バイク比較

2023.10.15

ミドルクラスバイク集

600ccから700ccのミドルクラスバイクを紹介します。

よく、一番乗りやすいと言われる排気量なので、使いやすくて楽しいバイクを探している人は参考にしてください。

丸目

CB650

ホンダからはCB650Rです。こちらは水冷直列4気筒エンジンを積んだモデルで、ホンダのネオスポーツカフェCB1000RCB250RCB125Rとシリーズ化されています。

スペックは車重203kgピークパワー95PS/12,000ピークトルク63Nm/9,500シート高810mm

CB400スーパーフォアが生産終了してしまったので、とにかく4気筒エンジンに乗りたい、という人は真っ先にたどり着くモデルかもしれません。特徴としては、4気筒にしては振動が大きめのエンジンで、サウンドは高音系ではなく低音が効いている方です。

お値段ちょうど100万円ほどになっていて、国内生産です。カワサキの400cc、ZX-4Rが1,122,000円から、250ccのZX-25Rが962,500円なので国内生産の4気筒エンジンマシンでこの価格は、もはや割安でしょう。

メーカーによって完成品の精度は違いがありますが、生産国によっても精度は違います。バイクを20台ほど持っているペンたろうが最近買った新車たちの精度について傾向をまとめてみたので、近々ラジオ系チャンネルで解説予定です。(ラジオ系チャンネルで解説しています)良かったら概要欄リンクから飛んでみてください。

XSR700

次はヤマハのXSR700を紹介します。688cc、270度クランク直列2気筒エンジンで、後に紹介するMT-07、Tenere700とは仲間です。

スペックは車重188kgピークパワー73PS/8,750rpmピークトルク67N・m/6,500rpmシート高835mmとちょっと高めです。

ペンたろう所有バイクの一つですが、旋回性能が高く、シート高さえ体に合えばとても便利かつ楽しく扱えるので、個人的には心の友と呼んでいます。

価格は100万1,000円と、だんだん値上がってきました。前年モデルと内容変わらず66,000円の値上げだったので、また来年も値上げでしょうか。ヤマハさん、最近ちょっと日本に冷たいというコメントが多いですね。

ちなみに、XSR700の日本仕様は国内生産です。

SV650・SV650X

スズキの丸目兄弟、SV650とSV650Xですが、645cc、希少なV型2気筒エンジンです。その他、ケツ痛マシンでも有名です。

スペックは、車重199kgピークパワー72PS / 8,500rpmピークトルク63N・m / 6,800rpmシート高785mmで、SV650Xの方は790mmです。

SV650とSV650Xは、ハンドルが違うことで乗車姿勢が大きく変わっていますが、他は細かい違いです。

現行は2016年から販売されていて、排ガス規制をクリアしながら頑張ってくれています。引き続き頑張って欲しいですが、今の感じでは、いずれスズキのVツインは消滅しそうで残念です。

価格は、無印が803,000円Xが847,000円になっています。安いイメージでしたが、MT-07あたりとも差がなくなってきました。

Z650RS

カワサキのRSシリーズ、Z650RS。こちらは180度クランク直列2気筒エンジンです。このクラスで180度クランクは珍しく、ちょっと独特です。

スペックは、車重188kgピークパワー68PS/8,000rpmピークトルク63N・m/6,700rpmシート高800mm

お値段1,056,000円です。カワサキさん、高級品ですね。このクラス最高値です。

他のメーカーは、400ccクラス以上はおよそ国内生産ですが、カワサキの650ccはタイ生産です。ペンたろう実体験の範囲では、タイ生産は全体的に品質が安定してないので、それで他のメーカーより高額で大丈夫かなとちょっと心配したりもします。

TRIDENT 660

トライアンフのトライデントは、660cc水冷3気筒エンジンです。

スペックは、車重が190kgで、海外モデルはだいたい乾燥重量だと思います。乾燥重量の場合、燃料とオイルで20kgくらい足すと装備重量になります。ピークパワー81PS/10,250rpmピークトルク64Nm/6,250rpmシート高805mm

3気筒エンジンは希少で、国内メーカーではヤマハのMT-09系くらいです。トライデントならほどよいスペックで3気筒エンジンに乗れるので、とりあえず3気筒に乗りたい、という人には最優先の選択肢でしょうか。

価格は995,000円と、それほど買いづらい設定ではないですね。生産国なは、海外メーカーはおよそ明記されていないので、正確なことがちょっとわかりません。

INT650 / CONTINENTAL GT 650 / Super METEOR 650

ロイヤルエンフィールドの650シリーズは、INT、コンチネンタル、スーパーメテオの3種類があります。

スペックは、車重はINTが217kgコンチネンタルが212kgスーパーメテオが241kgから244kgです。エンジンはピークパワー47.5PS/7,150rpm ・スーパーメテオは47PS/7,250rpmピークトルク52.3Nm/5,150rpm・スーパーメテオは52.3Nm/5,650rpmシート高はINTが805mmコンチネンタルが820mmスーパーメテオが740mmです。

価格はモデルによって少し違いますが、どれも100万円前後です。製造は全てインドのはずです。

350シリーズには同じようにクラシック、ハンター、メテオとあるので、テイストが好きで小さい方が良い人は350も悪くない選択肢だと思います。

ストファイ

次はストリートファイターです。ストリートファイターはもともとフルカウルからカウルを剥ぎ取ってバーハンドルにしたもののことを呼んでいたようですが、最近は丸目じゃないネイキッドはストファイ、という感じなので、それらをまとめました。

MT-07

ヤマハMT-07はそんなわけで正式なストファイではないと言われそうですが、フルカウルのYZF-R7が出たので、後付けで無理矢理本来のストファイ定義が成り立ちました。

スペックは、車重184kgとオンロードではクラス最軽量ピークパワー73PS/8,750r/minピークトルク67N・m/6,500r/minシート高805mm

価格836,000円で、クラス最安値のSV650と3万円ほどの差に縮まってきました。XSR700同様、国内生産です。

日常使いにはまずまず速いトルク感で、車体も184kgと軽量なため、使い方の幅が広く、近所の買い物から長距離ツーリング、ワインディング走行など何でも行ける懐の深さがあります。ミドルの中で迷ったら、見た目の拒絶反応がなければMT-07を選んでおけば間違いないでしょう。

Z650

カワサキZ650。こちらはZ650RSのベース車です。

スペックは車重189kgピークパワー68PS/8,000rpmピークトルク63N・m/6,700rpmシート高790mm

価格はMT-07より20万円近く高い設定で、1,012,000円です。これだけ聞くとちょっと割高感があるものの、アシストスリッパークラッチトラクションコントロールカラーメーターなど他のメーカーのミドルクラスにはあまりない装備がついているので、そのへんの装備がほしい人はカワサキのモデルが合っていますが、ホンダのCB650Rもほぼ同じ金額でアシストスリッパークラッチとトラクションコントロールがついています。2気筒エンジンと4気筒エンジンのどちらが好きかで分かれますが、排気量マウントと並んで気筒数マウントおじさんも生息しているようで、日本では丸目の方が人気ということもあり、CB650Rに流れるでしょうか。ちなみにXSR700もおよそ同じ金額です。

CB400スーパーフォアの終了もあり、そんなこんなでCB650Rが様々な受け皿になりそうな気がします。

アドベンチャー・オフロード

次はアドベンチャー、オフロード系です。

V-Strom650

スズキV-Strom650は、SV650と同じVツインエンジンです。VツインのV-Stromには、他に1050もあります。

スペックは車重212kgピークパワー69PS/ 8,800rpmピークトルク61N・m / 6,300rpmシート高835mm

価格は957,000円からと、SVよりぼちぼち高くなっています。

不快な振動が少ない夢のVツインエンジンなので、ステキなスクリーン性能などもあって旅に快適な仕立てです。

800が発売されたので、650は廃番かと思いきや、継続販売しています。250cc単気筒の250SXも発売されたので、V-Stromシリーズは1050、800、650、250 2気筒、250単気筒の5車種になりました。スズキさん、V-Strom屋さんになった感じです。

Tenere

ヤマハテネレ700は、アドベンチャーではなくビッグオフローダーです。

スペックは車重205kgピークパワー73PS/9,000r/minピークトルク69N・m/6,500r/minシート高875mmです。エンジンのセッティングはMT-07やXSR700と変わっています。

価格は着々と値上がって1,397,000円になりました。2024年モデルでメーターがカッコ良くなっています。この分と思うと値上げもまあ受け入れられやすいかもしれません。他にはABSキャンセルの仕様が変わりました。ウィンカーなど細かい変更もあります。エクスクルーシブモデルなので、YSPほか一部のエクスクルーシブモデル対応店でないと買えません。

テネレはシート高875mmなので、乗る人を選びますが、ローバージョンを選ぶと837mmになります。といっても高いですし、シートやペダルなど足つきが良い設計ではありません。

見た目独特でカッコイイのと、MT-07ベースのエンジンがテネレによく合っていて、MT-07シリーズでは一番エンジンがマッチしていると思います。防風性能も高いので、アドベンチャー的にも使えますし、身長が高い人にはかなりオススメ度が高いバイクです。

TIGER SPORT 660

トライアンフのタイガースポーツは先ほど紹介した丸目ネイキッドのトライデントの仲間です。SV650に対するV-Strom650と同じような関係ですね。

スペックは車重207kg(乾燥?)ピークパワー81PS/ 10,250rpmピークトルク64Nm / 6,250rpmシート高835mm

価格は1,125,000円とトライデントより10万円ちょっと高くなっています。

KTM 690 ENDURO R

KTM 690エンデューロRは690cc単気筒エンジンを積んだがっつりオフロードを走る系のモデルです。

スペックは車重の情報がなくピークパワー75PSピークトルク73.5 Nmシート高929mmです。

価格は162万円です。

シート高が929mmなので、乗れる人は限られるため興味がある人は少なそうですね。ちなみに、モタードのSMCもあります。

フルカウル

次はフルカウルモデルです。

Ninja650

カワサキNinja650はZ650、Z650RSの仲間です。

スペック車重194kgピークパワー68PS/8,000rpmピークトルク63N・m/6,700rpmシート高790mm

こちらもご多分に漏れず値上がりが続いていて、104万5000円です。前の年から5万円くらい上がりました。

同じカワサキの400cc、ZX-4Rより安く、Ninja650の方が普通に速いです。低回転が扱いやすく街乗りが快適、高回転もスムーズに回り、高速道路走行も快適なので、苦手な領域が思いつきません。

存在がちょっと地味なのか、販売台数は少なめなようですが、とても乗りやすいバイクなので買って後悔はしにくいと思います。ただ、クセがないとバイクじゃない、というヘンタイな人は、他のバイクをあたりましょう。

CBR650R

ホンダCBR650Rは、CB650Rの兄弟です。

スペック車重208kgピークパワー95PS/12,000ピークトルク63PS/9,500シート高810mm

価格は1,078,000円からと、カウルの分CB650Rより高いです。

CBR650Rは、なめてかかるとヤバい前傾具合で、ツアラー性能が高いNinja650と比較するバイクではありません。排気量は近いですが、見た目カウルがあるというだけで、全く方向性が違います。CBR650Rは本格スーパースポーツとも違うので、比較対象はカワサキのZX-4Rでしょう。ZX-4Rと比べると、CBR650Rの方が全域で速く、ZX-4Rの方がロングツーリングが明らかに楽です。CBR650Rは高速道路走行で振動が大きめ、前傾姿勢が深めなので、ロングツーリングに向いているバイクではありません。

いろいろ誤解されがちなバイクですが、ミドルの4気筒フルカウルとして貴重な存在になっています。

YZF-R7

ヤマハYZF-R7は、MT-07の仲間です。

スペック車重188kgエンジンはピークパワー73PS/8,750r/minピークトルク67N・m/6,500r/minシート高835mmです。

価格は1,054,900円と、仲間の中ではテネレより安いです。XSR700より少し高い、くらいの位置にいます。こちらもテネレと同じくエクスクルーシブモデルです。

270度クランク2気筒エンジンを積んだミドルスポーツですが、排気量からもDUCATIパニガーレV2ほどのパワーはなく600ccスーパースポーツとも違うので、YZF-R1やR6のようなスーパースポーツ系ではない立ち位置です。

ただし乗車姿勢はスーパースポーツそのもので、身長175cmで前傾率60%を誇る鬼畜マシンになっています。ホンダCBR650Rも油断してやられる前傾具合ですが、その比ではありません。油断させて何人の首や腰を砕いてきたことでしょう。

270度2気筒スポーツも低中回転から加速力があって楽しいので、前傾にさえ慣れれば仲良くなれると思います。

SS

次にスーパースポーツです。

ZX-6R

カワサキZX-6Rは636cc4気筒エンジンを積んでいます。

スペックは車重197kgピークパワー126-132PS/13,500rpmピークトルク70N・m/11,000rpmシート高830mmとなっています。当然ながらこのクラスでは回すと最速です。

価格は1,408,000円です。

カワサキのフルカウルモデルは、無印Ninjaシリーズがツアラー系、ZXシリーズがスーパースポーツ系と区別されていて、乗車姿勢から全く違います。ZXの方はサーキットを走る姿勢、無印Ninjaはやたら直立、という風に差別化されているので、わかりやすいです。

ホンダのCBR650RやヤマハのYZF-R7は位置づけがわかりづらく油断してやられる人がいますが、カワサキの場合は油断してZX-6Rを買う人はいないので大丈夫でしょう。

同じZXシリーズでも400と250は前傾姿勢がやさしく、スズキのGSX-R125あたりと近いくらいです。普通の人には前傾ですが、ヤバい前傾ではない、というくらいでしょう。

CBR600RR

ホンダCBR600RRは、599cc4気筒エンジンです。

スペックは、車重194kgピークパワー121PS/14,000rpmピークトルク64Nm/11,500rpmシート高820mmです。ZX-6Rは636ccと排気量が少し大きいため、エンジンスペックはZX-6Rに分があります。

価格は1,606,000円で、CBR650Rの1.5倍くらい、ZX-6R+20万円くらいです。公道を走らずサーキット専用の人にはレースベース車もあります。

このクラスで乗車姿勢を気にする人は少ないと思いますが、一応紹介しておくと、CBR600RRはCBR650Rよりちょっとキツいくらいで、YZF-R7よりはるかに楽です。ZX-6Rよりもそこそこ楽です。

これから見ても、R7どうした、という感じですね。R7はR1やCBR1000RR-Rに次ぐ水準なので、ちょっとトラップな感じがあります。

スーパースポーツのラインナップは1000ccに比べて少なめですが、スズキもMotoGPから撤退してGSX-R1000Rが終売するなど、今後も減っていく傾向かもしれませんね。