フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
バイクで長時間・長距離を移動することは、決して楽なことではありません。車とは異なり、ライダーは常に外気にさらされるため、適切な準備と装備が重要です。今回は、バイクでの遠出に必要なアイテムや装備について、具体的に紹介します。
移動するエリアによっては、気温差や天候の変化が激しく、体温調整が難しい場面もあります。標高が上がると急に寒くなったり、逆に直射日光で暑くなったりと、体感温度の変化に対応する装備が求められます。特に風は体感温度を大きく下げる要因です。防風性が高く、かつ必要に応じて風を通せるベンチレーション機能を持つジャケットを選ぶことが重要です。真夏であっても、万一に備えてコンパクトなウィンドブレーカーを携帯すると安心です。
突然のゲリラ豪雨に見舞われることもあり、防水性のない装備では全身が濡れて体温が急激に低下してしまうリスクがあります。特にメッシュジャケットや通気性の高いブーツは、水が侵入しやすく要注意です。真夏でも、防水ジャケットや靴、もしくは簡易カッパを携帯しておくことが推奨されます。過去には、メッシュジャケットと通気性の高い穴あきブーツでゲリラ豪雨に遭遇し、凍えるような経験をしたライダーもいます。
バイクでの移動中、水分補給のタイミングを逃すと脱水症状に陥る危険があります。移動中に水を手に入れにくい場合も多いため、500mlのペットボトルを収納できるシートバッグやベルトホルダーを活用して、常に水を携帯しましょう。
長時間走行していると、ヘルメットのシールドに虫が付着し視界を妨げることがあります。特に夏場は虫の付着が多く、頻繁に拭き取る必要があります。厚手で柔らかめのウェットティッシュが、シールドを傷つけずに拭き取るのに最適です。乾拭き用にティッシュやハンカチも併用すると便利です。
ヘルメットの重さは、長時間の走行時における首や肩の疲労に大きく関わります。できるだけ軽量なフルフェイスタイプのヘルメットを選ぶと、疲労感を軽減できます。たとえば、SHOEIのZシリーズは軽量で評判が高いです。
画像引用:https://www.shoei.com/products/helmet/fullface/
ASTONEのRT-1500はカーボン製のシステムヘルメットでありながら非常に軽量でコストパフォーマンスにも優れています。
バイクのシフトチェンジは左足を多用するため、頻繁な操作が必要な車種では疲労が蓄積しやすくなります。エンジン回転の変動が緩やかで、シフト操作がスムーズなバイクの方が疲れにくいです。また、ホンダのDCTやヤマハのY-AMT、スクーターのように自動変速機構が備わっている車両も選択肢に入ります。
HONDA NC750X 画像引用:https://www.honda.co.jp/NC750X/type/
エンジンブレーキの効きが強すぎると、アクセル操作のたびに車体がガクガクと動き、疲労の原因になります。穏やかなエンジンブレーキ設定のバイクは、疲れたときでもスムーズに操作でき、安心です。
風の抵抗は、想像以上に体力を消耗させます。特に時速60km以上で走行し続けると、スクリーンの有無で体への負担が大きく変わります。メーカー純正のスクリーンは風洞実験などで設計されているため、効果も安定しており信頼できます。たとえば、スズキ GSX-8R に純正のツーリングスクリーンを装着することで、明らかに風防効果が向上したという実例もあります。
SUZUKI GSX-8R
一見効果が分かりにくいアイテムですが、振動の吸収や車体の安定性向上に貢献します。ヤマハ車を中心に純正で装着可能なモデルが増えており、ホンダ CB250R や CB1300、セローや XSR700 などへの装着例があります。取り付け前後で乗り心地が劇的に変わるため、長距離走行時の快適性向上に役立ちます。
右手でアクセルを長時間保持することは、手首や腕の疲労を招きます。スロットルアシストを装着することで、負担を軽減できます。簡単に取り外し可能なシンプルな構造のものが、使い勝手の面でもおすすめです。
スロットルアシストの発展版とも言えるクルーズコントロールは、一定速度での走行を支援し、手の疲労を軽減します。電子制御スロットル搭載車であれば、よりスムーズで快適な操作が可能です。ヤマハ Tracer9GT+ などは、前車追従型の高度なクルコンも装備しており、長距離走行で真価を発揮します。
シートの硬さによる臀部の痛みを緩和するためには、ゲルザブの使用が効果的です。シート上に敷くだけで手軽に導入でき、シート高の調整にも活用できます。シートが低くて困る場合にも、一時的な対処として有効です。
ゲルザブ装着 W230
脚の曲がりが少ないほど、血流が確保され、疲れにくくなります。シートとステップの距離が体型に合っているかを確認することが大切です。たとえば、Z900RS は日本仕様でローシートが標準ですが、海外ではハイシートが標準のため、長距離ではハイシートの方が快適と感じるケースもあります。
利便性とセキュリティの面から、トップケースの使用は有効です。荷物の積載性が高く、休憩時にも貴重品を素早く収納できるため、安心感が得られます。ただし、車体に装着する際はキャリアの耐荷重に注意が必要です。
最も重要なのは、自分の体型に合ったバイクを選ぶことです。わずかな違いでも、長時間の乗車では疲労に直結します。シートやハンドルの調整をしなくても自然にフィットするバイクが理想です。夏場の走行では、CB1300 や GSX-8R のように発熱が大きい車両は避け、快適性と体型へのフィット感を両立できるモデルを選ぶことが大切です。
総じて、バイクでの長距離走行では、装備・バイク本体・体への負担軽減の3つのバランスが大切です。適切なアイテムを選び、事前にしっかりと準備することで、より安全で快適なツーリングを楽しむことができます。