スマートな積載でフルカウルをツアラー化〜GSX-8R

フルカウルバイクのスマートな積載を検証してみます。

車両はスズキGSX-8Rを使いますが部品は多くの車両向けにあるので積載拡張方法の参考にしてください

部品が少ない国内向け車両の比較事例もまとめました

スズキGSX-8Rオーナーの筆者が8Rを気合いでフルパニア化してツアラー化する企画です。

ホンダボルドールやカワサキZX-4Rなどとの比較事例もまとめました。

1.リアキャリアとトップケース

まず積載といえばリアキャリアをつけるのが本命なのでそこから進めていきます

GSX-8Rに使えるリアキャリアはGIVIエンデュランスなどがありますが今回はSW-MOTECHのストリートラックをチョイスしました。

キャリアに直接ロックできるケースが使いやすいのでトップケースを載せることにします

フルカウルバイクに合うトップケースはなかなかありませんがSW-MOTECHのURBAN ABSトップケースなら見た目の残念感が抑えられそうなのでこちらを使っていきましょう

こちらがキャリアをつけた状態ですラック部分が小さいので単体であまり邪魔になりません

SW-MOTECHのキャリアはフレームが車体に沿ってキレイに収まっているのでかなり違和感が少ないですね

ケースなしの状態では十分すっきりしているので見た目でキャリア増設を迷うことはなさそうです

URBAN ABS ケースを載せるとこんな感じですこのケース自体はバイクのデザインを邪魔しないのでフルカウルバイクにつけてもそんなに悪くないですね

ケース自体が重くないので積載重量の心配が少ないのもメリットですキャリアロック式ケースとしてはおそらく一番シンプルな積載でしょうか

容量が大きくないもののこれだけで普段使いには十分使えるサイズだと思います

キャリアの接続部はタンデムステップのM8ボルト2本とリアフェンダーのM6ボルト2本で強度の信頼性が高そうなポイントでの設置方法になっています

ケースはセミハードで南京錠ロックすればある程度の防犯対策ができて開けないとキャリアから外せないので短時間で簡単に盗まれることはなさそうです

コラム:SW-MOTECHストリートラックの詳細

SW-MOTECHのストリートラックはそこそこ対応車種があるので自分のバイク用を探すと見つかるかもしれません

アダプタも用意されていてGIVIアダプタSHADアダプタなどが用意されていてGIVIケースなどもそのまま載せられますこの柔軟性は優秀ですね

見た目すっきりまとめたい人にはおすすめのキャリアです

コラム:URBAN ABS トップケースの詳細

URBAN ABS トップケースは容量は16L拡張すると29Lになります

拡張したときの形が横から見て三角形になってやや斬新な感じですがC2-3拡張状態でヘルメットが普通に入ります。

スポーティーなデザインでスポーツバイクに載せたときの違和感が少なくて使いやすいのですね

キャリアへの接続がワンタッチロック南京錠をつけて簡易防犯C2-6防水性は高くはないもののちょっとの雨はしのげます

ゴツゴツした箱を積みたくないけどシートバッグの不安定さがイヤという人にマッチすると思います

2.サイドキャリアとケース

先ほどのトップケースですがそれだけでは容量が大きくなくツアラーとしては積載量が心許ないのでサイドパニアもつけていきます

GSX-8Rには純正オプションのサイドバッグもありますが、純正オプションはSW-MOTECHBLAZEサドルバッグのOEMとなっています

今回はそれではなくSW-MOTECHのサイドキャリアをつけてURBAN ABS サイドケースを使います。純正オプションのBLAZEサドルバッグと違いキャリアにロックできるので、防犯性はこちらの方が確保できるのと、付け外しがワンタッチで楽なので普段外しておくには便利です

サイドキャリアは純正オプションを取り付けるタンデムステップ裏側のボルト穴を使ってリアキャリアをつけたフェンダー裏に共締めします

リアキャリアを先に付けていると取り付けはとても簡単でした

サイドケースの付け外しはとても簡単で丸いところに位置を合わせてカチッと押すだけです外す時はレバーを引けばすぐ取れます

GSX-8Rに付けると、意外に大きくハンドル幅より広いでしょうか

外すと輪っかのようなキャリアが残りますがそれほど見た目気にならないので個人的には許容範囲です

コラム:SLCサイドキャリアの詳細

W-MOTECHのサイドキャリアはリアキャリアと同じくそこそこの車種用がラインナップされています

点の丸いロックが特徴でケースがワンタッチロックできて便利です

取り付けできるケースはURBAN ABS サイドケースとLegend Gearもあります

Legend Gearの方は丸目ネイキッドなどクラシカルな雰囲気のバイクに似合います

コラム:URBAN ABS サイドケースの詳細

URBAN ABSの方はスポーティーなデザインです伸ばして容量を増やせるものではなく、意外にボリュームがあるので存在が感があります。その分積載力はあり片側16.5L、左右に付けると33Lです

南京錠をつければ盗難防止、防水性はありませんがちょっとの雨はしのげます。横に開く形でストッパーがないので失敗すると荷物をぶちまけることになるのはサイドケースあるあるです。13インチパソコンはぎりぎり入らないのが筆者的にちょっと残念ポイントです

3.タンクバッグ

せっかくなので欲張りコースでタンクバッグもつけてみましょう

今回はSHADの給油口ワンタッチロック式のものを使います

SHADクリックシステムフィッティングキットを給油口に取り付けてE091CLというセミハードのものを使います

見た目のサイズ感は許容範囲な気がしますがどうでしょうGSX-8Rは前傾が浅めなので体と干渉はしません

メーターの視界の邪魔にもならないのでついていて支障はないですねシンプルに慣れの問題だと思います。

今回つけているものは邪魔にならないように容量5Lと小さめで小物を入れるのにちょうどいいです

コラム:E091CLの詳細

SHADのE091CLは容量5L、大きさはW300×D140×H240(mm)

車体とキーロックできるのでバッグ本体の盗難は防げます

開閉部ダイアルロックがついているのでつけっぱなしでもおよそ使えます

ファスナーはある程度水が入りにくくなっているのでちょっとの雨は大丈夫そうですが、防水カバーもついています

拡張できないので5LのままですがE09CLPROという8Lまで拡張できるものもあります

もっと大きいTR15CLもあります

4.ヘルメットロック

ヘルメットはトップケースにも入れられますが荷物を入れていると定員オーバーなのでヘルメットロックもあると便利です。今回使うものはメタルギア ヘルメットロック

ヘルメットロックはあると便利です位置は悪くなくヘルメットの仕様にもよるもののステップなどに当たったりしないので使いやすいです

こちらは純正サイドバッグを付けるときのボルト穴を使って取り付けます

SW-MOTECHのサイドキャリアも同じ穴を使うので共締めすることになります

ただサイドキャリアのボルトがM8 16mmとM8 25mmのところ3mmほどずれるので、M8 18mmとM8 28mmを別途用意デイトナのヘルメットロックも同じようにいけそうな形に見えますね

コラム:純正ヘルメットロックの状況

純正ヘルメットロックはカワサキはおよそついていてヤマハは一部車種にはついていますホンダとスズキはほぼないと思って良さそうですね

そんなわけでおおむね社外品で増設することになりますがキャリアなどをつける場合は干渉しやすいので事前確認が必要です

5.スクリーンの拡大

ツアラーにはスクリーン性能も大事でGSX-8Rにはツーリングスクリーンというちょっと大きいスクリーンがあるのでこれも取り付けてみます

このツーリングスクリーンは高さが27mm上がって、見た目ちょいスモークになります

実際使ってみると風の当たる風の面積は減っている感じがしますヘルメットには風が当たるので風はその辺に集中する感じですね

ヘルメットの風切り音少し増えたような気もしないでもないですが気のせいかもしれません

コラム:スクリーン性能

スクリーンの防風性能は形によって違いますいわゆるフルカウルスポーツバイクは下の方がえぐれているものが多く、このタイプは肩のあたりなど風がそこそこ来ます

伏せて乗る場合に効率が良い設計なのでしょう

それに対して下に広がっているスクリーンは広く風をカットするので長距離ツーリング向きです。GSX-8Rはホンダのボルドールなどはこちらですね

アドベンチャーバイクも広くて高いです

GSX250Rのような小さめスクリーンはそれほど性能に期待できませんが時速100km以上で連続走行しないと思うのでこれくらいでもそんなに支障ありません実際、あるとないでは大違いです

6.他のバイク

他のカウル付きバイクの例ですがハーフカウルのCB400スーパーボルドールはホンダ純正キャリアに純正トップケースをつけています

CB400用サイドバッグサポートなどはいろいろ探したところ現在はなさそうでリアキャリア積載が限界のようです

ZX-4Rはヨーロッパで普及していないのか部品の選択肢が少なく積載用キャリアはエンデュランスほかちょっとくらいしか見つかりませんエンデュランスキャリアは存在感があるタイプなので筆者はシートバッグをリアシートにつけています

カワサキ車は荷掛フックが充実していることもあり一切の不安定感はなくがっしり固定されていてこれはこれで使いやすいです

7.まとめ

使いやすいのは普段使いは小さめのトップケースをつけるだけで必要な時だけサイドなど拡張するというやり方です

そうすると、取り外しが簡単なワンタッチ増設できるサイドケースやタンクバッグが便利です

GSX-8Rのツアラー化をやってみましたがみなさん思ったかもしれません

ここまでやるならGSX-S1000GTを買えばいいんじゃないか、筆者もそう思います

ただ8Rのようなミドルクラスバイクはケース類を外せば大柄ではないので普段使いしつつたまに遠出したいというような使い方には結構マッチしていると思います

長距離メインなら迷わずS1000GTやNinja1000SXなどの本気のツアラーモデルかV-Stromなどのアドベンチャーモデル、何ならGOLD WINGなどを買いましょう