フルカウルバイク、前傾ヤバさランキング【国内全30車種】
2024.02.25
所有バイクの細かい比較シリーズお値段ほぼ同じのカワサキZX-4RとスズキGSX-8Rを連続乗りして体感をお話しします。
まず両者の主な特徴です。
ZX-4Rは、250ccのZX-25Rと共通車体の400ccモデルです。25Rはいつも高回転回しているイメージですが4Rは低回転トルクがしっかりあって、日常でパワー不足を感じることはないでしょう。
とても乗りやすくフレンドリーで少々前傾姿勢なことを除けば免許取り立ての1台目にもまずまず悪くないバイクになっています。
GSX-8Rは、筆者のメインバイクになっていますが非の打ち所がなく使い方の幅も広いバイクです。
ただ万能なだけではなく、楽しく走れるのでこちらは大型バイク1台目にもオススメできます。
価格がほぼ同じで、大型免許があればどちらも選べますが、あえて400ccを選ぶのも大いに意味があるので、この後詳しくそれぞれの特徴を紹介します。
それぞれの価格は、税込みでZX-4R SEが1,122,000円、ZX-4RRが1,155,000円、GSX-8Rが1,144,000円となっています。
SEは8Rより2万円安く、RRは8Rより1万円高いので、2車種はほぼ同額と思って良いでしょう。
この価格帯は、600〜700ccくらいの水準より高く、Ninja650が1,045,000円、YZF-R7が1,054,900円、ホンダCBR650Rが1,100,000円です。
CBR650RはEクラッチ搭載モデルが1,155,000円になっています。
ZX-4Rの方は、排気量が少ないのに高い、と言われがちですが、700ccクラスの他のバイクと違って電スロ搭載なので、上下クイックシフターや走行モード切替などが可能なハイスペックモデルです。
そもそも排気量で製造原価は大して変わらないので損したと思わなくて良いと思います。
同じセパレートハンドルのフルカウルモデルですが、乗車姿勢は全然違います。
ZX-4Rは普通の前傾ポジションで、身長がかなり高い人は直立に近いとも感じる水準ですが、一般的にはハードではないけれども前傾ポジションだと感じると思います。
先日集計した前傾率順位では30台中17位と、キツいと感じるかわかれそうな順位でした。
GSX-8Rは身長にもよりますが軽い前傾のツアラー適性が高いバイクで、こちらは30台中19位です。順位では2つですが、ここはかなり数値の隔たりがあるのでZX-4RからGSX-8Rに乗り換えるととても直立に感じます。
スポーツ系バイクほどシートとステップの距離が短いですが、短いほど脚が窮屈になりロングツーリングに向かなくなります。
GSX-8Rは503mmZX-4Rは479mmです。2.5cmくらい違うので、身長、脚の長さにもよりますがかなり体感が違います。
GSX-8Rの直後にZX-4Rに乗ると顕著で、かなりステップが上の方で膝を曲げて乗る感覚です。
ZX-4Rは、前傾も含めて本格スポーツバイクに比べると優しいですが、あくまでそっち系バイクの乗車姿勢の範疇で、その中では優しい方、という位置づけです。
GSX-8Rはほぼツアラーポジションで、逆にサーキットに持ち出すと微妙なポジションに感じるであろう余裕のある配置になっています。
どちらもアシスト&スリッパークラッチがあり、クラッチは軽くなっています。正確には、アシストスリッパークラッチは株式会社エフ・シー・シーの登録商標、カワサキはアシスト&スリッパークラッチとなっていますが、スズキはスズキクラッチアシストシステム(SCAS)と別の機構のようです。
2台のクラッチレバーの重さを比較すると、天と地の差くらい違い、GSX-8Rは400〜600ccくらいの素の状態くらいに近く、ZX-4Rは125ccくらいの素の状態くらいです。GROMくらいの軽さかなという感覚でずっと握り続けていても苦になりません。
次に積載力ですが、どちらも標準状態ではほとんど何も入りません。
GSX-8Rの純正オプションはソフトサイドケースとタンクバッグZX-4Rスマートバッグとタンクバッグ純正品の積載力ではGSX-8Rの方が物が入ります。
社外品は、GSX-8RはSW-MOTECHがあってトップケース、サイドケースがつけられます。Enduranceリアキャリアもあるので何らかつければ積載力はそこそこ確保できるでしょう。
ZX-4RはEnduranceリアキャリアしか信頼性のあるものはなさそうで、こちらはやや張り出します。
GSX-8シリーズは、タンク容量14L燃費23.4km/L航続距離327.6km
ZX-4Rはタンク容量が15Lで燃費20.4km/L航続距離は306kmです。
GSX-8Rの方が1割くらい長いですが、実燃費はだいたいこれくらいなので、走り方にもよりますがおよそこの程度の差と思って良いです。
GSX-8Rはハイオク、ZX-4Rはレギュラーなので燃料コストは似たり寄ったりになるでしょうか。
高速道路の走行感覚は排気量の違いでパワー感が違います。
ZX-4Rは400ccなのでトルクが太くないため追い越しなどは6速のまま制限速度前後で追い越しもできますがギアを落として加速した方が動きやすいです。
GSX-8Rは低回転でもかなり速いのですいすい走れます。
スクリーン性能はGSX-8Rの方が上ですが、ZX-4Rもそこそこいけます。ある程度前傾姿勢なので120km/h連続走行などもまあできますが、長時間は疲れが大きいと思います。
GSX-8Rは純正のツーリングスクリーンがあり、より快適にすることもできます。
エンジンスペックはこのようになっています。
ZX-4Rのラムエア加圧時の最高出力はGSX-8Rと同じですが、ピーク回転数が6000回転差になっていて最大トルクもダブルスコアくらいの差なので、速さの差は圧倒的です。
GSX59kW(80PS) / 8,500rpm 76N・m(7.7kgf・m) / 6,800rpm
ZX57-59kW (77-80PS) / 14,500rpm 39N・m (4.0kgf・m) / 13,000rpm
乗ればすぐに速さの違いはわかりますが、ZX-4Rも意外に走りやすい性能をもっていて、このバイクに乗って速さに不満はあまりないと思います。回せばもちろん公道では速すぎるレベルで、回さなくてももたつくようなことはなく低中回転キープで何ら問題なく走れます。
音はZX-4Rの4気筒音が爽快です。400ccにしてはやや低めの音でクイックシフターでスピーディーにシフトアップしていくとなかなかの気持ちよさを感じながら走れるでしょう。
GSX-8Rは静かめです。2気筒のパルス感を強調するようなセッティングではなくスムーズ系のエンジンで、音は可もなく不可もなくといったところだと思います。
メーターはどちらもカラー液晶で、サイズが少し違います。GSX-8Rは5インチ、ZX-4Rは4.7インチで、確かにちょっと小さいですが見づらいことはないので大きさで比較することはないでしょう。
機能的にはどちらも十分優秀です。
ZX-4Rは一般的なメーターの機能だけでなくラップタイプを計る機能もついています。サーキット走行する人には便利ですね。公道走行では普通使わないので多くの人には宝の持ち腐れになりますが、ついていて損はないので1回くらい試しに回してみてください。
ミラーはGSX-8Rの方が見やすいです。ZX-4Rは肩幅が広いと視界が狭いと感じるかもしれません。ただし見づらいレベルではなく、250ccクラスのカウルミラーの標準的な視界です。
カウルミラーは視界調整がしにくいので体が大きめの人は現物確認した方が良いと思います。
各種電子制御は、両者ともトラクションコントロール走行モードクイックシフターなど装備されています。
トラクションコントロールは3段階、走行モードはGSX-8RがABC3段階、ZX-4Rがハイとローの2段階です。ZX-4Rはトラクションコントロールとの組み合わせでデフォルトのモードがパターン化されています。
クイックシフターの仕様はGSX-8RがUP2000回転、DOWN1700回転ZX-4RがUP DOWNとも2500回転以上で作動します。GSX-8Rはほぼ常時作動と思って良いですが、ZX-4Rの方は低速時に引っかかるので回転数の感覚が身につくまで低めの時はメーターを確認するかクラッチを切るか気をつけた方が良いです。
GSX-8Rはアクセルの状態がONでもOFFでも常にOK、ZX-4Rはシフトアップ時アクセルON、シフトダウン時アクセルOFFです。
ショックは、GSX-8Rは4速以上のUPはほぼショックゼロです。3速は回転やや高め、スロットル状態フラットなどでショックはほぼゼロ、2速はより回転上げ気味、スロットルフラットにしないとショックが大きいです。
DOWNはアクセルOFFだと操作しづらくアクセル微開くらいの方がスムーズに動きます。
ZX-4Rは2速アップ以外はショックが少ないですがGSX-8Rの方が4速以上はショックが少ないです。
どちらも、2速以外はそれほどショックに気を遣わずに使えるでしょう。
ちなみに筆者は、どちらのバイクも2速はクラッチを切る事も多いです。
取り回しの気軽さはかなり違います。
GSX-8Rは200kg前後ですが、設計の古いモデルよりバランスがよく軽く感じます。
ZX-4Rは、実車重はGSX-8Rと15kg差ですが比べるとかなり軽々動かせます。
車体の大きさもかなり違い、ZX-4Rはコンパクトです。
最小回転半径も大きく違い、GSX-8Rの3.2mに対してZX-4Rは2.6mとコンパクトに回れます。
この差によって、気軽感は段違いで近場の移動などにはZX-4Rの方が使いやすいと思います。
冒頭でお話ししたとおり、2台を順次乗り換えて体感していますが、それぞれ直後に乗ると特に感じるポイントをお話しします。
GSX-8RからZX-4Rに乗り換えると、
というのを強く感じます。クラッチレバーの軽さは本当に快適で小指一本で行けるかくらいの軽さなので大分楽に感じます。
ハンドリングがかなり軽く、クイックに回れる感覚ですいすい走れて楽しいです。この軽快感は魅力ですね。
取り回しも楽で、とにかく全体的に軽いので気楽です。
ミドルくらいになると結構熱く、GSX-8Rは春でも市街地走行は熱く感じるので、おそらく夏は一切乗りませんが、ZX-4Rは夏でもまあ乗れるかくらいの熱です。
ただシートはちょっと熱さを感じてきますがまあ問題になるレベルではないと思います。
800CCに比べるとトルクは大きく落ちているものの、それほど遅くなった感はなく、ネガティブに感じるほどではありません。
前傾が深くなり、ステップ位置が上がるので、特にこのステップ位置はかなりしんどく感じます。
ZX-4RからGSX-8Rに乗り換えると、
といったところが強く感じます。
乗り味の高級感はかなり違いがあり、フレームのしっかり感とあわせて高級なバイクに乗っている気分になります。ZX-4Rは250ccと共通車体なので、軽いことが長所ですが、その分全体的に華奢に感じるので、何も知らない人にどちらが高額なバイクか、と聞いたらGSX-8Rと答える人が多いのではないかと思います。
タンク周りが意外にスリムで、明らかにスポーツバイクとツーリングバイクの差、という感じがあります。普通に乗るにはスリムな方が姿勢は楽でしょう。
加速感は段違いで、やはりとても速いです。
姿勢が全体的に楽なので、安心感があります。ミラーも見やすいので、運転はGSX-8Rの方が楽に感じます。
かなり快適なのでネガティブ面はあまりありませんが、ちょっと4気筒エンジンのサウンドが恋しくなったりもします。
振動は4気筒、2気筒の違いはありますがどちらも不快なレベルはありません。ただしハンドルを強く握り続けると少し手がしびれるくらいの振動を感じる人もいるかなと思います。
全体的にまとめると、どちらも設計が新しいので扱いやすいバイクに仕上がっていて、どちらを買っても後悔はしないと思います。
2台とも明らかに乗りやすくそれでいて日常には十分な速さがあり電スロその他電子制御も使いやすいです。
GSX-8Rの方がフレームのしっかり感、低いエンジン回転で走れることなどから耐久性は高そうに乗っていて感じます。この辺は、250ccと共通のNinja400なども同じで排気量が上のカテゴリーと比べると華奢な感じはありますが、これだけ乗っている分には特に気になりません。
個人的にはどちらもかなり好きなバイクです。