真夏に戦えるバイクランキング

今年の夏は例年以上に厳しい暑さが続いています。日差しは強烈で、外を歩くだけでも体力を奪われるほど。そんな中、バイクに乗るというのは、まさに“命がけ”に近い体験とも言えるでしょう。

それでもバイクに乗りたい。そう思うライダーにとって重要なのは、「どのバイクなら真夏でも比較的快適に乗れるか」を知っておくことです。

この記事では、酷暑の中でも“なんとかなる”バイクを筆者の実体験に基づいて紹介します。筆者が実際に所有・試乗したモデルを中心に、真夏の暑さに対する「体感的な快適度」をカテゴリー別に分類。「これは余裕」「これはギリギリ」「これは無理」といった感覚を、あくまで実用目線でお伝えしていきます。

「夏でも走りたい」すべてのライダーに向けて、今選ぶべきバイク、避けたいバイクをリアルにご紹介します。

1.無の世界、(1)Z e-1

KAWASAKI Z e-1

KAWASAKI Z e-1

酷暑が続く日本の夏において、バイク選びは快適性に直結します。中でも注目したいのが、電動バイクです。内燃機関を搭載しない電動バイクは、夏場の乗車時に大きなメリットをもたらします。

たとえば筆者が所有するカワサキ Z e-1は、フルサイズながら非常に熱を持ちにくい特性があります。モーター自体は多少の発熱を伴うものの、ガソリンエンジンに比べると圧倒的に低温です。走行後すぐにバイクカバーをかけても問題がなく、まるで“漕がなくていい自転車”のような感覚で取り回せるのが魅力です。夏場の短距離移動にはまさに最適でしょう。

さらに、ヤマハ e-Vinoのような小型の電動バイクであれば、取り回しが軽く、都市部での移動にも適しています。ホンダからもさまざまな電動モデルが登場しており、一部の車種では型番すら読みづらいような独特な名称も話題を集めています。

ただし注意点もあります。リチウムイオンバッテリーを搭載する一部モデルでは、保管中に自然発火する事例も報告されており、郵便局などで火災が発生したケースもありました。こうしたリスクを踏まえ、信頼性の高いメーカーの製品やリコール対応済みのモデルを選ぶことが重要です。

とはいえ、電動バイクは夏の体感温度を大幅に下げてくれる存在であり、ガソリン車とはまったく異なる次元の快適性を提供してくれます。真夏でも快適に移動したいライダーには、電動バイクという選択肢をぜひ検討していただきたいところです。

2.余裕、(1)GROM

HONDA GROM

HONDA GROM

真夏のライディングにおいて、電動バイクに次いで「余裕」と言えるのが、125ccクラスの小排気量バイクです。中でも代表的な存在が、ホンダ GROMです。

GROMはガソリンエンジンを搭載しているにもかかわらず、走行中に熱さを強く感じることはほとんどありません。もちろん、電動バイクと比べるとエンジンからの熱はありますが、体感としてはさほど気にならない程度に収まっています。

このクラスのもうひとつの魅力は、車体の軽さです。GROMをはじめ、ハンターカブやモンキー125など、ホンダの125ccファミリーはどれもコンパクトで軽量。取り回しが楽で、信号待ちや駐車時にバイクを押し引きしても身体への負担が少ないのは、夏場には特にありがたいポイントです。

炎天下での移動は少なからず体力を消耗しますが、GROMのような125ccバイクであれば、エンジン熱や車重による負担を感じにくく、「夏でも余裕」で乗れる快適さを実感できるでしょう。

3.ほぼ余裕、(1)GSX-S125

SUZUKI GSX-S125

SUZUKI GSX-S125

同じ125ccクラスでも、スズキ GSX-S125は少しだけ熱を感じるシーンがあるかもしれません。というのも、このモデルは高回転までしっかり回す設計となっており、エンジンに負荷をかけた分だけ熱が発生しやすいのです。

とはいえ、全体的には「ほぼ余裕」のカテゴリーに入る快適性を備えています。日常の移動から軽めのツーリングまでこなせる性能を持ち、熱のストレスもそれほど強くはありません。軽快な操作感とスポーティなスタイルを両立した一台です。

(2)CB250R

HONDA CB250R

HONDA CB250R

排気量が250ccになると、走行性能と快適性のバランスがより高まります。中でもホンダ CB250Rは、単気筒・水冷という構成により、夏場でも比較的安心して乗れるモデルです。

単気筒エンジンは構造がシンプルで、気筒数が少ない分、熱の発生源も限定されます。また、水冷による安定した冷却性能があるため、酷暑の中でもエンジンの熱だれを気にすることなく走行できるのは大きな魅力です。

高速道路も走行可能な性能を持ちつつ、扱いやすい重量とサイズ感で、夏のライディングにおいて「最も現実的な選択肢」と言えるでしょう。

(3)W230

KAWASAKI W230

KAWASAKI W230

カワサキ W230は、230ccの空冷単気筒エンジンを搭載したモデルで、基本的には夏でも問題なく乗れるバイクです。排気量が小さい分、エンジンからの熱も比較的少なく、軽量で扱いやすいのが特徴です。

ただし、空冷エンジンという構造上、極端に気温が高い日には熱がこもりやすく、冷却が間に合わないと感じることもあります。真夏の炎天下では「エンジンを労わりながら走る意識」が必要です。

それでも街乗りや近距離のツーリングには十分対応できる性能があり、空冷特有の鼓動感を楽しみたいライダーには魅力的な選択肢となるでしょう。

(4)GSX250R

SUZUKI GSX250R

SUZUKI GSX250R

スズキ GSX250Rは、水冷2気筒エンジンを搭載した250ccスポーツツアラーです。単気筒モデルに比べると多少熱を持つ印象はありますが、実際に乗ってみると真夏でもそれほど不快に感じることはありません。

ただし、同じ250ccでもやや車重があるため、信号待ちなどの取り回しで体力を奪われやすい面もあります。夏場の快適性という点では「軽さ」も重要な要素であり、その点で若干不利にはなるものの、全体としては「ほぼ余裕」カテゴリーに収まる一台といえるでしょう。

(5)グラストラッカー

SUZUKI グラストラッカー

SUZUKI グラストラッカー

グラストラッカーは、スズキがかつて販売していた250ccの空冷単気筒モデルです。見た目もスリムで、車体重量も約130kgと非常に軽量。取り回しの良さが際立っており、夏場でも熱さを気にせず軽快に走ることができます。

こうした「軽くて扱いやすい空冷シングル」のバイクは現行モデルではなかなか見かけないため、今も根強いファンを持つ一台です。コンパクトなオフロード車のような感覚で、日常の足としても非常に優秀。夏に限らず、気軽に乗りたいライダーにとって理想的なモデルでしょう。

(6)KLX230SM

KAWASAKI KLX230SM

KAWASAKI KLX230SM

カワサキ KLX230SMは、先述のW230と同系統のエンジンを搭載するスーパーモタード仕様のモデルです。排気量は230ccと控えめで、空冷ながら熱の影響をあまり感じさせません。

オフロード車特有の「排気管が高い位置にあって脚が熱くなる」構造が懸念されるところですが、KLX230SMの場合は着座位置が後方寄りで、排気管もステップ付近から内側に入り込んでいるため、脚との距離があり熱が伝わりにくくなっています。そのため、夏場でも快適に走行可能なモデルとしておすすめできます。

(7)エストレヤ

KAWASAKI エストレヤ

KAWASAKI エストレヤ

カワサキ エストレヤは、250cc空冷単気筒エンジンを搭載したクラシックテイストのバイクです。全体的に熱を感じにくい構造で、穏やかなトルク特性も相まって、夏場のライディングでもストレスなく乗ることができます。

ただし、空冷エンジンという特性上、連続した長時間の走行や極端な猛暑では、少し気を遣う必要があるかもしれません。丁寧に乗りたい人向けの一台であり、真夏の街乗りにも比較的安心して使えるモデルです。

(8)SR400

YAMAHA SR400

YAMAHA SR400

ヤマハ SR400は、クラシックバイクの象徴とも言える一台で、400ccという排気量ながら、夏でも比較的快適に乗ることができます。単気筒エンジンの特性として高回転で回す必要がなく、低回転域でのトルク感を楽しむスタイルが、熱の発生を抑える要因のひとつです。

もちろん、エキゾーストパイプ(エキパイ)などの金属部は非常に高温になるため、停車時にうっかり触れると危険です。しかし、走行中に体感する熱は意外なほど穏やかで、「人畜無害」とまではいかないものの、夏にも乗れる数少ない400ccのバイクとして評価されています。

4.普通、(1)YZF-R3

YAMAHA YZF-R3

YAMAHA YZF-R3

ヤマハ YZF-R3は、320ccの水冷2気筒エンジンを搭載したスポーツモデルです。250ccクラスよりはエンジン熱を感じるものの、真夏でも十分に対応できる範囲です。停車中や低速走行時にはそれなりの熱気を感じる場面もありますが、走り出してしまえば大きなストレスはありません。

総合的に見て、夏場のライディングにおいて「許容できる熱さ」と言えるでしょう。兄弟車のMT-03とともに、街乗りからツーリングまで幅広く活躍できる“万能バイク”として人気の高いモデルです。

(2)CBR400R / NX400

HONDA CBR400R

HONDA CBR400R

ホンダ CBR400Rおよびその後継的存在であるNX400は、水冷2気筒400ccエンジンを搭載した実用性の高いスポーツツアラーです。夏場の使用においても、エンジン熱は「普通に感じるレベル」で、やや温かさを意識する場面もあるでしょう。

ただし、極端に熱くて困るというほどではありません。取り回しや燃費も良好で、スクリーンやハンドガードを備えている点も魅力ですが、これらが風を遮ってしまうため、夏場にはやや暑さを感じやすくなるという副作用もあります。それでも「400ccでもいける」範囲に収まっており、快適性とパフォーマンスを両立したモデルといえます。

(3)Z400

KAWASAKI Z400

KAWASAKI Z400

カワサキ Z400も同じく400ccクラスの2気筒モデルで、ホンダのCBR400Rと近い熱感を持っています。停車中や市街地走行ではエンジンからの熱をある程度感じますが、酷暑でも耐えられないほどではありません。

このクラスになると、夏場の快適性を最優先したい方にはやや不向きかもしれませんが、パワーや走行性能を重視する方にとっては十分実用に耐えうるバイクです。こうして見ると、やはりCB250Rのバランスの良さが際立ちます。

(4)セロー

YAMAHA セロー

YAMAHA セロー

ヤマハ セロー250は、250cc空冷単気筒エンジンを搭載したオフロード寄りのバイクです。全体的には夏場でも問題なく走行可能ですが、右脚に排気熱を感じるという声が少なくありません。

これはオフロードバイク特有の排気レイアウトによるもので、対策としては足を少し車体から離し気味にして乗ると快適性が増します。軽量で扱いやすいことから、夏でも“楽しく”乗れる貴重なモデルとして支持を集めています。

5.熱いけどいける、(1)SV650X

SUZUKI SV650X

SUZUKI SV650X

一般に「真夏の大型バイクは厳しい」と言われますが、中にはなんとか耐えられるモデルも存在します。スズキ SV650Xはその代表格です。

このバイクは水冷Vツインエンジンを搭載しており、車体構成上、ライダーの体とエンジンの距離が比較的近いため、走行中に熱を感じやすい傾向があります。特にXモデルは前傾姿勢になるため、直立タイプのバイクよりも熱気が体に伝わりやすい印象です。

それでも、走行風があれば十分に乗り切れるレベルであり、真夏の街乗りを完全に避けるほどではありません。熱が気になる方には、ややアップライトなポジションを持つ無印のSV650の方が若干快適かもしれません。

また、Vツインエンジンの特性として、後方のシリンダーヘッドがライダーに近いため、直列エンジンよりも熱を感じやすい場面がある点には注意が必要です。

(2)XSR700

YAMAHA XSR700

YAMAHA XSR700

ヤマハ XSR700は、同社の700ccクラスの2気筒エンジンを搭載したミドルクラスネイキッドバイクです。停車時や渋滞では若干の熱気を感じるものの、走行中であれば特に問題なく乗れる快適なモデルです。

直立に近いライディングポジションと、比較的軽量な車体構成により、取り回しの良さとミドルクラスらしい力強さを両立しています。走行風さえ受けられれば、真夏でも不快感を最小限に抑えることが可能です。

(3)Tenere700

YAMAHA Tenere700

YAMAHA Tenere700

ヤマハ Tenere700は、XSR700と同系のエンジンを搭載したアドベンチャー寄りの大型オフロードバイクです。エンジンはミドルクラスの2気筒ながら、車体が大柄なため、エンジンとライダーの距離があり、走行中に感じる熱は比較的少なめです。

オフロード車でありがちな「排気管の熱が脚に伝わる」構造も、Tenere700では排気管が高くなく、脚周辺への熱ダメージは少ない設計になっています。その点では、真夏にも安心して乗れるビッグバイクのひとつと言えるでしょう。

ただし、スクリーンやハンドガードの防風性能が非常に高いため、走行風を受けにくく、結果として上半身の熱がこもりやすいという副作用もあります。とはいえ、風通し以外の面では夏の使用にも十分耐える優秀なミドルアドベンチャーです。

6.真夏もなんとか乗れる、(1)ZX-4R

KAWASAKI ZX-4R

KAWASAKI ZX-4R

一般的に、4気筒エンジン搭載バイクは夏場に熱くなりやすく、酷暑では敬遠されがちです。ところが、カワサキ ZX-4Rはその中でも“例外的に乗れる”一台です。

400ccクラスながら4気筒エンジンを搭載するこのモデルは、走行中の排熱処理が非常に優れており、真夏に購入直後の慣らし運転をしていたという体験談でも「走れる」と感じられたとのこと。ただし、停車時は当然ながら相応の熱を感じますし、シートからも熱が伝わってくる場面があります。

走行中でも多少の熱気を感じるため、たとえばヤマハ Tenere700のようなミドルツイン車と比べると快適性はやや劣りますが、それでも4気筒で“真夏もなんとかいける”貴重なモデルです。

7.怪我するかも、(1)CB400SF

HONDA CB400SF

HONDA CB400SF

ホンダ CB400SFは、教習車としてもおなじみの信頼性の高いバイクですが、真夏にはその信頼性が「熱さ」という形でライダーに襲いかかります。4気筒エンジンの宿命で、走行中も停車中も高温になりやすく、特に脚周辺の熱が厳しく感じられるでしょう。

実際に夏場の使用を避け、シーズンオフのみで運用しているライダーも多く、「夏は封印」というのが無難な選択肢です。特に車検などで運輸支局のラインに並ばなければならない場合、覚悟をもって臨む必要があるかもしれません。

(2)GSX-8R

SUZUKI GSX-8R

SUZUKI GSX-8R

スズキ GSX-8Rは800cc近い排気量を誇るミドルツインモデルでありながら、夏のライディングにおいてはかなり厳しい部類に入ります。排熱量が大きく、走っても熱く、止まっても熱いという“逃げ場のない”仕様です。

特にトンネルや渋滞ではエンジン熱がこもりやすく、体力を消耗するばかりか、命の危険すら感じるレベル。性能面では申し分のない一台ですが、真夏に乗ることはおすすめできません。実際、夏のあいだは倉庫で保管されている例もあります。

(3)Z900RS

KAWASAKI Z900RS

KAWASAKI Z900RS

カワサキ Z900RSは、クラシカルなデザインとモダンな走行性能を兼ね備えた人気モデルですが、4気筒かつ約900ccという排気量のため、熱量は非常に大きくなります。

エンジンの発する熱は真夏のライディングには厳しく、街乗りや渋滞では脚周辺に強烈な熱気が伝わってくることも。とはいえ、想像よりはマイルドに感じる人もおり、「なんとか乗れる」と感じるケースもあるようですが、基本的には酷暑には向かないモデルと捉えておくのが安全です。

8.死の国、(1)CB1300

HONDA CB1300

HONDA CB1300

ホンダ CB1300は、1300ccという大排気量の4気筒エンジンを搭載するビッグネイキッドモデルです。その圧倒的なパワーと存在感は魅力ですが、こと夏場の熱対策においては“地獄級”の厳しさがあります。

エンジンから発せられる熱量は非常に大きく、走行中はもちろん、停車時にはまるで自分が鉄板の上に乗っているかのような熱気を体感します。まさに「シェフの気まぐれ焼き鳥コース」状態で、モモ肉もムネ肉も芯までしっかり焼き上がってしまいそうなレベルです。

とはいえ、実際にファイナルエディションを真夏に納車し、果敢に走っているオーナーも存在します。乗れないことはないものの、熱中症への対策を万全にすることが絶対条件です。

(2)SCR950

YAMAHA SCR950

YAMAHA SCR950

ヤマハ SCR950は、空冷Vツインエンジンを搭載したクルーザータイプのモデルです。クラシカルなスタイルと重厚な鼓動感が魅力ですが、夏場の熱対策としては非常に厳しいものがあります。

特にこのモデルでは、横置きの後方シリンダーヘッドがほぼ脚に接触するほど近い位置にあり、そのため停車時には猛烈な熱を脚で受け止めることになります。まさに「芯まで火が通るどころか、黒焦げになる」レベルの熱さで、4月の陽気でもすでに本格的に熱いと感じられるほどです。

こうした構造はハーレーをはじめとする空冷Vツイン車に共通する“灼熱の宿命”でもあり、これらのバイクは夏よりも冬にこそ真価を発揮するタイプだと言えるでしょう。

9.夏の暑さをしのぐ方法

バイクの熱さに関する話を一通り見てきたところで、最後に「ではどうすれば夏でも快適に乗れるのか?」という対策を紹介します。

さまざまな暑さ対策グッズを試してきたなかで、筆者が最適解として辿り着いたのは『保冷剤ベスト』の使用です。保冷剤を体に直接装着するタイプのベストは、冷却効果が非常に高く、他のグッズと比べても効果が段違い。気化熱を利用する濡れタオルも有効ですが、持続時間や安定性では保冷剤に軍配が上がります。

保冷剤の持続時間は約2時間が目安で、1回の装着につき4~5個ほど使用します。長時間走る際は予備の保冷剤を持参すると良いでしょう。溶けてしまわないか心配になるところですが、筆者はロゴスの「ハイパー氷点下クーラーS」を使用しています。

引用:https://www.logos.ne.jp/products/info/10789

引用:https://www.logos.ne.jp/products/info/10789

このクーラーボックスは33Lクラスのトップケースにも収納可能で、三角形に圧縮もできるため、ツーリングにも最適です。

さらに、カーゴパンツのポケットに保冷剤を忍ばせることで脚部も冷却でき、全身をまんべんなく冷やすことができます。この「全身冷却装備」があれば、酷暑の中でもバイクに乗るハードルはぐっと下がるでしょう。

真夏のバイクは、まさに「熱との戦い」です。エンジン形式や排気量によって体感温度は大きく異なり、ちょっとした選択の差が、快適さにも安全性にも直結します。

今回紹介したように、電動バイクや小排気量モデルは暑さに強く、250cc前後までなら比較的安心して夏場も楽しめる傾向があります。一方、4気筒や大排気量モデルは、真夏の市街地走行では強烈な排熱を伴い、熱中症リスクすらある“危険ゾーン”に突入することも。特に空冷Vツインなど構造的に熱がこもりやすい車種では、乗らないという選択も大切です。

また、どんなバイクであっても、暑さ対策は必須です。保冷剤ベストや高性能クーラーバッグを活用した「全身冷却」は、熱中症から身を守るうえで非常に効果的な装備となります。

バイクは趣味であり、楽しむためのもの。無理をして身体を壊しては本末転倒です。「乗れるかどうか」だけでなく、「安心して楽しめるかどうか」を基準に、車種選びと装備の見直しをしてみてはいかがでしょうか。