところよりも先にCarPlayなどにコストを回してほしいと個人的には思っています。
それぞれの純正オプションはこのようになっています。
ドレスアップ系を除くと、CBR650Rは・クイックシフター・グリップヒーター・ハイウィンドスクリーン・USB・12V電源です。
クイックシフターはアップだけのようです。
グリップヒーターはホンダの汎用3段階タイプです。
このグリップヒーターはCB400スーパーフォアで使っていますが、邪魔にならないし使いやすいのでオススメです。
USBと12V電源は、どちらか一つしか付けられないようで、どちらもシート下になります。
ZX-4Rの方は、・スモークウインドシールド・フレームスライダー・USB・スポーツシートくらいです。クイックシフターは標準装備なので良いとして、グリップヒーターを付けたい人は社外品頼りになります。
スポーツシートはシート高は変わらず硬くなる仕様のようです。スモークウインドシールド、フレームスライダー、USBはSEの方には標準装備ですが、USBは自力で取り付け場所を探すのが難しいところに隠されていて、前後シートを開けて前のシートの後ろ側へ奥の方まで探ると見つかります。
さらに、キャップを開けるまではいけますが、そこからUSBケーブルを差し込むのがまた難しく手探りで頑張ることになります。カバーを外せば見えるようになりますが、そんなUSBソケットある?という感じで、ちょっと意味がわからなかったです。
シート下というだけでも使いづらいところ、せめてシートを開けたらすぐにアクセスできれば使い道もあったかな、と思いました。使う場合は、延長ケーブルを常に挿しておいて、リアシートを開けるとすぐにアクセス出来るようにするか、ハンドルの方まで持ってくるか、ということをすればある程度普通に使えるようになります。ただ、それなら汎用品を付けた方が手っ取り早いでしょう。
まとめると、乗車姿勢の楽さ取り回しのしやすさクイックシフター性能はZX-4R、速さはCBR650R、その他は互角か好みによるかといったところです。