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2024.02.25
交通事故に遭ってしまった時、病院の窓口で「交通事故で健康保険は使えません」という間違った情報を伝えられることがあります。
本当は交通事故でも使える健康保険、ある特殊な手続きさえすれば全員が使えるので、ポイントを解説します。
まず一番大切な、普通の診察時と違うポイントから説明します。
病院で治療をする際には、病院以外に健康保険組合に自分で届け出が必要です。届け出の書類は後述しますが、用意するのに時間がかかると思われるので、まずは加入している健康保険組合に電話連絡し、事情を伝えてください。 「届書をすぐに提出できないときは、取り急ぎ事故等の状況をお電話等によりお知らせいただき、後日、できるだけ早く届書のご提出をお願いします」協会けんぽの場合は以下の通りWebサイトに記載されています
相手がいる事故だけでなく、自損事故でも健康保険が使用できます。後述の必要書類に少々違いがありますが、基本的な手続きは同じなので、まずは健康保険組合に連絡してみてください。
相手がいる事故は結果的に相手の保険で支払われることもありますが、その場合も健康保険組合が立て替えてくれた上で、その後の相手保険会社への請求まで行ってくれるので、深く考える必要はありません。
ほとんどのケースで健康保険が使用できますが、一部例外があります。それは他の保険の管轄になるケースで、以下の例があります。
業務上や通勤災害の事故は、労災保険の適用対象です。そのため、通勤中に交通事故に遭った場合などは会社に連絡し、労災の適用を受けてください。
通常該当しませんが、以下の通り違法行為等の場合も健康保険が使用できません。
自己の故意の犯罪行為(過失による事故は含みません)や故意により給付事由(自殺未遂による治療等)を生じさせたときは、給付は行われません。なお、自殺の場合埋葬料は支給されます。(116条)
闘争、泥酔又は著しい不行跡により給付事由を生じさせたときは、給付の全部又は一部を行わないことができます。(117条)
少年院や刑事施設等に収容・拘禁されたときは、その期間に係る、疾病・負傷・出産について給付は行わない。(118条)
正当な理由なく健康保険組合の療養に関する指示に従わない場合は、保険給付の一部を行わないことができます。(119条)
偽りやその他の不正行為により保険給付を受け、または受けようとした時は、6ヵ月以内の期間を定め、その者に支給すべき「傷病手当金」または「出産手当金」の全部または一部を標準に基づき支給しないことを決定できます。ただし、不正行為のあった日より1年以内にのみ決定できます。(120条)
保険給付を受ける者が正当な理由なしに、法59条(文書の提出や健保職員による診断等)の規定による命令に従わないときや受診を拒んだときは、給付の全部又は一部を行わないことができます。(121条)
アニメーション動画でよりわかりやすく解説しているので、こちらもご覧ください。